「野性が足りない?」野性の呼び声 aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)
野性が足りない?
惜しい。
話は良いし、テンポや映像も綺麗だけど、実写でないところに興が冷めてしまった。確かにCGで、犬の表情は豊かだし、動きも自然ではあるのだけど、実際の動物が醸し出す「野性」が足りなかったかな。
大自然の中でちっぽけな人間の業と、そこでの暮らししか知らなかった犬バックが、次第に野性に目覚めていく物語。
「野生のエルザ」や「名犬ラッシー」などの古き良き名作が思い出されたので、そこまでは良かったのだけど、肝心の動物たちのシーンは、ディズニーアニメといったイメージだ。
美しい森や山は、やはり憧れるし、そこを切り拓いている人間の逞しさや優しさには心を寄せられるものがある。そこに被せたCGの動物は、妙に表情豊かすぎて、せっかくのアラスカの大自然との違和感が際立ってしまった感覚が残る。実写でやろうとすると、あんな臨場感のある映像にはならないというのも理解はしているものの…難しいですね。
ハリソン・フォードは、年相応の役でとても自然でした。他の映画ではアクションなど無理しているのが見え隠れするので、こうした映画で足りなかった長く活躍してほしい。
マイナス面を強調してしまったかもしれないが、雄大な自然を身近に感じられる、小さな子供と一緒に見るのには、とても良い作品だと思います。
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