アド・アストラのレビュー・感想・評価
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SFファンなら見て損はない。
アドアストラをシネマサンシャインで鑑賞。
予告を見た時点では取り立てて惹かれる要素もなかったが、賛否はっきり割れたレビューに興味を持ち見るに至った。
舞台は未来の地球。と言っても、10年先か100年先かは分からない。
しかし月面に民間宇宙港があったりするくらいだから、意外と遠い未来の話なのかもしれない。
ブラッド・ピットが30年前に消息を経った父(トミー・リー・ジョーンズ)を追って、海王星まで旅立つ。
父の手がかりを探し子供が宇宙へ旅立つ話というと、ジョディ・フォスター主演の「コンタクト」などが印象深い。
が、本作はどちらかというとクリストファー・ノーランの「インターステラー」に近い。例えるならトミー・リー・ジョーンズがマシュー・マコノヒー演じる父であり、それを待ち続けた娘がブラッド・ピットだ。
遠い宇宙に旅立った父親を求め、大人になった子供がそれを追う。
長い旅の過程で子供は"父が何を思い自分を捨てのか?" "自分はなぜ生まれたのか?" そんな自問自答の果てに一つの心理に辿り着く。そんな探求の物語だ。
だから近年のエンタメのようなスペクタクルは少なく、あくまで淡々と内省的な展開が続く。
派手なSFを期待した人はここで脱落してしまうだろう。
逆に言えば「2001年宇宙の旅」や上記の「インターステラー」。「ツリー・オブ・ライフ」のような、自身のルーツやアイデンティティを巡るSF作品に触れた人にならこの魅力が伝わるはずだ。爆発力こそないが、じわじわと心に残る作品と言える。だから賛否分かれて当然だ。
因みにSF映画として色々新しい要素も多く、目を楽しませてくれたので以下に上げておく。
・リアリティ溢れる"軌道エレベーター"
・民間企業による月面基地
・月面基地の生活描写(サブウェイ)
・月資源を巡っての紛争
・月面での緊張感溢れるカーチェイス
特に月面進出した世界を、未開の西部開拓時代に例えての演出には舌を巻いた。
場所が宇宙に変わっても人類は何も変わらず過ちを繰り返している。
悲しいかな、現実に根ざした今考えうるSFのリアリティは月面紛争なのだ。
NGポイントも複数あった。
まず父が行なっていたリマ計画の説明が不明瞭な点。ここはSFとしてもう少し深掘りしてほしかった。
次に終盤の脱出方法、ネタバレは叫ぶがここでリアリティラインが一気に落ちて、荒唐無稽なSF描写になってしまっていたのは残念だ。
ザラついた質感の映像や、マクロから撮影したビジュアルは2001年やブレードランナー 2049に近い印象だった。
興味のある方は是非スクリーンで見てほしい。
オリジナリティーに富んだ作品の印象
ごめん、地味すぎてよくわからん。
『アド・アストラ』鑑賞。
*主演*
ブラッド・ピット
*感想*
予告編とストーリーに惹かれて鑑賞。ワンスにも出演されてたブラッド・ピット!今回は心に傷を抱えた宇宙飛行士。父親役はトミーリージョーンズ、それとドナルドサザーランドも出てました。
宇宙で行方不明になった父親を捜すSF映画ですが、、ハッキリ言いますが全然面白くなかった。。
全体的に暗くて地味です。笑いの要素が一切なくて地味です。それは悪くないんですが、肝心のストーリーがよくわからない。(^^;
前半~後半は睡魔と戦ってしまいました。。
ロイ飛行士は、心に傷を抱えて常に葛藤しているのは解るが、それ以外はよくわからないし、退屈だったな~…でも、大のSF好きの人はオススメできるかも。
ブラピの演技と宇宙の映像は素晴らしかったけど、それ以外はダメだった。
ちょっと期待してたんだけど、残念な結果となってしまいました。。トホホ…
通向き
期待ハズレでした。
淡々と進むスト-リ-で、何かドキドキする展開も無く、父親のエゴと見栄で犠牲を出した可哀想な息子でした。ラストで、家族を大事する人間に成長できた事が主人公の救いです。
予告で騙されるな
凡作
PER ASPERA AD ASTRA
大切なものは身近に
面白くなる要素は満載
現実寄りのSF物に,インターステラーやゼロ・グラビティを混ぜた物を感じさせる予告だったが, (心の中ではB級の感じがしているが…) 全然違った.
終始,主人公の心の葛藤?みたいなのを見せられてウンザリ.締まりの無く,面白くないGATTACAのような感じかな.
宇宙軍が出てくるシーンでは,海外ドラマのエクスパンスみたいな硬派な路線かとも思ったが.
初めのアンテナのシーン,火星行きまでの宇宙軍のシーン,月でのカーチェイス,火星までの移動,救難信号,ロケットへの乗り込み,長距離移動,リマでのシーン,…
おっ始まった,伏線かな?と何度も思ったが,全部主人公がグダグダ考えるシーンに行き着く.
最後に父と一緒に宇宙人探してUSA!USA!みたいにしてくれた方がまだ良かった.
この映画は,
主人公が色々考えるには良いが,動きが無く,ここ主人公の気持ちシーンですよと押し付ける感じがする.
勝手に考え始めるので感情移入も出来ない.
鎮静剤を打たれて,病院のベットに拘束されている様な映画.
最後まで見るのがつらかった,チクショウ
アルマゲドン級
字幕盤を鑑賞。”Ad Astra” というのはラテン語で「星々に向かって」という意味である。ブラピが初の宇宙飛行士役を演じ、プロデュースも兼任しているという力の入れようである。近未来の話で、月や火星に大規模な基地が建設してあり、ハブ空港として機能していて、多くの人間がそこで仕事に従事しているという時代設定になっている。
冒頭のシーンは宇宙船のシーンかと思ったら、宇宙空間まで伸びた超巨大なアンテナという設定である。非常に見事な世界が描かれているが、多くのオペレーターたちが宇宙空間での保守作業中に、ある異変によって大きな災害が発生してしまう。「アルマゲドン」や「ゼロ・グラビティ」などで既視感のある展開であるが、このシーンは非常に見応えがあった。
映画の全編にわたって宇宙飛行士の心理チェックが描かれているのは、人間はパニックを起こす生き物であり、誰も助けてくれない宇宙空間でパニックを起こされるとミッションが失敗してしまうためである。旧ソ連の宇宙開発で初めて女性飛行士となったテレシコワは有名だが、宇宙空間でパニックを起こしてしまったため、彼女の後 19 年間も女性飛行士が登場しなかったという史実がある。
人間は狩猟も農耕も一人で行うのは困難であるため、集団生活が不可欠であり、孤独は空腹と同じように致死性を持つことが研究の結果明らかになっている。マサチューセッツ工科大学(MIT)の神経科学者らは、孤独感を生み出す脳の領域を特定しており、背側縫線核(はいそくほうせんかく、DRN)と呼ばれる部分で、通常はうつ病とのつながりで知られる部位である。複数のネズミを一緒に飼っているとき、ネズミたちの DRN のドーパミンニューロン(ドーパミンを産生する神経細胞)は比較的落ち着いているが、一時的に仲間から引き離した後、再び一緒にすると、このニューロンの活動が著しく高まることが観測されている。
このため、アメリカの宇宙開発において、一人乗りの宇宙船しかなかったマーキュリー計画では、最長2日のミッションしかできなかったが、2人乗りの宇宙船が投入されたジェミニ計画からは最長2週間のミッションが可能になっている。そういう常識に当てはめると、この映画の物語は、到底ありえない話であり、ブラピの父親役を演じたトミー・リー・ジョーンズのような存在はスーパーマン級であると考えるべきである。そもそもあれほどの長期間の生存を賄えるほどの食料やエネルギーがあの宇宙船に搭載されていたとはとても思えない。
SF 作品を見るとき、私はそのリアリティを5段階に分けて評価している。
1. 2001 年級:「2001 年宇宙の旅」のように完全に緻密な現実的表現を極めているクラスだが、このクラスに実存するのは「2001 年宇宙の旅」の1作品のみである。
2. ゼロ・グラ級:かなりリアリティが追求してあるが、肝心な部分でご都合主義をやらかしてしまっているクラス。「ゼロ・グラビティ」や「ミッション・トゥ・マーズ」など多くのリアリティ志向作品が入る。
3. SW 級:娯楽のためなら宇宙空間で音が聞こえようと平気というクラスで、リアリティが二の次にされているもの。「スター・ウォーズ」シリーズや「スター・トレック」シリーズなどが入る。
4. アルマゲドン級:地球との衝突コースにある小惑星の存在がたった 16 日前に分かったり、衝撃波も出さずに隕石が地上に墜落したりと爆笑させてくれるクラスで、「アルマゲドン」の他に「アウトランド」や「SW ep.8」などが入る。
5. コナン級:マッハ 30(秒速数 km という速度)くらいで落下してくる人工衛星にサッカーボールを蹴って当てるという離れ業を見せてくれて、私を窒息死させようとするレベル。実写作品では幸いまだ該当作はない。
今作の宇宙の描写は、残念ながらレベル 3 であった。
物語は、海王星まで行って地球外知的生物の発見を目的とした父を、息子のブラピが探しに行くという壮大なものであるが、それまでに、月面の意味不明のカーチェイスや、救難船の探索など、観客を飽きさせないために入れたとしか思えないエピソードがてんこ盛りになっており、おまけにわざわざ出かけた結果があの有様では、映画そのものの出来はレベル 4 という印象を受けた。
宇宙船の推力は、はやぶさに搭載されているようなイオンエンジンらしかったので、加減速にやたら時間がかかるはずで、ブレーキをかけてから実際止まるまでには数日から数十日かかるはずで、救難船がいたからちょっと止まって様子を見るという訳にはいかないのである。また、一旦止まってしまうと、再加速には減速に要したのと同じ日数がかかってしまうはずである。
また、宇宙で発生したエネルギーは、距離の2乗に反比例して伝わるので、海王星で発生した磁気嵐が地球上であれほどの影響を及ぼすはずはない。もっと近い太陽で発生している磁気嵐でも、宇宙の建造物を破壊するなどということはないのである。また、アンテナの回転力だけであんなスピードは出るわけがないし、海王星の輪を通過する際に受ける抵抗で、進路は乱されるはずなのに、まるで星飛雄馬のようなコントロールで飛んでいく様子にも鼻白む思いがした。
「アルマゲドン」にも出ていたリブ・タイラーがかなり老いを感じさせていたのには衝撃を受けたし、ブラピが演じた宇宙飛行士はどんな時でも冷静沈着が売りのようだが、むしろ何事にも動じないその態度は、映画的にはロボットでも見ているようでマイナスではなかったかと思う。「遠くを探すより近くを探せ」というのは、海王星の衛星トリトンに水の存在が確認されたことを意味するのだろうが、あれだけの台詞ではうまく伝わらなかったのではないかと思う。
(映像5+脚本2+役者3+音楽3+演出2)×4= 60 点
SFを期待すると微妙かも
What he found out there? 環境ビデオを観てるようだった・・・
正直今まで観た映画の中で一番眠くなる作品でした。宇宙のシーンはメチャメチャ綺麗なんですが、BGMがこれまた眠気を誘う感じなので本当に環境ビデオを観てるよう。
シリアスなストーリーかと思いきや結構脚本粗いですよね、これ。あまりツッコミ入れるのも野暮かも知れませんが、一番不思議だったのは根本的にトミー・リー・ジョーンズは何年間もどうやって生き延びたのでしょうか?水とか食糧とかさ。後、ブラピ地球に帰り着くの早すぎじゃね?海王星って45億キロ離れてて、スペースシャトルの時速29,000kmでも17~18年かかるらしいよ?まー何でも説明すりゃ良いってもんでもないかも知れませんが、本作は全体的に説明不足感が否めません。俗に言う「考えるな、感じろ」の世界です。
ブラピの演技は流石に渋かったですね。トミー・リー・ジョーンズがメッチャヨボヨボしてました。ドナルド・サザーランドもヨボヨボ。あ、リヴ・タイラー何だかお久しぶり!おお!ルース・ネッガも出てきた!っと俳優陣は不思議と豪華。
そう言えば本作のIMAX のポスターにアクション大作ってあったんですが、ポスター作った人はきっと映画観る前に作ったに違いない!
We are lonely, but not alone.
宇宙兄弟のエディの名言を思い出した。
SF作品と言われてますが、テーマとしては"人間"がテーマなのかな。なんとなく、"人は1人では孤独という恐怖に打ち勝つことは出来ない"といったことかな、と思いました。
1人じゃない時点で孤独じゃないだろって感じですが、1人じゃなくても孤独を感じてしまう人はいるのです。本作ではトミー・リー・ジョーンズ演じる父がそうだった。家族もいた、仲間もいた、それでも孤独だった。そして孤独という恐怖、無という恐怖に飲み込まれた。
ブラピも同じだったが、そんな父を見て自分の行き着く先を見たのだろう。父とは別の選択をする。
孤独という恐怖に打ち勝つものは、すぐ自分の側にあったと。
こんな感じなのかなー。
映像は「ダンケルク」の撮影監督ホイテ・ヴァン・ホイテマさんで超本格的!本格的過ぎて冒頭のシーンは高所恐怖症の私にとっては地獄だった笑 映画館の座席にしがみつきました。
音楽は傑作SF映画「メッセージ」(OPとEDのみ)やドラマ「The Leftovers」の現代音楽家マックス・リヒターで、本作も素晴らしかった。
しかし、退屈だった。
絶賛評ばかりの記事が怪しすぎる。
「2001年宇宙の旅」や「地獄の黙示録」やジョゼフ・コンラッドの小説「闇の奥」などが引き合いに出されていて(どれも人間の本質を突くような作風)、確かにそういう作品と比較して楽しむのもあると思う。ただしそれは映画自体の面白さとは関係がないと本作を観て感じた。
リアリティを追求し、近未来ということもあり実現されそうなデバイスが出て来たり、そういう細かいところまで徹底していました。海王星までの道中も色々あり、意味深な描写も色々ある。
映像・音楽・役者・全て一流が揃っていて、全てが揃っている。しかし肝心のテーマがありきたりで弱すぎる。SF小説でいう10数ページの短編のような話。
本作とは全く関係ないけど「彼方のアストラ」の方が好きだなぁ笑 ハイライン風味のエンタメSF路線。素晴らしい作品だっ。
あちら宇宙の彼方へ。
こっちは地球へ。
リブ・テイラーのジャンピングハグを期待しましたが、さすがにアルマゲドンの時からは大人になっていますね。
全399件中、341~360件目を表示