「反テロだが親米ではありませんね・・」ドミノ 復讐の咆哮 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
反テロだが親米ではありませんね・・
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アンモラルな人間描写で定評のあるデ・パルマ監督だが脚本と人物設定のチープさが相俟って爽快感の欠如したモヤモヤ刑事サスペンスになってしまいました。
なんとも頂けないのがキャラ設定、情事に夢中で家に拳銃を忘れて出勤とか、足の不自由な老妻をいたわる愛妻家と思わせてとんでも不倫男、なんと相手は同僚の女デカ、CIAに至っては殺人犯の家族を人質にして汚れ仕事を押し付けるとはマフィアも顔負け、爆破阻止より首謀の逮捕優先と、こんな人物設定では感情移入のしようもなくモヤモヤ感が消えません。
気を揉ませるために非公認捜査にしたり、偶然テロリストの車とすれ違ったりご都合主義も鼻をつく。
視点がヨーロッパ製作らしいと言うのか、CIAの如何わしさはアメリカへの皮肉満載だし、映画祭での銃乱射、自爆テロ、ご丁寧に犯行声明まで執拗に流すのではまるでアラブのプロパガンダもどき。作家性なのかもしれませんが私には無理でした。
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