「サイエンス・フィクションって呼ばないで。」アド・アストラ bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
サイエンス・フィクションって呼ばないで。
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ハリウッド作、欧州流の哲学的宇宙もの。いや、哲学ってほどでもないけど。いずれにしても、欧州人が作りそうな内省的な心理劇を宇宙で展開する類の映画だった。
per asprera ad astra から取った、ad astra と言うタイトルからは心理劇の予感。しかしオープニングで、to the stars を単にラテン語にしただけなんか?の疑惑。
per asprera ad astra は「困難を克服して栄光へ」の意味。ラテン語格言はダブルミーニングである事が多い。いや、後の人が後付けで逆読みの解釈を加えた例も多いとは思うんだけど。astra=天界は神々の領域にして死者の棲まう場所でもあり。ad astraは「死出の苦行」とも読めてしまうんで、陰キャSFオタの俺としては期待して劇場へ出かけたんですが、オチは「幸福は此処(地上)に有る」だった。まぁ、良いか。
つきまとう孤独から自らを解き放つため、海王星まで出かけた男。救われることなく地球へ帰還し孤独から解き放たれる。
それ、無駄足ちゃう?彼的には。地球規模では救われたんだけど。
宇宙と宇宙船の描写は綺麗でした。正直に言うと、好き。いや寧ろ、派手派手な、SFとは言い難い、科学的興味を刺激してくれない、宇宙や未来のドンパチものに飽きてきてるので、こんなのが良いです。
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