「イリヤ・クブシノブが映画初参加の意義」バースデー・ワンダーランド AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
イリヤ・クブシノブが映画初参加の意義
松岡茉優の演技力は認めるが、低めな彼女の地声は小学生役に馴染まず違和感が残った。「百日紅」で杏がヒロインを演じたときも感じたが、原恵一監督、本職が声優ではない俳優をあまり演出しない、というか俳優自身を出すのを良しとしているのでは。キャラが発する声には思えず、俳優の顔が浮かんでしまう。メディア露出を考えると人気俳優を起用したほうが有利なのもわかるが、原監督ほどのビッグネームなら実力ある声優陣を揃えて作品の質を上げたほうが、結局は興行成績にもつながるはず。物語は悪くないのに、惜しい。
それでも、キャラクターデザインにロシア出身のイラストレーター、イリヤ・クブシノブを起用したのは意義がある。日本のゲームやアニメが大好きで、その影響を自認し、今は日本在住だという。洋と和のセンスを折衷したキャラには現代的な魅力がある。アニメに本格進出し、いつかは監督作を…というのは期待しすぎだろうか。
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