「これはもうハリウッドから自分への贈り物」フォードvsフェラーリ bionさんの映画レビュー(感想・評価)
これはもうハリウッドから自分への贈り物
コーナーが近づいてきた。ブレーキをかけずに素早くシフトダウン。タコメーターの針はレッドゾーンに跳ね上がり、逆Gをかけられたエンジンは不機嫌に唸る。回転数を維持したままコーナーを駆け抜け、ストレートになったところでシフトアップ。タイヤはアスファルトをしっかりと捉え、V8は歓喜の咆哮をあげる。針が7000回転に触れたところで、ギアをトップにたたきこみ、フルスロットル。凄まじいGを感じながら時速350キロへ。
7000回転の世界は、マシンが消え、肉体だけが残り、時間と空間を移動する。
これはもう、ハリウッドから自分への贈り物だね。7000回転で最高速に達した時のV8の官能的なハーモニー、ドライバーズ視点・フロントノーズ視点の迫力ある映像、雨のルマンの危険な走行。レースシーンは最高です。発売されたら自分のiPhoneでいつでも見れるようにしておかないと。
ケン・マイルズとキャロル・シェルビーの友情とレースへの思いにはウルっときます😿。それに引き換えフォード副社長のくそぶりには、怒りが何度もマックスに🤯。
この映画ほんとに153分もあったの。2時間弱くらいにしか感じなかった。それと、ケン・マイルズの息子役のノア君は上手いね。クワイエット・プレイスも良かったし、将来が楽しみ。
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追記
アイアコッカさん去年亡くなったのですね。享年94歳
追記2
ケン・マイルズの気に入っているセリフ
There's a point at 7,000 RPMs where everything fades. The machine becomes weightless. It disappears. All that's left, a body moving through space, and time.
bionさんへ。
コメントありがとうございます。
Dolby-CINEMAは、Dolby-VISIONとDolby-ATOMSの相乗効果が抜群です! ちゃんと比較した訳ではありませんが、IMAXよりかなり高精彩な気がします。壁全体がスピーカーになっているので、サウンドが場面に合わせて適切な方向から聴こえて来るんです。本作で言うと、レース・シーンのときに爆音が文字通りシアター内を駆け巡りました!
下手くそな文章で申し訳ありません。別にDolbyの手先ではありませんが、ちょっとでもDolby-CINEMAの魅力が伝われば幸いです…。
bionさんへ
シェルビーとマイルズって「アメリカ空軍パイロットの若手教官」と「イギリス戦車部隊の軍曹」なんですよね!マット・ディモンとクリスチャン・ベールの配役は、WWⅡ時代の経歴からのイメージにもドンピシャですw
bionさんへ
デイトナもルマンも、無茶苦茶興奮しましたね! 劇中では「消える」と表現されていましたが、現実には、浮力で設置感が下がりステアリングトルクも低下する一方、凄まじい振動、ロードノイズ、風切り音などで「消える」と言う感覚とは違う気がします。66年のマシンはGT mk.2で、車重は910kg以下。日本の普通車ハイブリッドの半分です。空、飛びますよw
bionさん、コメントありがとうございます。
まあ2Dだし、と軽く考えて通常スクリーンで鑑賞したのですが、そうですよね、音の臨場感!時間があれば、次はIMAXで鑑賞してきます。
今晩は。
久しぶりに高揚感が半端ない映画でしたね。何だか、bionさんと沁みるシーンが似ている気がするのは私だけでしょうか?あのような、さり気無く敵味方関係なくお互いに敬意を払う姿はとても好きなのです。”粋”なシーンは好きなんです。
アイアコッカさんは昨年お亡くなりになられたようです(wiki調べ)。
フォードの社長になったり、解雇されたり、クライスラーの会長になったりと激動な人生模様だったみたいですよ。