バースデー・ワンダーランドのレビュー・感想・評価
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ビジュアルはいい
よくあるタイプの、ティーンエイジャーが不思議の国からの使者に呼ばれて国の危機を救う話。
こういうのはブレイブストーリーよろしく、その人が呼ばれたことに意味のある話でなければならないと思うが…どうもそうはなっていない。というのは、なぜ危機を解決できたのかよくわからなかったからだ。
本映画の舞台は色が失われていく国。色の喪失を止めるためには、水を操る王子がとある儀式を成功させなければならない。アカネは王子を励まして世界を救うために、錬金術師に呼ばれて国へ赴く。
無理矢理呼ばれて嫌々付いていくアカネが、旅の道中でいろいろ学び、その学びが王子を感化させる…というのが王道の運びだと思う。実際にそうだった。
しかし、説得力に欠ける。アカネが何を感じ、何を学んだのか全く提示されないからだ。
ただひたすら美しい情景描写が続き、いつの間にか王子と対面し、なんやかんやで王子は心を動かす。
情景描写はとても美しい。一面の花畑や巨大な鯉や金魚は一見の価値アリ。しかし単なる情景描写に過ぎず、それらが主人公アカネの心を揺り動かしたようには見えなかった。
特に王子を説得するシーンで、物語冒頭にもらったアイテム"前のめりの錨"のおかげで前向きになれたと説くのだが、そんな描写があった覚えはない。
つまり、いい画にいいマクガフィンもあったのに活かしきれていない。ゆえにクライマックスでカタルシスを覚えない。何とももったいない。
想像とは違った
見所はあったと思うが銘打たれたように大人が泣ける内容とは思えなかった。
おそらく最後の王子と二人で雫斬りするシーンが感動させたいポイントだったと思うが、ザングが改心して王子としての責務を果たすまでの流れが急すぎてリアリティを欠き白けた印象を持った。確かにあの場でアカネがかけた言葉は適当だったかもしれない。しかしそれで、井戸を破壊しようとまで目論んだ人のわだかまりが容易く氷解するとはとても思えない。加えて王子が恐れたのは失敗し身を投げなければならなくなることだが、最後に躊躇うことなく身を投げれたのはもはや別人の所業ではないか。180度人格が変わってしまったようで、観ていても強引な進行と思わざるを得なかった。
もちろん原作は児童文学であり執拗に御都合主義を排他しリアリティを求めるのは間違いだと思う。よって「バースデーワンダーランド 」はこの形で良いと思う。しかしある程度フィクションに触れ目の肥えた人間にとっては純然に楽しめない人もいるのではないかと思った。
ただの反抗期?
普通の小学生が突然あなたは緑の風の女神だと言われ、地下の世界を救うハメになる話。
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この世界が危機に陥ってるのは王子様が未熟な魔法使いに変なブリキに変えられて、そんで水切りの儀式もやりたくないから爆発させちゃおうっていう謎の破壊衝動のせい。
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王子様がなんでこうなってしまったのかのエピソードも語られるんだけど私にはただ反抗期で、ぐずっただけのように感じた。
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しかも元の姿に戻った瞬間急に紳士になりすぎだしな。
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オトナ帝国の監督だったから楽しみにしてたけど、私的に1番興奮したのは叔母さんのお店にしんちゃんの置物が置いてあった所ぐらいかな。
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アカネは小学生に見えないし、あんの声優は不自然だし、微妙だったな。アニメなのに寝てしまったよ途中。
いま大切にしたいことって? 気づきを与えてくれる作品
心がぽっと温かくなった、色々な感情が自分の中で生まれた良い作品だったのだけど、世間では賛否両論あるようなので、改めて自分が何に感動したのか考えてみた。それで思ったのは、世界を救うのは人の優しさなんだな、ということ。主人公のアカネって、スーパーヒーローではないし、ド派手なことをやるキャラでもない。強くもないし、特別でもない、どこにでもいそうな子。だけど、相手の立場や気持ちを考えられる、寄り添える、共感できる、優しい子。その優しさが人を救い、世界を救う。いま私達が大切にしなければいけないのは、大げさなことではなく、そういった優しさなのかな、そう気づかせてくれた作品でした。
映像もとても美しいので、目と心の保養に、子どもも大人も一緒に楽しめる作品だと思います。
よくばりすぎかな
観賞後に感じたのは色々な映画のいいとこ取りをしまくった結果、わけわからないものになったんだろうな。という感想。
と、いうのもなんとなくだが、提供?パトロン?とにかくお金を出している偉い人が「アニメ映画で儲けたい」という思いから口出しをしまくったんじゃないかと思える程に色々なアニメのオマージュ的なところが見受けられた。
「映像が綺麗で」「原作があって」「感動するやつで」「可愛い絵柄で」などの注文が入りまくったような…
例えば、ピポのカップに入ってる紅茶が表面張力で丸くなってるところやちーちゃんのガニ股のアクションなどはジブリを連想する…みたいな。
アカネが全く小学生に見えないような容姿をしているし、チィちゃんの性格がぶっ飛んでて共感し辛い、テンポが良くないし無駄なセリフ回しや間が多い。
王子が何故こんなにも水切りを恨んでいるのか(←失敗すると死ぬんだった、でも回想で投げ出してなかった?)
突然アカネの性格が前向きに、ラストは千と千尋の神隠しのような…
文句ばっかり言って申し訳ないが、映像は大変綺麗で主人公などは滑らかによく動きワンシーンを切り取った画集とかは欲しくなる。
タイトルのバースデーが全くフィーチャーされてないような…??
アカネが母から受け継いだマットの下りの説明が無く観客に気付かせるのは素敵な演出。
『無難』と言う言葉を表すかのごとく
実は原恵一監督を知りませんでした。鑑賞後ウィ○ペ○ィアで引くと、初期のドラえもん、クレしんで作品を重ねてきたフリーの映画監督との事。
で、本作を観ますと、最初アカネは〝中学3年位の難しいお年頃〟設定なのかと思ったら実は小学生で、突如違和感に襲われます。ですが小学生設定に重要性はない様子なので、それは観ながら忘れてしまえば気になりません。
全体のお話はまァ可もなく不可もなくの、ごく有りがちなファンタジーストーリーで、導入こそ既視感ありすぎでしたが全体の内容もあまり変哲のない内容です。
風呂敷を大々的に広げるのではなく、コンパクトな中でシッカリと絵作り話作りに徹した様子で、その抑揚も平均的・常識的な範疇を出ることなく突飛な展開や脅かしの小技などもありません。チィ姉の自由キャラなど『人物』を描き、それを織り上げて物語が展開する感じです。
従って冒険ファンタジーながらそれ程ワクワクドキドキな展開ではなく、NHK-Eテレで放映されそうなお上品で落ち着いた仕上がりで、むしろ驚きや興奮などがほとんどないのが気になります。
『色』と言うキーワードがストーリーの軸に通された印象が薄く、色が失われてるワリには当初カラフルな世界が広がっています。敵キャラ二人のアジトのある?色あせた暗くて胡散臭い街も描写されますが、一行はそこはナゼかスルー、宮殿のある赤茶けた場所や砂嵐などの、その気配こそ表現されていますが‥‥。
そもそもタイトルのバースデーも内容にあまり関係ないし、何だか取り溢しがチョイチョイある様に見えてしまいます。
とは言え全体的にはキチンと纏まっていて『無難』な一作に仕上がってはいます。世界設定を説明するシーンは『ナウシカ』のソレを思い出させる雰囲気があるなど、他作の影響を受けたり得意な表現を用いたりの絵作りはまずまずだと思います。
ですがサスガに大人しすぎて、劇場でアニメーションファンタジー映画を観た、と言う満足感に乏しいのが残念です。
この気持ちをどうすればいいものか・・
本当に原恵一監督作品なの?
見終わって、ノロノロと腰を上げて、映画館の出口まで
きて、そこで思わず口をついて出たのがこのセリフです。
一緒に見に行った相方は苦笑していました。
同じような事を思ったのかもしれません。。
公式サイトを見る限りカントクとしてのコメントも出ている
ので、事実のようです。
「型にはまらない新しい映画、すごい映画」
なんだそうですが、本当にそうなんでしょうか。。。
鑑賞して3日経過しましたが、すごさが理解できません。
(ため息)
(ふぅ)
感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じ
た映画ファンもいるということで。
商品の中に堂々とあの人が…笑いました
高校生くらいに見える主人公が、実は小学生だったり、
日本人だけど、どこか外国人の雰囲気もあったり…不思議なキャラデザでした
あとで、ロシア人の方がキャラデザをされていると知り、納得
ストーリーがね…。
久しぶりに観たけどアニメってこんなものなのかな。
登場人物すくないわりに、感情移入ができない。
いずれのシチュエーションも、何故そうなったかの理由なさすぎ。
悪者、無意味にモノ壊しすぎ。
竜の何とかを燃料にするって都合よすぎで早すぎ。
おちびちゃんの魔法とけなすぎ。
ぽっちゃりさんの立ち位置上すぎ。
とてもよかった。
一言でいうと、子供(特に娘)に見せたい映画。
エンディングで主人公アカネが、母に捧る言葉がこの物語を象徴するものであろう。
画がとても綺麗で、特にその色彩が秀逸。冒険のステージが独特な世界観で描写され、次々に展開。惹き込まれていく。
アニメであるが、大人が見ても全く飽きの来ない映画であった。
どこかで観たような
終始退屈で、どこかで観たようなイメージ、どこかで聴いたような台詞のオンパレード。これが国産アニメーションの最高レベルなら、金輪際国産アニメなど観なくても良いと思うレベルでした。
残念…
どこに「ワンダー」があったのか…!?
お願いだから声優さんを使ってください
予告で見た映像美や音楽が織りなすファンタジー世界に惹かれ、公開初日に鑑賞してきました。期待どおりの美しさで、映像的には満足できました。
しかしながら、総評としては、劇場アニメにありがちな、タレントや俳優の起用が裏目に出た典型的なパターンだと感じました。松岡茉優さんも杏さんも、高い演技力を備えたすばらしい女優さんだと思います。ですが、声優に求められるそれは、やはり別物と言わざるを得ません。主人公の二人がしゃべるたびに現実的な気持ちになり、ファンタジー世界どころか作品世界にさえ入り込めませんでした。
こうなると、まったりとしたストーリー、不要と思われるようなシーン、説明的なセリフ等、いろいろなことが気になり始め、どんどん退屈になってしまいました。結果、仕事帰りの疲れも手伝って、中盤以降は睡魔との戦いでした。
鑑賞後の爽快感も感動もあまりなく、思ったのとはかなり異なる印象の作品で残念でした。
原作ファン目線
原作ファンは良くも悪くも大抵裏切られる。今回は色々残念な感じ。
別の作品になるのは良いとして、原作にある村人との彩り豊かなエピソードをバッサリカットしたのは何故?細やかなエピソードより、現世での現代的な(余計な)やり取りや、猫や猫耳、着ぐるみや如何にもな悪役登場とかの方が盛り上がるという計算だったんだろうけど。何だか安易さを感じたしイラッとしてしまった。そもそも何でバースデー?
声も、それぞれの役者さんは好きだが、やはり顔が浮かんでしまって違和感。
儀式のシーンは音楽と相まって感動した。良いところも有るけど、全体的に“ちゅうとはんぱ”な印象。原作で口直ししようかな。
他
早見再生1.3倍速で観ればマシに見えたかも?
もう見事につまらなかった。驚くほどに面白くなかった。
冒険活劇としての昂揚感もなく、一瞬ロードムービーかと見紛うほどの緊張感のなさ。そして何よりこの旅をするのが主人公アカネでなければならない理由が見当たらないのが大きな欠点。それはエンディングで示唆される「理由」とは別の話。緑の風の女神として選ばれておきながら、この旅において「アカネでなければ成し遂げられなかったこと」や「アカネでなければ救えなかったこと」がほぼ無いに等しいのだ。普通の女の子が異世界へ連れ去られ冒険の旅に飛び出るということの意味こそ理解できるものの、全体的にアカネがいてもいなくても十分冒険が成立してしまう内容。しかもまともに筋道の通らない内容。「前のめりのイカリ」なんてアイテムを出してはいるものの、アカネがそれによって勇敢な行動に出たなんてこと、せいぜい水切りの儀式の後の一度くらいでは?ホント王子がイケメンで良かったですね(いっそ金髪青い目の眉目秀麗な王子の耽美なメルヘン・アドベンチャーにすれば良かったのに)。そしてまたその水切りの儀式がまた何の惹きもない退屈な儀式でまったく盛り上がらない。
内容自体も退屈だけれど、この映画はとにかくテンポが悪い。音楽でいうところのBPMが本来求められるよりルーズで遅いので必要なスピード感が出ず、早見再生1.3倍速で観ればちょうどいいのではないか?と思うほどチンタラしていた。これでは冒険活劇としても盛り上がらないし、恐らく笑わせようとしているであろうと思われるシーンもリズム感がなくてまったく楽しくない。
「色」を失いかけた美しい異世界を旅していく中で、その世界の「美」を映像からほとんど感じられなかったのも痛かった。鶏頭の鮮やかな赤こそ確かに美しかったが「こんなに美しい世界ならば何をしてでも守らなければ!」と思わせてくれるものがないので、物語に入り込めず。作品を最後まで見て、結局一番美しかったのはこの映画の宣伝用ポスターだったな、と思うほど。
辛うじて良いと思ったのは、冒頭の僅かなシーンだけだ。現代の女子小学生としての日常の息苦しさを手際よく切り取り、娘の仮病を見透かしながらもゆらりと対応する若き母親像もどこか現代的で、あのまま現代を生きる等身大の小学生の「日常」の物語としてこの映画を見てみたかったと率直に思った。アカネが成長するのに、異世界は必要なかったのではないか。
声の演技を担当した役者たちの芝居も含め、良いところを探す方が難しいレベルで心底面白くなかった。☆2より低い数値をつけるのは少々躊躇いながらも、やっぱり☆2もつけられなかった。
とても良質な佳作
令和初日の映画の日。こんな日は穏やかな映画でも、って事でコレ。ドキドキしたり、うわぁ!ってなったり、うおおぉ!って号泣したりするわけではないですが、終始気持ち良く観賞できる、優しい時間が流れてました。全体的には薄味な作品でしたが、チィ姉さんのお陰か(笑)、今ソコにあることを楽しめる、楽しもうよ♪な時間と、少しの勇気にホッコリします。キャストみんな良かったなぁ。
大人向けか、子供向けか?
地下室から異世界へ。
牧歌的で色鮮やかな夢の国は、しかしながら危機に瀕していた。
まるまる子供向けのような展開ながらも、ところどころ大人がクスリとするようなシュールな笑いがあって気が抜けない。し、実際、思わず笑いっていたし。
全ては、ファンタジーなのに現実を生きる自立した女、ちぃ姉さんの言動のせいなのけれど、それがふわふわした作品世界において独特のスパイス感を出していたように思う。
ともかく、不思議な2時間だった。
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