「私には、もうひとつでした」アド・アストラ CBさんの映画レビュー(感想・評価)
私には、もうひとつでした
人間以外の宇宙生命を探すために海王星まで行き行方不明になった、宇宙軍きっての宇宙飛行士である父親を探しに行く息子の話。
深淵なる宇宙への壮大なる旅を描いた上で、身近な人々への愛情を改めて気づかせる、というのは、うまくいけば、かなりいい感じの映画になるんだけれど、本作は成功しているとは言えなかったなあ。
ここは、割り切って、宇宙の綺麗な景色を楽しもうくらいのノリで観てください。
まず、冒頭の映像は、素晴らしいと思う。まだ実現していない未来の姿を、またひとつ見せてもらえました。その後の旅で見る宇宙の風景や宇宙船はいくつも見所ありです。
月でも火星でも、人類はステージが変わっても争いばかりだ、というメッセージもあったように思うけれど、ちょっと自分のノリと違うんだろうな。
わかりにくいと聞いて、けっこう予習してから行ったのだけれど、今回はあまり生きなかった。
宇宙空間を舞台にした「地獄の黙示録」という評価もあったので、思い出しておいたのだけれど、はまらなかった。(自分の「地獄の黙示録」のレビューの追記には役立ちました)
宇宙というものを「人間の心象風景」のように描こうとした。人間とその人間の心の中を覗き見しているような感覚、遠くから見ると凪いでいるのに、近くで見ると激しく揺れ動いているという映像の対比が、心情の揺れにリンクしているという評価もあった。これは、自分のレベルが追いつかず、わからなかった。
こんな感じで、まだ私は、この映画の価値にたどり着いていません。
CBさん、浮遊きびなごと申します。
コメントありがとうございました!
僕の場合は色々と主人公の背景に共感できる部分がありまして……。
ま、それ以前にだいたい何でも楽しんで観られる簡単な性格してるんですが(苦笑)。
映画が心情にリンクして納得できるかってやっぱり人それぞれだと思うので、難しいですよねえ、映画って……。
CBさんへ
欧州映画って、それほどの数は観ていないんですが、結構好きなんです。北欧は北欧の、東欧は東欧の、フランスとイタリアや英国は言うに及ばず。各国に何か独特のカラーがあって、ハリウッドに飽きたら、欧州映画も良いですよ。この映画の地味さがドイツとか東欧的かなぁ、って思いました!