「画面は凝っているが、まどろっこしい武侠映画」SHADOW 影武者 りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
画面は凝っているが、まどろっこしい武侠映画
クリックして本文を読む
三国志時代(戦国時代)の中国。
小国ペイは、強国・炎に国境の地・境州を実効支配によって奪われたまま。
若き王(チェン・カイ)は炎国と和平を結んでいるため、境州を実力で取り戻す意思はない。
そんなとき、ペイの重臣・都督(ダン・チャオ)は炎国国王の誕生日の祝いの席に出席し、境州を支配している将軍・楊と対決を申し込んでくる・・・
というところから始まる物語で、この都督が実は影武者、本物の都督はかつての楊との対決の傷がもとで体を悪くし、姿を隠して、影武者を身代わりに立てていた・・・という話。
だが、とにかく前半の1時間ほどがまどろっこしくて、帰っちゃおうかと思うほど。
墨絵風の黒白の画面構成は初めから登場し、全編を覆っているが、物語の始まりはペイの王宮のセットで展開されるので、目を見張るまではいかない。
さらに、隠遁生活を送っている本物の棲み処もセット然として興を殺ぐ。
で、面白くなるのは、影武者が境州に行ってからになるわけで、ほんと、そこまではツマラナイ。
そこから先は結構、ドラマも展開し、アクションもあるので愉しめるのだけれど。
とはいえ、ひとが変わった後の張藝謀監督、やっぱり面白いというほどではありませんでした。
ビックリしたのは2点。
エンドクレジットのスタッフがとても多い。
たぶん、ものすごい大作なのだろう(そんな感じはしないが)。
都督の本物と影武者、本物は傷がいえずに痩せ細ろえている。
役者は20キロ減量したとのことで、もう、見るからに別人。
でも、こんなに風貌が違っていちゃ、本物の思惑、上手くいかないような気がするのだが・・・
コメントする