ゴーストランドの惨劇のレビュー・感想・評価
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とにかく鬱案件な映画
不思議な感覚に襲われる映画。
とにかく怖い。
自分がこの立場になったら一体どうすればいいのか。。。
まさに監禁の恐怖。
頭がおかしくなったお姉ちゃんの妄想がちょいちょい入ってきて、アレ?やっと幸せになれたのかな?っと思わせておいて現実に強制的に引き戻すという、ある意味、幽霊よりも人間が怖いということを改めて思わせてくれる映画。
また、変質者役も普通の変質者じゃないところがネックになってる。
押して引く、引いて押す
並みの恐怖演出は押すだけだが、何度も引く。
引いて束の間の静けさのあと、また押す。
また引く。また押す。
また引くと、引いた先はパラレル。
ふつうは、安全圏にいて、見ていたのは悪夢である。
ここは逆。
じつは囚われたままで、見ていたのは理想。
魔物に捕まってしまった、
魔物はにんげんをバラバラにして遊んでいる、
次はわたしの番だ、
そんなジュブナイルがあったとする。
もし、それを、リアルに演出してしまったらどうなるか。
囚われの身で、再び、押しと引きの恐怖演出。
窮地から抜け出すが、また捕まる。
恐怖と暴力のすさまじい純度。
静けさと騒々しさ。脆い平穏と激しい絶叫。
古い調度。いびつな人形たち。強化されたTexas Chainsawのような母子。
痣、切り傷、瘤、血痕、ぱっくり開いた刀創。
地上二階地下一階、わずか二十坪のロケーションで、その緊迫を描き出す。
観る者は、救われること、救いが消え去ること、その山と谷を、ジェットコースターで駆けるがごとく、ぐったりとなるまで繰り返される。
日本映画で、恐怖だのバイオレンスだのイキっている鬼才にはパスカルロジェの爪垢を煎じて飲んでもらいたい。
ホラーではないが
まずは観る気のある方は感想を読まずに鑑賞をしてください。
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しかし、あの家が気色悪い。
あの人形のセンス、叔母さんとやらは何のつもりなんだ?と引っ越しシーンから「あの家はアカン」と感じるレベル。
実際は叔母さんのセンスでは無かったのだろう。あと女三人で夜中に引っ越しするおおらかさも無警戒にもほどがある。引っ越しの経緯も不確かで途中の店に寄ってなかったら二人は一生お人形さん遊びに付き合わされていたのだろう。
さて、物語は過去の事実から妄想へ転換し、妹が歩んでいたと思っていた事が全て妄想だったと姉の口から明かされる。
明かされた途端に地獄の監禁生活が再び始まるので妹はまた行動静止しかけるが、不屈の精神で頑張ってきた姉に生き残り方をレクチャーされる。姉は妹がフリーズしてる間に地獄を味わった分、次はあなたの番と「決して動かない、しゃべらない」を伝える。姉の独力ではどうにもならなかったのだろう。
対して、暴漢二人組の関係性は全くわからない。
ハゲの巨漢はまともにしゃべれず、明らかに精神遅滞、服薬等はしてない感じ。
魔女みたいなのはシルエットを見れば一目で男とわかる。ハゲ大男を庇っての行動に見えるので兄弟と取るのが自然か?
社会的なセーフティネットに掛からず、身勝手に生きていると看てとれる。
統合失調症、知的障害の域である二人が恐らくは叔母とも何かしらあって、叔母の家をお人形屋敷にしていたのではないか?と。
正直なところ、地域の関係性が薄れている現代、日本でもこんなことが、こっそりと起きていると思うとプライベートを守る最低限の備えはしておくべきと思う。
しかし、助かったと思わせてあのやり口は何だろう。アレを使っちゃダメだよ。ポリス殺ったらダメだよ。
妄想と現実が切り替わりを繰り返し、悪酔いしそうになるが、ラストは呆気ないので逆に驚く。
トータルとしてそれほどの恐怖感はない。
だが、女性はやはり嫌がる内容と思う。
女性には薦めない作品。
過誤記憶と未来の現実記憶が落合うサイコスリラー
私的にはこの映画をホラーでは無く、サイコスリラーと呼ばせて頂く。
叔母の家を相続し、移り住む事になった母親と娘2人。
娘は今時の姉さんヴェラとホラー作家になるのが夢の妹さんベス。
移り住んだ初日の夜ある惨劇が起きてしまう。
悲劇から16年後ベスは作家になり「ゴーストランドの惨劇」を出版。シカゴで夫婦生活を送っていたが、、、
前半は数年後の家族を映し出すのだが、惨劇の後遺症はまだ続いており、謎めいたスリラー感を引き出す。
徐々に観る側を現実と虚構の世界へ導き、「どれが本物なの?まだウラがあるんじゃない?」と思わせる工夫が良い。
そんな中繰り広げられるサイコ的展開。
序盤の新聞は未来新聞だったのか?
何も無い時の匂わせ方や、時計人形設定(そんなもの有るの?)等、個人的煮え切らない部分は有るものの、そこは監督の個性としましょう💦
後何故ゴーストランドなのか分からなかったw
面白いサイコスリラーですが、変質者による女性虐待が苦手な人、嫌う人にはオススメ出来ません。ハイ😓
まさかの展開が完全に予想外
中盤で明らかになる衝撃の展開がとにかく予想外すぎてビックリ。暴漢たちの鬼畜ぶりは目を覆いたくなるほど酷いものだが、それでも「この先どうなるのだろう」という思いが勝ってしまい、テレビ画面から目が離せなくなる。姉妹が置かれた状況の尋常ならざる特殊性を踏まえれば、この巧みな演出を「夢オチ系」のひと言で片付けるわけにはいかないだろう。
姉妹の人物造形やラヴクラフトの使い方
双子だがかなり容姿/性格に差をつけていて(二卵性?)、大人パートでの逆転状態も含めて面白く観た。
ストーリーは一回捻って全貌が見えてきたあと、単に騙りのための騙りにしなかったところも良い。
ラヴクラフト好きというところをちゃんとストーリーに絡めているところも。
残念なのは犯人側の描写が薄すぎる点か。キャラは濃いのに勿体ない。
『マーターズ』が理解の範疇を超えていたが、こちらは人知の領域に収まっているので、それを良しとするかどうかは観客次第か。
最後はちょっとグッとくる。
現実+虚構=恐怖
タイトルとスチルに惹かれ鑑賞。
母と姉妹の3人で叔母がかつて住んでいた家に越してくる。
そこで何者かに襲われる。
その後姉妹の性格は以前と正反対になり…
この設定は面白く観る前からの期待通りだった。
恐ろしい事があったが、後に妹ベスは結婚し子供もおり『ゴーストランドの惨劇』を書き上げ多くの称賛を得て、「幸せな日々を送れていてよかった」と安堵したのも束の間。
悪夢&事件後に病んでしまった妹からの突然の電話でストーリーの急展開!
今まで見ていた妹ベスの幸せな日々は何だったのか…
何が現実で何が虚構なのか…
これも全て彼女の創造した架空の世界か…?
ここからラストまで悪夢のような精神的に追い詰めてくる現実しか続かず、恐怖をあおられる。
また、正直この展開には脳がついていかず、けれどもストーリーはどんどん進んでいくから、観客の頭を混乱状態にさせるという面でも恐ろしい内容の作品だなと思った。
ただ、襲ってきたキャンディトラックの人たちの素性がよくわからないままエンディングまでいってしまったのがもやもやするし、残念だった。
オチが読めちゃう
それなりにスリルは味わえたけど、オチが読めちゃうんだよね。
家族が殺されて少女が監禁された事件が掲載されている新聞を読んでたから、事件の方が全てが妄想だったら面白かもと思った。
双子の使い方は、やっぱりシャイニングにはかなわないよね。
良質なメタホラー!
【メモ程度】
良質なメタホラー。
成功してもなお過去を引きずる主人公が、トラウマを克服する様をメタホラー的に描いている。
体調が悪いと痛み出す親知らずのように、大人になっても過去の嫌な出来事に囚われている人には刺さると思う。
激突から始まり、悪魔のいけにえ、シャイニング等々。
ホラー映画のオマージュ多々あり。
ただそれだけではない。
母の(双子の)妹だけへの過剰な庇護や偏愛の中で、
捻じれた姉妹の関係。
そんな姉妹が「母の歪んだ愛情』という名の暴力から解き放たれ
互いに思いやり、
成長し、
強い絆を育む。
↑過去のトラウマから解放される主人公の姿を、メタホラー的に描いている。
と、思う。
立ち向かう勇気、
乗り越える強さ。
そして過去のつらい出来事を糧にして、
『創作を行う原動力』に変える。
パスカル・ロジェ監督自身がそうであったように。
本作は、そんなロジェ監督の、クリエーターとしての矜持も描いている。
ラヴクラフトだけが心の支えだったあの頃の自分を、監督は本作で浄化させる事ができたんだろうか。
仕掛けをフラッシュバックととれば、違う解釈ができる。
面白い。
○○○と見せて△△△
前半は心霊モノのような演出が多々あり、ドキドキしながら観れました。
が、作品世界の構造が見えてきた後半は、圧倒的な暴力と恐怖による支配が全てで、ホラー映画としては物足りませんでした。
心霊系ホラーを期待していただけに、肩透かしをくらったようで少々ガッカリでした。
うるさい
ストーリーは良い。話の性質からドッカンドッカンやるよりは、ひーそうだったのー怖いー、に持っていったほうが良いんじゃないかと思うんだけど。近年のビックリホラーの悪影響を受けた若者の監督かと思ったら分別あるいい歳したオッサンなんですね。コイツがサイコ撮ったらやっぱりドカドカホラーにしちゃうんだろうな。それが一番のホラーだわ。あとー終盤逃げ出す時とか連れ戻された時とかの反撃が弱すぎでしょー。タイプライターで頭殴るなら動かなくなるまで殴る、後ろから襲いかかるなら腕を折る、キチガイと相対した時の基本です!
痛いの痛くないのって…
ママと娘2人が田舎の家を相続して引っ越したら、とんでもないのに襲われる話。ただただ痛い。
構成に仕掛けがあるので詳しくはいえないが、犯人たちの素性についてはほとんどなにも判らないまま。なのが、もやっとするかも。
ただ、脳内補完するならば、立ち寄ったコンビニのおばさん、ベスが新聞で読んだえぐい事件について、警察からキャンディ売りのトラックについての情報提供を求められていて、ベスたちが去ったあとそれに気づき通報はした、ということなんだろうなあ。
入るなり、こんな家住みたくないわー!と思う屋敷の様子や、ベスとベラのルックスなど、ビジュアルはとても良い!!
ラストは意外!
マーターズの監督なので胸糞展開を予想してましたが意外や意外、後半は戦う美少女物。そしてなんと!ハッピィエンド。パーティー会場とラストの母親とのシーンは感動さえありました
大嫌い、大嫌い、大好きよ。
一瞬たりとも目を離せない、全てのシーンが目に焼き付いて離れない恐怖映画。
容赦ない暴力に震え、変わり果てた容貌に震え、驚愕の構成に震え、姉妹の強い想いに震える。
ずっとずっと怖い映画だった。
DVや暴力への現実的な恐怖、お化け屋敷を歩く恐怖、隠れんぼ追いかけっこの恐怖、霊的な何かへの漠然とした恐怖、身近な人が狂う恐怖、混ざり混ざってノンストップで襲ってくる。
痛みと面白さと怖さと悲しみと感動とで鑑賞後の身体はボロボロ。もう一度観たい。
そして謎の恍惚感。やめてやめて。
色々なジャンルの恐ろしさが込められていて、モチーフはわりとぶっ飛んでいるのに、どうしてこうもリアルに感じるんだろう。
理解も意思疎通を図ることもできない、圧倒的な不気味さを持つ二人組の、特殊メイク満載のクリーチャー感が良かった。絶対に遭遇したくありません。
ホラー小説家を目指し内にこもりがちな妹のベスと、彼女につい甘く構ってしまう母親、そんな二人を疎ましく思いイライラして悪態を吐く姉のヴェラ。
越してきた叔母の家は不気味なアンティークとドールに溢れていた。
荷解きもほどほどに、悪夢はいきなりやってくる。
魔女とバケモノの二人組はもともとこの家にいたのかもしれない。ドールは彼らのコレクションだったのかな。
キャンディトラックはすれ違って先を進んで行ったでしょう。
悪夢からの悪夢からの悪夢。イコール現実。
一瞬何が起こっているのか分からなくなり、「あなたはまだ"ここ"にいる」でハッとする、まさかの多重構造にたまげた。
小説家を夢見るベスだから出来た創作世界、登場人物たちの正体がまた悲しい。
大人パートもかなり怖い。
ヴェラ怖いよ…あんなにイキってたヴェラがこんなになっちゃうなんて信じたくないよ…現実じゃなくて良かったよ…現実も最悪だよ!
ママの態度がだんだんおかしくなっていったのも、創り上げた世界に歪みが入った現れだと思うと辛い。
自分の世界を創り上げて閉じこもろうとしてもかき消せない奴らの痕跡。
オカルトの要素も大きく、HELP ME!やカラクリ人形、ひとりでに閉まるドアにビクビクしていた。
戻ってきてまた始まる、また続く「お人形さん遊び」。
ゴシックなゴテゴテメイクにフリフリの衣装、もうドール達も怖いよ。遊ばないで。
なかなか一筋縄ではいかないその生態。
執拗に殴ってくるバケモノを見ているうちに、その徹底ぶりがだんだんおかしくなってきて少し笑ってしまった。
私が殴られ続けている感覚。正直色々と諦めてきて、なんかもう、このまま死んでもいいかな、みたいな感覚。
しかし絶対に諦めないベスは本当に強い。
色々なフェイントも混ぜつつ、二人ドアを抜けて走り出すシーンに鳥肌。最高。
音楽の演出がもはや神々しい。ボロ泣き。
そして本当にしつこい魔女。今まで変化球だらけだったのに、このタイミングでそんな一般的な飛び道具使います?勘弁してください。
黒人警官の後ろから普通のトラックが過ぎて行くのも本当憎い。
「来るぞ来るぞ…あっ来なかった!…いややっぱ来るんかーい!」というホラーの鉄板をリアルでやるとあんな感じなのね。
学びました。知りたくなかったです。
現実と夢の世界、どちらに留まるか?という選択。
希望が見えてからの絶望の襲来ほど嫌なものはない。
それでもベスは選んだ。
大好きなママも最終的に後押ししてくれたことが熱かった。
一つの世界を振り切る勇気と強さ、それを決断させた愛と使命感、その先の苦痛。
落差を見せつけられるのが辛い。
しかし最後、本当に本当に良かった…。
見えた希望は幻じゃなかった。
あんなに疎く思っていたベスに対して、ヴェラが「守る姿勢」を強く見せてきたことに心底嬉しく、切なく思った。
戻ってきたベスに安心し、二人でお菓子を食べ漁る時のヴェラの笑顔がとても好き。
身体を小刻みに揺らして、ベスに餌付けして。
顔についた傷の数や変形の仕方を見ていると、きっとそれまでも「お人形さん遊び」のたびに率先して自らを差し出していたことが伝わってくる。
ホラー小説を書きながらも怖いものが多い妹のために。
呼び止めた警察に対して「妹に触るな!」「近付くな!」と叫んでいることにまたこみ上げてくる。
つい数日前の悪態を思い出しながら観ていると涙が止まらない。
ヴェラの想いとベスの想い、二人の行動にそれがありありと映し出されていることに胸がいっぱいになった。
「大嫌い、大嫌い」と「大好きよ」の対比も好き。
序盤で母親が娘達を守るために全力で反抗してくれるのも好き。
姉妹への愛に差なんてない。
最後、窓から覗いた人と指差す先、ベスの話す言葉にまた号泣。
きっとこの先には思い描いた未来が待ってる。
私は好きな作品
悪魔のいけにえ のテイストですが、グロさは抑えめ。
さらに空想好きな小説家志望の主人公という設定が最後まで活かされていて緊張感が続いて最後まで飽きないで見れました。
なかなかこの展開は珍しいと思いました。
サイコサスペンス好きな方にはオススメです。
訳のわからないもの
個人的には、ホラーにも人物背景とかあった方が良いように思うんです。
不条理なホラーもありかとは思うんだけど、なんでそんなに、お人形さんに執着するのか分からないとか、どう見ても、あの二人組がキャンディカーで商売してたら、お客さん来ないでしょとか、一度逃げ果せたと思った時に遠くから撃つ銃の命中率すげぇ高いし、本当にツッコミ入れたくなる。
何にも考えないで鑑賞するのであれば、まあまあかな。
気になる叔母さん
これは怖かったですねー。
おもしろかったし。
でもあんなに絶望的な恐怖にさらされたら
現実に戻るよう必死になられても
やっぱり妄想の中にいつまでも隠れていたいよ。
それにしても、あんな変なもの集めて
気味の悪い家に住んでたって叔母さんは
どんな人だったんでしょうね。
こっちもかなりなホラーですよね。
見ている自分も絶望の淵を追体験するはめに
事前情報を全くなしで鑑賞したせいか、途中から頭が混乱してきた。メタ構造なの?義母って何?まさかの夢オチ?
ベスが真実を知ったタイミングで、自分もベスとシンクロしたかのごとく感情移入してしまい、ベスと同じ絶望の淵をさまようはめに。
音が絶妙のタイミングなので、肩の力が抜けず、もうパンパン。
エンディングもやられた。最近のホラーの中では出色の出来。
全52件中、21~40件目を表示