「デ・パルマ愛で★二つ追加」ドミノ 復讐の咆哮 kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
デ・パルマ愛で★二つ追加
ここまで待たせられるとデ・パルマ渇れした私の喉はどんなものでも吸い込んでしまう。その結果の★の数。
なんとか劇場で観られてよかった。
家のテレビで観たら絶対寝ちゃうでしょう。
ゆる〜い空気で始まるが、主人公刑事コンビが通報でアパートに駆けつけるあたりから期待感を煽り始める。
ピノ・ドナッジオのメロディーと共に。
うん、これだよ待ってました‼️
無駄に長い屋根の追跡劇、デ・パルマ節が堪らない。
と、ワクワクしていたら、これがあまり続かない。
まぁまぁ、クライマックスを待ちなさい、と自分で自分を制する。
そして、やっと来ました、闘牛場での一大サスペンス。
不審な売り子の後を追って闘牛場に入る女刑事。「美術館長回し」の再現を期待したのは私の身勝手だが、デ・パルマの腕の見せ所だ。
聞こえてきた、ボレロ調の音楽は「ファム・ファタール」の坂本龍一の再利用か?などと思いつつ、デ・パルマ飢餓のこの身にしみわたるスローモーションと多元描写によるスリル。
…嗚呼❤️
ストーリーは、複数の異なる思惑がドミノ倒しのドミノのようにギリギリの距離感で立っている…といった構成にしたかったのだろうが、なんとも中途半端。
相棒刑事と女刑事の関係が結末のキーになるのに、全く掘り下げない。
相棒を刺した犯人を謎の集団がこれ見よがしに連れ去ったのに、さっさと正体を明かしてしまう。
デ・パルマのサスペンスにストーリーの納得感は求めないが、映画的美学がなければならない。
テロの実行計画は充分トリッキーでそれはそれで良い。ドローンで合図する意図は不明だが。
ただ、ある犯行の見た目の状況に対して、そう見せるためのカラクリがあったことを解き明かす語り口がデ・パルマのサスペンス。この“カルクリ解き”がないのが物足りなさの原因だ。
その上、ラストがメロドラマになってしまっているのだから…
脚本がデ・パルマ向きではなかったのだろう。
映画の序盤で、アパートに置き忘れた拳銃にカメラが寄っていく。デ・パルマは、いかにも謎かけっぽい画を撮りたいのだが、この脚本ではそういうシーンが作りづらかったのか、大したことない場面でテクニックを使ってしまっている。
そして何より、色気が足りないよ‼️
今晩は
少し辛めのレビューになった背景を・・。(このコメントバック直ぐに見えなくなりますよね。)
今朝、7:00に会社に到着し、車を降りた瞬間、当方の携帯に電話が。
”安全衛生管理部の○○ですが、いまどちらですか?”
”もうすぐ、席に着くところだよ。”
”申し訳ありませんが、昨日○○さんが接触した○○さんが、罹患した可能性があるので、自宅に戻って下さい・・”
”えっ”
で、本日の数会議をリスケする指示を同僚に出し、○○が罹患していないように・・、と念仏のように唱えつつ、自宅へ。
で、リモート用のパソコンがないため、遣ることがなく録画してあった今作を観る事に・・。で、辛口に・・。
昼過ぎ、本人から”申し訳ありませんでした。陰性でした・・”と連絡が入り、ホッとするとともに、”明後日までリモートにして、身体を休めて下さい。気にする事はなにもないから・・。と申し伝えた・・という事でした。
学んだこと。
コロナに罹患した人に対する誹謗中傷は、周囲の人間の心遣いにより軽減する事。
(何人か、面白おかしく、根拠のないことを言っている・・と連絡が入り、その輩どもには明日俺から話があるから時間を空けておけ!と指示を出しました・・。)
長くなりました。
では、又。
わかります。
ハッキリと人の形になってましたね。
普段は監督が誰とか気にとめないですけれど、流石にデ・パルマですからねー。
パチーノ好きな自分はスカーフェイスやカリートの道で痺れさせて貰った方なのに…脚本なのか、時の流れなのか、残念でした。