ドミノ 復讐の咆哮のレビュー・感想・評価
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反テロだが親米ではありませんね・・
アンモラルな人間描写で定評のあるデ・パルマ監督だが脚本と人物設定のチープさが相俟って爽快感の欠如したモヤモヤ刑事サスペンスになってしまいました。
なんとも頂けないのがキャラ設定、情事に夢中で家に拳銃を忘れて出勤とか、足の不自由な老妻をいたわる愛妻家と思わせてとんでも不倫男、なんと相手は同僚の女デカ、CIAに至っては殺人犯の家族を人質にして汚れ仕事を押し付けるとはマフィアも顔負け、爆破阻止より首謀の逮捕優先と、こんな人物設定では感情移入のしようもなくモヤモヤ感が消えません。
気を揉ませるために非公認捜査にしたり、偶然テロリストの車とすれ違ったりご都合主義も鼻をつく。
視点がヨーロッパ製作らしいと言うのか、CIAの如何わしさはアメリカへの皮肉満載だし、映画祭での銃乱射、自爆テロ、ご丁寧に犯行声明まで執拗に流すのではまるでアラブのプロパガンダもどき。作家性なのかもしれませんが私には無理でした。
キングスレイヤーと紅の女祭司。
GOTファンなら面白い組合せ。久しぶりにデ・パルマ作品を見た。演出、音楽、展開どれも二昔前のように感じ、ちと古臭い。考えずに気楽に見れるが、かなりのご都合主義。相棒は身障者の奥さんと上手く行ってそうだったのに、不倫してたなんて、いるのかな、この共感できなさ。犯人逮捕して電話するのに、普通後ろ向くのは有り得ない。ラストもなぜISISの自爆動画で終わるのか理解できない。ガイ・ピアースも最近作品を選ばないと感じる。恋人の復讐を遂げ、満足か?と言い残し立ち去るCIAはちゃんと仕事した方が良い。。
復讐の方向?
コロナ再開後の作品不足再上映
封切り時中部圏では遠隔地のみで公開だったので
ちょっと興味あったので見に行きました
感想としては
さすがにシナリオ脚本が雑すぎで
どこに注目すれば良いのかわからないまま
終わっていく映画でした
コペンハーゲンの刑事クリスチャンは相棒のラースに
呼ばれ夜警に出ますが女とイチャイチャしてて銃を忘れます
そのせいでラースは急行した現場で拘束したはずの
被疑者に刺され瀕死の重症を負います
署長はクリスチャンに銃を持っていかなかった件で
処分を下そうとしますがクリスチャンは逃亡した
被疑者を許せず独断で追います
…いやあんたが銃忘れたのは事実やし
それに協力する同僚の女刑事アレックスは
なんと障害者の妻がいるラースと不倫関係にあり
身籠もってまでいる立場でラース死亡の際に
激しく慟哭し犯人をクリスチャンと追います
…なんかラースまで同情できなくなってきた
そして逃げ出した被疑者のタルジは元特殊工作員で
CIAにつかまりISISテロ首謀者に接近して捕らえれば
家族を解放するという交換条件を突き付けられます
…この人も情報を聞き出す相手をことごとく殺していき
騒ぎを大きくしていくのでそんなに優秀にも見えない
んだよなぁ
でタルジが次のISISテロはアルメニアだとCIAに指示され
風貌を代えて空港に向かったところを警察に特定され
その連絡を聞いたクリスチャンらもアルメニアに向かい
そこでISISのテロを阻止しつつ駆けつけたタルジを
アレックスが撃ち殺して終わります
は?
って思うかも知れませんが本当にそう終わります
結局不倫相手が仇とるんかいって感じです
クリスチャンとタルジが最終決戦みたいに戦うんじゃ
ないのかよって誰もが思ったはず
アップロードされたISISのテロの様子になんかよくわからん
口上が流れつつ終了です
デパルマ監督作品はスカーフェイスとかスネークアイズなどの
「ムチャクチャだが独特の倫理で動く魅力的なキャラクター」
というのが特徴的ですが今作はそこにまるで
かすりもしないんでただのクズ大集合にしかなっていません
出てくるのはわかるんですがそこが魅力に全然
繋がってこないとここまで滑るのかと思いました
復讐の咆哮というより復讐の方向がよくわかりません
興行的にも大爆死のようですが
コロナ禍でコケたわけではなさそうですな…
けっこうよかった
コンビの刑事が窓の横で刺されて犯人が窓から逃げて、それを窓から追いかけて二人とも落ちそうになるところがすごくドキドキした。あんなに瓦が割れたら雨漏りがたいへんだ。テロリストが生配信していてユーチューバーみたいだ。地理に馴染みがないので、都市の名前でドイツなのかと思っていたが違っていた。
脚本は雑だがデ・パルマ演出は愉しめる出来
デンマークはコペンハーゲン。
刑事クリスチャン(ニコライ・コスター=ワルドー)の相棒は年上のラース(ソーレン・マリン)。
夜間パトロールの最中、家庭内暴力事件の出動要請があり、駆けつけてみると、靴の先が血塗れた黒人男性を発見する。
逃げる黒人男性を確保し、事件のあった部屋にクリスチャンが赴くと、部屋の中では別の男性が殺されているのみならず、廊下に積まれたトマトのダンボール箱の中に多数の銃器があるのを発見した。
一方、容疑者を確保していたラースだったが、本部へ通報している隙に、容疑者は手錠を外して逃亡しかけ、持っていたナイフでラースの喉元を切り裂いてしまう。
「容疑者を追え」とのラースの言に従い、建物の屋根伝いに逃げた容疑者を追っていたクリスチャンだったが、容疑者もろとも屋根から転落したために、取り逃がしてしまう。
薄れゆく意識のなかでみたのは、黒人容疑者が何者かに拉致される様子だった・・・
というところからはじまる物語だが、ここまでの演出は微妙な感じ。
巻頭のふたりの刑事の紹介部分はそれほど冴えず、パトロールへ出る直前まで繰り広げていたクリスチャンの情事を俯瞰のロングで撮って、拳銃を忘れるのまでをワンショットでみせるあたりはデ・パルマらしい。
また、黒人男性の靴先に付着した血痕のアップショット、その後の追跡シーン(特に雨どいにしがみついてシーン)のジリジリ感などは、脚本的にはイマイチ感があるにもかかわらず、ピノ・ドナッジオの音楽と相まって、久しぶりにサスペンス映画の焦らし演出が堪能できる。
その後、事件にはテロ組織のISISと米国CIAが絡んで複雑な様相を呈してくるのだけれど、基本的には追跡映画。
新たに女性刑事アレックス(カリス・ファン・ハウテン)と組んだクリスチャンは、件の黒人男性を追うが、その先にはテロ組織の大物がいる・・・
で、追跡の途中で「瓢箪から駒」のように一足飛びにテロ組織の大物のテロ現場に行き当たり・・・という脚本はかなり杜撰で、この中盤はデ・パルマ演出があまり張り込む余裕がない。
さらに、ラースと女刑事アレックスが不倫関係にあり・・・というのは、この中盤では、サスペンスを殺ぐ方向にしか働いていない(ただし、決着の伏線としては活きているのだが)。
で、次の見所はテロ組織のテロ現場。
誰がテロを起こすのかは、あらかじめ観客には知らされており、どのタイミングかもわかっている。
となると、これは『知りすぎていた男』のパターンで、カットバックでみせる演出が採用され、かつ、デ・パルマらしく、徐々にスローモーションで時間の引き延ばしを試みている。
ここも、サスペンスにおける焦らし演出で、ここはやはり見応えがある。
というわけで、デ・パルマらしい演出は随所にみられるが、脚本的には杜撰な感じは否めず、また、魅力に乏しい演技陣もマイナス。
デ・パルマ作品としては、中の下といったところかしらん。
追記>
中盤は追跡映画になるのだけれど、途中で映画祭でのテロが起きる。
ここは、IT駆使のスプリットスクリーンで、ここもまたデ・パルマらしさを感じることができます。
8年ぶりだがデ・パルマらしさ満開!
序盤の容疑者との格闘シーン、さらにそこから屋根の上でのチェイスなど、ちょっと目まいがしてしまいそうな映像。とは言え、なんとなく未だにヒッチコック風の撮り方をしているところに驚く。圧巻は闘牛スタジアムでのスローモーションやボレロ風BGM。新しいといえば、ドローンを犯罪に活かそうというところです。
そんなデパルマらしい作風ではあるけど、ストーリーはどこにでもあるような陳腐さに鼻白むかもしれません。拳銃とか携帯とかの小物をクローズアップしたり、いかにも伏線として覚えておきなさいと言われてる気もするが、すぐに解答しちゃう・・・みたいな。特にアレックス(カリス・ファン・ハウテン)が危篤状態のラースにキスするなんて、「あ、これはもしや愛人なのでは?」と思わせておいて、直後にクリスチャンに愛人だったことを告白するとか。何事においても種明かしが早すぎるのだ。
老齢デパルマもさすがに訴えたいことがあるのかと、真意をくみ取ろうとしても、テロリストISISを憎むようなメッセージしかありません。もう一つ、CIAがそのテロリストをエージェントに加えようとしてるとか、おバカなCIAにも恨みがあるみたいです。ちなみに“ISIS”といえば、金沢の専門学校に同じ名前の学校があります・・・
まぁ、CIA目線で観れば、テロリストの親玉を捕まえようとしてるのに、同僚・愛人の復讐のために地元刑事が出し抜いて殺しちゃいました~と、笑えるプロットでもある。そしてテロリストの親玉を殺したところで、新しいテロリストはどんどん生まれてるんだよ~というオチもある。そして、オランダ映画祭の殺戮映像はやっぱり怖いです・・・
借り物の銃
銃を忘れるという失態を起こした上に相棒を病院送りにされた刑事が、容疑者を追う話。
朝4時のパトロール開始直後、家庭内暴力の通報を受けて訪れたアパートで、靴に血のついた怪しい男を拘束するも、隙をついて相棒は首を切られて逃亡をはかられた上に何者かに連れ去られ、と始まって行く。
ストーリーはご都合主義でピョンピョンと跳ねまくって呆気ない程あっさり進んでいくけれど、そこに陳腐な設定がしょっぱい描写でチョイチョイ挟まれいてテンポ良いのか悪いのか。
CIAがどうたらも何も活躍しないし重さがなくて面倒くさくするだけだし。
一つ目のオチはちょっと意外で思わず笑い声が出てしまったし、大オチはサブタイトルでバレバレだし安っぽ過ぎた。
面白かったのは最初の気を失うまでかな。
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