エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へのレビュー・感想・評価
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内省的で自信がなくて自意識過剰で、何処にでもいそうで、でも実は他には代えがいない自分のための映画
誰もが持っていて何時でも何処でもスマホを見ている時代のティーンものだと思いながら観ていたが、ラストクレジットを見ながら、これは生きていく上でとても大事な事を言っている映画をではないか、という気がした。上手く言えないけれど(どだい映像で語っているものを言葉に置換すること自体が無理な作業ではあるが)、自分が他の誰にもなれないように、他の誰も自分にはなれない。だから自分が自分を生きていくことはとても正しくて他の誰にも出来ないことだ、自分しか出来ないことだ、みたいな…
痛めの青春映画
痛くて可愛いケイラと、ダサくて優しいパパ
等身大の14歳の女の子・ケイラが、本人的にはかなりモヤモヤした学校生活を送る姿を、パパと同じ様な目線で観ていました。
ケイラの考え方や言動は結構イタくてダサくて、元々のお顔は可愛いのにイケてない感じが物凄くダダ漏れています。本人的には頑張ってるんだけど、空回りにもなってない…もはや無音…。思春期真っ只中で感情の起伏も凄いけど、当たる相手はパパくらい…。ケイラ何やってんだよ〜の連続で、笑ってしまう。
そんな彼女に起こるちょっとした変化が、高校生のイケてるお姉さん達やその友達との交流ですが、モールで遊んだ帰りの車でのシーンはケイラのドキドキや恥ずかしさが伝わり、同時に自分の中学時代を思い出したりと、なんとも言えない感情になりました。
生々しくてリアルなやり取りや会話、本当にそのへんにいそうな女の子、些細な表情や行動から伝わる様々な感情があって、その辺りはA24クオリティさすがです。誰もが経験する、ちょっとした日々でのちょっとした成長や前進が自然体で描かれていました。
そして思春期の娘に気を遣いながらも空回りしまくるパパがとても素敵で、微笑ましくほっこり笑えて癒されました。
父目線
現代ティーンの日々のうたかた
ありのままのその先が見たい
クールって何?
自分らしさって何?
この映画が伝える答えも、ケイラが動画で話していることにも、その通りだと思うし私の中にもその考えはあるし共感もできる。
でも、鑑賞後に残るこの辛さって何?
この手の映画、イケてない女子が悩み拗らせ八つ当たり最後にちょっと成長する映画、よくあるな〜とは思いつつ結構好きである。
自分が10代だった頃の学校生活や日々感じる疎外感と重ねたりして、普遍的だけどやっぱり大切なことを再確認して、泣いたり笑ったりして。
ただ、今回はちょっと、現在の自分の状態的に、この作品に素直に向き合えなかった。
まず、現代の15歳の女の子へ向ける私の視線や感情の変化に驚く。
思春期真っ只中の彼女よりも、お父さんの気持ちの方がビンビンに伝わってきて堪らない。
オリヴィアのお姉さん感も結局はまだ高校生だし、みんな可愛いもんだな〜なんて考えてしまう。
ほんの少し前までは全然主人公目線で捉えていたのにね。大人になったな。
物語は王道ながらもユニークさが光る面白い話だった。
繰り返し流れる音楽の効果が強い。
バナナのくだりやお父さんとのやり取りは笑えるし、エイデンのいっそ清々しいほどのゲスっぷりにニヤリとしてしまう。
SNS全盛期の時代を多感な10代が過ごすってどんな感じだろう。mixiの時代とはまた全然違うよね。
ちょっと頼りなさげな父親のまっすぐなメッセージに涙。
ケイラの悩みもストレートで刺さる。
育成失敗だ!と人のせいにしないのが偉い。そんなの絶対ぶつけちゃ駄目だった。
胸に刺さるシーン、刺さる言葉、表情、たくさんある。
笑顔が可愛いケイラがどうか傷付かないようにと願う気持ちももちろんある。
ただ、結局またどうせこれか…みたいな少しの失望を感じたのも事実。
イケてるガール達の描き方もなんだか極端だし、この手の話の表面をなぞっただけのようにすら思えてしまったのが残念。
「自分の価値を大事にする」「自分のことを愛する」そんなのもう分かってる、分かってるのよ。
別に私のことはそんなに嫌いじゃない。
仕事は楽しいし趣味を充実させているし好きな人はたくさんいるし友達もいるし、昨日だってすごく楽しい一日を過ごしたし。
この人生は私が主人公の映画なのよ!と思って前を向いて生きているつもりではある。
でもやっぱり対相手となると、ちょっとした自信だとか勇気だとかってどうしても萎んでしまうじゃない。
それって他人に愛されないとなかなか乗り越えられなくない?
人に合わせて自分が変われる面白さもあるじゃない?
私が部屋で独り虚しくボロボロ泣いても、それを情緒たっぷりに演出してくれる監督はいないし、綺麗に撮ってくれるカメラマンはいないし、ハッピーエンドにしてくれる脚本家はいないし、この姿を観て一緒に泣いてくれる観客もいない。
などと最近ついつい思いがちだったので、このいじらしい映画を素直に受け止められなかった。
というか自分の現在のネガティブと虚無感をどうにかしないと。
そろそろ「ありのままの自分を愛する」のその先が見たい、なんて映画に対して求めすぎなのかな。
そんなの自分で見つけろってね。
まあ考え方も感じ方もその時々、色々と影響されやすいだけなので致し方なし。グダグダ自分語りもやめておかないとね。
現代を生きるヤングへの讃歌のよう
少女時代の気持ちを表した映画
アメリカ版おしゃれ中学生日記
ほろ苦く切ない
胸の痛みを思い出させる映画
努力の方向
中学校卒業を間近に控え、最優秀無口賞を受賞してしまったチヤホヤされたいけれど、さらけ出せず、ネットでハッタリをかます少女の話。
憧れや虚栄を自分のことの様に語る動画をアップするも、そんなもの誰も面白いと思ってくれないからフォロワーなんている筈もないし、嘘で固めていたり構えてしまっているのが判るから、現実世界でも目立つ子達には相手にされない主人公。
いや面倒臭いって。
変わりたい。変われたつもり。でも、肝心なところが変われておらず。な立場からのほんのり成長物語で、世代の差、性別の差、国の差、勿論個人の差もあって、自分がその年代だった頃を考えると被るところは何一つないけれど、判らなくはないところを感じるものはあってなかなか面白かった。
ただ、いかんせん自分が主人公と比べて歳を重ね過ぎているからか感動や共感までは至らなかったかな。
…我ながら回りくどい日本語だなw
バカなことを言えたり、自分のバカさを認められることが大切だと感じられるか、ホントに何も考えていないかが正解だということなんだけど…難しいよね。
素直であれ!
期待し過ぎちゃった
普通なら見ない映画だけどあまりに評判が良いし、今のところハズレのないA24という気鋭の制作会社なので期待しすぎちゃったんです。話はホントになんでもない、普通の女の子の日々の生活。彼女にとっては事件だろうけど映画になったらなんでもない淡々としたお話。お父さんとのエピソードも自然で14歳らしいとても自然な反応で、周りの人もすごい悪人はいないし、安心してみてられた。いい映画だと思う。けど思春期女子映画ならレディバードとスイート17モンスターっていう名作があるからなーって冷めた目で見てしまいました。しいて言えばこの2つの映画さえもお姉さんたちの話なんだよね。この微妙な年齢差がこの映画がヒットした理由かもしれないし、私がピンとこなかった理由かもしれません。
全てのシングルファザーだけど
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