劇場公開日 2020年1月24日

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テリー・ギリアムのドン・キホーテのレビュー・感想・評価

全91件中、61~80件目を表示

3.5虚実、入り乱れ

2020年1月29日
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鑑賞方法:映画館

難しい

元ネタのドン・キホーテを読んだことはなく、なんとなくのあらすじを知っているだけという自分には、今作のほとんどの展開が、突飛で、なにをどう楽しめばいいのか、わかりませんでした。

眠たくならなかったのが不思議なくらい、話にはついていけませんでした。が、俳優陣の演技はとてもよかったです。

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ユージーン

3.5アダム・ドライバー目当てで…

2020年1月29日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

スターウォーズで惚れてしまったアダム・ドライバーを観に行ってきました!
ドン・キホーテの物語は原作を読んだことはなく、バレエの演目として何度か観たことがある程度なのであまり詳しくは知りませんでした。
アダム・ドライバーは期待通りで、特に学生時代のナチュラルな感じが格好良くて気に入りました♡
大画面でたっぷり堪能できただけでも大満足です。
全体的にはドタバタで笑える所もけっこうありました。
ロッシ・デ・パルマも出ていて、先日『マダムのおかしな晩餐会』のDVDを観たばかりなので再会が嬉しかったです♪♪

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ROSE

2.0ブラジルは、あまりに遠かったかな…

2020年1月29日
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鑑賞方法:映画館

平日の昼間。仕事を抜け出して映画館へ。遅ればせながら、今年初めて見る映画である。
場内には僕と同世代かその上、50代後半、60-70歳代の男性客が結構来ていた。
公開5日目だから、上映館も少ないし、そこそこの客入りだったのか。

この監督の「未来世紀ブラジル」(1985年)が、自分にとっての、ザ・ベスト・オブ・ザ・ベストなので、相当期待値は高かった。いや、結局、テリー・ギリアムはその後の30年余、あの作品を超えるどころかそれに近づくような作品もないままだったから、見終わって「やっぱりね」と思うしかなかった。
積年の努力を実らせたことを評価して「4つ☆」をつけたいのはやまやまだが、ブラジルも、モンティ・パソンもリアルタイムで知らない世代には、実に退屈なファンタジーでしかないだろう。

未見の人には、内容をあれこれ言いたくはないが、ブラジルに重なる場面が多数。何といっても、ジョナサン・プライスが出ているんだからなあ。
ジョニー・デップが出ていて、ドンキ役を別の役者にして、もっとえげつない表現(セックスと暴力)を織り込めば、まだ迫力ある映画になった…かもね。
残念です。

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町谷東光

3.0これは賛否両論あるかなと

2020年1月29日
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鑑賞方法:映画館

いやあ、なんとか完成したんですねという感じです。

正直よくわからなかった。笑
とにかく、ドン・キホーテが凄い勘違いしちゃって大変なことになってます。

この映画で、スターウォーズで、見たくもないと思ってたアダム・ドライバーを好きになりました。かなり頑張ってました。

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ハリソン

4.0ぐちゃぐちゃなのに端正。自己投影奇作

2020年1月28日
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呪われた題材、それこそがドン・キホーテ。オーソン・ウェルズも完成させられなかったドン・キホーテ。正直この映画が完成して日本で公開されたのが奇跡感ある。ワールドプレミアである、2018年カンヌでのクロージング上映すら危ぶまれたんだぜ...。
物語を現代に移していても「ドン・キホーテ」の枠組みは健在である。「ドン・キホーテ」の中に「ドン・キホーテ」が入れ子になっている感じ。
ドン・キホーテ役はジャン・ロシュフォール、ジョン・ハートから最終的にジョナサン・プライスになり、サンチョ(に勘違いされる、この罪つくりな状況を作った男)はジョニー・デップからアダム・ドライバーになった。奇しくも今年のアカデミー賞で主演男優賞にノミネートされたふたりである。
嫌なやつ感満載で登場するアダム・ドライバーが、卒業製作で撮影した映画の舞台を訪れ、映画が村人を破壊してしまったことを知る。それがドン・キホーテを演じたハビエルであり、「スターになれる」と言われたアンジェリカ。ハビエル(改め?)ドン・キホーテに「おお、サンチョ!」と言われたトビー、一旦逃げ出すもあらゆるものに見放され、結局旅に出る羽目に。
端正で冷静というイメージのアダム・ドライバー、序盤中盤と映画で何回禁止用語を叫んでいるのでしょうかというくらい弾けきっている。数えてみると面白いかも。CMディレクターとしてイけてても従者として全くイけてないのが彼の特徴である。そして一番「自意識」が強い。ジョニー・デップがやってたらもっと鼻持ちならない奴だったろうな、とは思う。
そして撮られて人生が変わってしまうハビエル=ドン・キホーテ。ジョナサン・プライスは「面白い顔」と言われつつも、やはり端正さが残っている(その上な、美声なんだ)ので、狂気に見えるようで見えない、「こいつ...まさか...?」という不思議なおじいちゃんになっている。そしてどんどん透徹化(こんな言葉ないけど)していく。
展開は捻りつつも大体ドン・キホーテだし、ラストも概ね予想どおりで、ビッグ・サプライズはない(というか、原題からしても隠す気持ちないよね)。自分が生み出した狂気にどう落とし前をつけるのか、といえばこれが決着点なんだろうなあと。
面白いのは、「自分が自分が」となるサンチョ...いやトビーが(ジョナサン・プライスが "Me, Me, Me!"って言うの最高感あるよね)結局小物でしかなく、ただただ踊らされているところなのかもな、と思った。そこから抜け出した果てに見つけた"Me"もまた、ってところが面白い。
テリー・ギリアム、私は初めて観た。このぐちゃぐちゃに自己を突き詰めてしまった感じは好きである。ただ最近の発言については全く同意できず、悩ましい...。
なんとなく、監督の発言の感じを読み取ってしまったのがオルガ・キュリレンコさんの役。オルガ・キュリレンコさん、まじ怖かったです。怖いよ。あんな怖かったっけ?と思うくらい怖かった。あの描き方自体がなんかな、と思ってしまう。
それにしてもなぜ邦題を「テリー・ギリアムのドン・キホーテ」にしちゃったのかしら。別にそのままで良かった気がするけどね...。

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andhyphen

4.5ドン・キホーテを殺した男

2020年1月28日
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「ドン・キホーテは死なない」
そう、彼はこうして生き続けるのだ!!

なんて狂おしく愛おしく哀れで面白い物語なの。
テリー・ギリアム初体験の為、セルフオマージュやらギリアム節やらは分からなかったけれど、まっさらな状態でストレートに受け取っても非常に楽しい映画だった。

学生時代、スペインの小さな村で撮った小さな自主映画。
あれから10年、CM監督として再び訪れたあの村で突き付けられた、とある因果。
地味な靴職人の老人は自らをドン・キホーテだと信じ込み、酒場の娘はスターを目指すも上手くいかずに権力者の愛人へ。

自分の映画が人の人生を決定的に変えてしまった。
ズキッと痛む胸を押さえ、キホーテじじいと共にあちらこちらを転がり走り回る奇妙な旅道中。
どうしてそうなる!?を連発し、奔放に展開していくストーリーが楽しくて楽しくて、ずっとニヤニヤしながら観ていた。

狂気と正気、幻想と現実、夢と目覚め、それらを行ったり来たりする描写が面白い。
目覚めたらヤギ!のキスシーンが好き。
移民の集落で見る夢が好き。同じ夢を見ていたのは後々への伏線だったのかもしれない。

グロテスクでファンタジー要素盛り沢山のモチーフも大好き。
生々しい動物の死骸が頻繁に出てきたのは、死と生をがっつりと対比させるためなのかなと思った。

確実に流れゆく時間の先には必ず死が在ることを示し、その中でドン・キホーテがどう生きていくのか、作品がどう残っていくのか。そんなことも描いているのかなと思った。
「あの頃」を眺めるトビーがあまりにもエモーショナルでうっかり泣いてしまったので。

支離滅裂に見せつつきちんとストーリーを組み立ててくれていて、思っていたよりもかなり観やすい。
何が起きているのか混乱する部分も若干あれど、すぐに持ち直して巻き込んでくれる力がある。
謎すぎる現地の青年の、ストーリーテラー的な案内人的な立ち位置が面白かった。

演者も製作陣もすごく楽しみながら撮影していたのでは!?なんてことを思える映画だった。
私のアダム・ドライバーの好きなところもたくさん詰まっていて、大満足である。

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KinA

2.0理解不能

2020年1月28日
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終始よく分からないまま、観終わった感じ。
それが監督の世界観なんでしょう。
唯一の印象としては
アダムドライバーがホントよく頑張ってた。

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キャプテン

3.0アダムドライバーのでくのぼう具合がとても良かった。

2020年1月27日
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アダムドライバーのでくのぼう具合がとても良かった。

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パプリカ

4.5テリー・ギリアムだからこその世界観

2020年1月27日
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テリー・ギリアムもマストな監督の一人です。今作は構想から30年を経て完成させたという渾身の一作。あまり話題になっていないようだが必見の傑作だった。

CM監督のトビー(アダム・ドライバー)は学生時代に映画「ドン・キホーテを殺した男」を撮影したスペインの田舎の村を10年ぶりに訪れ、映画撮影が村の人々に大きな影響を与えていたことを知る。

自分を本物のドン・キホーテと信じ込んだ靴職人の老人ハビエル(ジョナサン・プライス)、スターを夢見て町へ出たが娼婦に堕ちた酒場の娘アンジェリカ(ジョアナ・リベイロ)。

トビーとハビエルの道行はおかしくもあり、厳しくもあり。観る我々もありえない世界に迷い込む。

これは上級者向けのファンタジー。さすがテリー・ギリアムとしか言いようがない逸品だ。

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エロくそチキン

2.0思った以上にB級だった。今の時代にあえてドンキホーテをやるなら、も...

2020年1月27日
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思った以上にB級だった。今の時代にあえてドンキホーテをやるなら、もっと面白くできそうなものだが。
B級映画の評価基準がわからないので、とりあえず二つ星で。素直に原作を読んだほうがよい。少年文庫とかでも。

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kikimimi

3.0オチが謎

2020年1月27日
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サブレ

5.0さすがテリー・ギリアム、長年待った甲斐があった....

2020年1月26日
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最高ですね、特に(往年の)モンティ・パイソン好きには堪らないテイストです。

アダム・ドライバーって(SWで知って)あんまり好きになれなかったけど、今作の演技で見直したというか、逆に可成り好きになりましたね。
このような(難しい?)役柄をこなせるなんて、素晴らしい役者です。

少し前に観た、デニス・ホッパーの「ラスト・ムービー」にどことなく通じる所もあり、興味深かった。
「ラスト・ムービー」程イッちゃってはいないけど、別の意味でイッちゃってる感あるので、この手のが苦手だったら止めといた方が良いです。

あとの展開が読めないというか、「この先、一体どうなるの?」感でドンドンいっちゃいましたね(自分的には)。

それと、映像や音楽といった全体の構成バランスも気に入りました。
別に、今作に至るまでの(長きにわたる)苦労話を知らなくとも、作品の内容を左右するものでは無いので、興味を持ったら後から見れば良いんじゃ無いかと思います。

ただ内容的に、この映像を(スケール感の無い)小劇場や、自宅のTV画面でが初見だったりしたら、ちょっとキビシイかも知れませんので、出来るだけ早めに大き目のスクリーンでの鑑賞をお薦めしておきます。

因みに私は、関東圏ではスクリーンが一番大きいと思われた、川崎チネチッタの7番で鑑賞することが出来たので幸いでした。

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アンディ・ロビンソン

2.5老いによる力の衰え、残念…

2020年1月26日
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誰しも歳をとるとあらゆる"力"が衰える、それが"老い"だから仕方がない。

その衰えて行く力の中には、監督がかつて得意とした "想像力" イマジネーションも含まれるのかなと…

かつての圧倒的なビジュアル・イマジネーションを本作から感じ取れなかったのがとにかく残念、30年前に完成していたら…

唯一の誉め所は、監督の過去作品を匂わせる箇所が随所に散りばめられていた事、ギリアムファンとしては嬉しかった。

…あのスポンサー達の中に居た謎のアジア人は、多分「バロン」の制作費が尽きた時に資金を出した日本企業の方がモデルではないかと。

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ヒロ

4.5ポッカリ

2020年1月26日
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18本目。
ちょっとした遊び心から始まったのかな?
最後はポッカリ、胸に穴が空いた感じ。
まさか彼女を2日連続で観れるとはラッキー。

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ひで

2.5予備知識は必要

2020年1月26日
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笑える

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J24

3.5ちゃんとドンキホーテだった

2020年1月26日
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マスゾー

2.0少し笑った。感動なし、面白くない。

2020年1月25日
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名を成した人が自由に思うがままに何かを造り上げることは素晴らしいことだと思うけれど、劇場映画という形を取るならば、多くの人を魅了するものを目指してほしい。この作品は・・・面白くしようという試みは伝わってきたけれど、自分にはそれを十分に理解するには至らなかった。ひどい言い方をしてしまうと、贅沢なお遊びに見えてしまい、後半の観賞は辛過ぎた。らしいといえばらしいと思えたわけで、だからこそなおさら、テリー・ギリアム作品すべてが駄作に見えてしかねないような、ある意味結構やばい作品にも思えた。
作らせてもらえなかったものを、ようやく作らせてもらえたのでしょうか、テリー・ギリアムという名のもとに・・・まぁ自分もそれにつられて見に来たわけだから─。
作品の内容を全く記さず締めようと思うのだが、見ようかなと思っている人には、セルバンテスをよく読んで時間が余りに余っている時にこそ見るべきものかもしれないと申しておきます。無理してこの作品を観賞するよりは、原作を丁寧に読むことがよっぽど身のためになると思います。

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SH

4.0本当のドンキホーテとは?

2020年1月25日
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そもそもドンキホーテとは自分をドンキホーテと思い込んでいる狂人の話だったと思うので、彼らはまさに本当のドンキホーテと言えるでしょう。当然登場人物たちはそれを認知し得ない存在なので、そこが面白かったです。
現実と妄想がごっちゃになる映画は沢山ありますが、2人の妄想がとろけ合う様に狂っていくところが新鮮でした。
よく分からない状況がよくわからないままどんどん進んでいくので、常にさっき見た映像のことを考えなくてはならない忙しい鑑賞でした。まさに混乱、しっかりと納得できる内容のちゃんと訳わからない映画です。凄く面白かったです。
演技や映像や音楽もハイレベルで楽しめました。
たまにこういう映画を観ると凄く良く思えます。

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Rewind That

5.0監督自身がまた一つステージを上げた傑作の誕生

2020年1月25日
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「ゼロの未来」から約6年ぶりの新作は天才、鬼才、映像の魔術師などと称される監督の新たな傑作。構想30年、企画頓挫9回という話題性なんか邪魔なだけ。寓話を借りて人の尽きぬ欲望の曼陀羅を緻密に構成。アダム・ドライバーの一皮剥けた演技、彼が夢うつつを行きつ戻りつスペインの寒村と荒野を舞台に描ききった。エンタメと芸術的映像美を高次元で見事に融合させた点も特筆すべき幻想的な紛れもない傑作誕生。こんな映画をテリー・ギリアム監督以外に一体誰が撮れる?撮れないね~😁

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あさちゃん

5.0虚実皮膜の職人芸

2020年1月25日
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テリー・ギリアムという人は、現実と幻想の世界を自由自在に行き来できる稀有の才能の持ち主だ。それは、モンティ・パイソン時代から一貫しているし、コメディだけでなく、シリアスな内容の「未来世紀ブラジル」でも、気付いたら現実と幻想の境界が溶け去ってしまう恐怖を描いた。

そんな彼が、ドン・キホーテの続編をテーマに映画を撮ったのだから、これは必見である。そもそも、ドン・キホーテ続編というのは、あの有名なドン・キホーテの物語を、セルバンテス自身がパロディにしたというユニークな作品で、登場人物は、ドン・キホーテの物語を読んで知った上で、生身のドン・キホーテをからかったり騙したりするという入れ子構造の物語である。それを、さらにテリー・ギリアムが、映画中映画という形で入れ子にするのだから、物語は二転三転、どれが現実でどれが幻想かわからなくなっていく。しかも、いつものように迷宮のような、同時に祝祭的でもあるテリー・ギリアムの独特の映像世界が全面的に展開される。そして、最後は、原作とは少し異なる希望を感じさせるエンディング。

素晴らしい傑作です。おススメ!

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シネフィリ屋