「『七人の侍』とトロイの木馬を感じた」SHADOW 影武者 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
『七人の侍』とトロイの木馬を感じた
タイトルからして『影武者』をイメージしたものだったかもしれませんが、雨のシーンではさすがに『七人の侍』だなぁと感じると同時に、トロイの木馬をも感じてしまいました。そして、トロイの木馬→ウィルス→ユアストーリー→同じオリンピックの演出家(まだ引きずってる)と永遠に輪廻が続きます。
三国志がベースとなってるなんてつゆ知らず、てっきり『影武者』の中国リメイクだと思ってました。『HERO』、『LOVERS』と、美しい映像の武侠モノの偉大なる監督チャン・イーモウ。さすがに『HERO』鑑賞の際のときめきはなかったので、点数を減らしてしまいましたが、モノトーン+血の色、雨のシズル感は心地よかったです。この際晴れ女はいないし、水墨画の山々を背景に戦う槍と傘という芸術性を楽しめばOKなのでしょう。
大胆な武器、鋼の傘は素晴らしいアイデア。傘を武器にするなんて、最近では『キングスマン:ゴールデン・サークル』がありましたけど、個人的には『インディー・ジョーンズ最後の聖戦』とか『破れ傘刀舟』とか・・・あれ、武器だったかな?まぁ、傘を護身術に使ったり、仕込み刀とか、色んな使い方がありますが、これはこれで正しい使用法なのでしょう。また、傘が印象的な映画では『アメノナカノ青空』(2005)が好きです・・・全く関係ありませんが。
都督と嫁さんは実の夫婦だというので、かなりお熱いイメージが漂っていましたが、ラストのどんでん返しまで二人の関係の微妙な感情が存分に楽しめるかと思います。
なお、赤影のほうに共感してくださった方もありがとうございました。別に釣りではありません。そこのところ申し訳ございませんでした・・・