劇場公開日 2019年10月11日

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「単純明快な戦場アクションとしては意外と見応えアリの掘り出し物」15ミニッツ・ウォー ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5単純明快な戦場アクションとしては意外と見応えアリの掘り出し物

2019年10月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

フランスの植民地ジプチで実際に起こったバスジャック事件の顛末を描くサスペンス・アクション。奇しくも公開中の「エンテベ空港の7日間」も同じ1976年に勃発したハイジャック事件もので、この時代がいかに危険と不安と隣り合わせだったのかがうかがえる。

ストーリーに登場するピースはごくわずかだ。隣国との境目で立ち往生する形となったバスと生徒たち。そこに飛び込んでいく学校の女教師、さらには犯行グループと、現場に乗り込んで司令部の出撃命令を待ち続ける精鋭部隊・・・。刻一刻と変わる情勢の中でこれらを巧妙に動かしながら、緊張感のあるトーンを作り上げていく。できることなら各々の登場人物のドラマをもっと掘り下げてほしかったが、逆に単純化することで社会派としての側面は薄まり、エンターテインメントとしての明快さへと振り切れている。「ワイルド・バンチ」的な死闘も、カタルシスの面で見応えアリとして評価したいところだ。

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牛津厚信