「レースシーンが圧巻。男の友情物語」フォードvsフェラーリ みかんさんの映画レビュー(感想・評価)
レースシーンが圧巻。男の友情物語
男性の好きそうな映画だなー。私、車とか男子ほど興味ないしー。イントロ読んでも全然頭に入ってこない。
そんな消極姿勢で、堂本光一くんがアンバサダーしてるなーくらいの関心で観に行きました。
観賞後は面白い!と感動。
特にラストシーンは感慨深く、泣きそうに。
前半は意味不明なシーンが多数で眠くなり…
急に現れた女性と結婚とか???理解不能。
恰幅の良いおっさん達ばかりの絵面も変化に乏しくて猛烈な眠気が…
中盤、マット・デイモンとクリスチャンベールが、企業との戦いで、どんどんカッコよく生き生きしてきて、面白くなってきた!
特にデイトナレースからルマンまでは一気に駆け抜けた!ど迫力のリアルなレース映像と、そこで起こるドラマの数々に手に汗握る!
チームワークとリアルなレース映像に、ハラハラワクワク。
「フォード対フェラーリ」というか、「現場対幹部」という、組織におけるいわば普遍的テーマには、多くの人が共感すると思う。
池井戸潤の小説のように。
命がけで戦うドライバーへ敬意もなく、あんなひどい扱いってあるの?と、かなり驚き。
あの時代はそうだったのかなぁ。
優秀なドライバー、勝てるドライバーを大切にしなくてどうするのか。アホだ。どこまで実話なのかしら。
特にルマンで、3台並んで優勝とか、ナンセンス過ぎて。
手を繋いでゴールするゆとり教育の小学校じゃあるまいし、なんでそれが宣伝になるのか、全く理解できない。
私だったら、消費者の立場で、こんなアホなことする会社の車は買いたいと思わない。
フェラーリ会長が、マイルズにエールを送るシーンに救われた。この映画観てると、フォードはだいぶ腐った会社で、フェラーリが公正で素晴らしい会社に思えてくる。
フォード会長は、レース中にヘリで食事に行ったり、アホか。
フェラーリは、シェルビーのせこい妨害にもめげずに頑張ったよ…
ラストシーン、思い出のスパナを持って、マイルズの家族の元を訪ねるも、何も言えないシェルビー…。
そんな彼に、マイルズの子供ピーターが、「(パパは)おじさんの友達」となんのてらいもなく言い、その言葉に涙するシーンは、こちらも泣けた。
死なせてしまった責任や、優勝逃させた後悔、これまでの対立と協力、パートナーでありながら何度もマイルズに辛い思いをさせたシェルバーの心中やいかばかりか。
心臓の薬を飲むほどの辛い気持ちを、エンジン音を深くならして聴き入ることで、落ち着けるラストが味わい深い。
まとめ
・マット・デイモンとクリスチャンベール、脇を固める俳優の演技力が素晴らしかった
・レースシーンの迫力、エンジン音が素晴らしかった
・ジャイアントキリング、企業の戦い、友情に泣けた