「ベトナムの中でも地方での実話に基づく話らしいです。全体を通してもの悲しいです。」第三夫人と髪飾り もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
ベトナムの中でも地方での実話に基づく話らしいです。全体を通してもの悲しいです。
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19世紀のベトナムが舞台と聞いて興味を持ち、4日間で興行中止になったと知って、
観る機会があればと思っていた作品です。
正直なところ、もっとロリータ色の強い作品(※)なのかと思っていたのですが、
その点はそれほど強烈では無かったかと思います。
(※興行中止となった理由も、主人公が14才だからとかその辺りにあるらしいので)
ただ、「生々しさ」という点でかなり強烈な場面があるように思います。
ニワトリの生き血を絞るシーンとか、ダメな方は要注意です。ふぇぇ。
☆
全編を通じ、昔ながらの風習を通して「女性であることの哀しさ」が伝わってくる内容です。
・そもそも、一夫多妻であり、
・男の子を産まねば「奥様」と認められず
・嫁いだ先で気に入ってもらえなければ里に返すと言われ
・実家からは帰ることも許されず… とか。 ひどい話です…
うーん…
明るい展開はほぼありません。なんだかなぁ。。
最後の場面でも
女の子を生んだ主人公が黄色い花を摘み、赤ん坊の口元に寄せていく場面があるのですが、これがまた悲しい…。
黄色い花には毒がある--そのことを主人公は知っているはず。
(毒だと教えられる場面が出てきます)
自分の生んだ子が男でなかったことへの絶望感。
それを象徴するような場面です。
もの悲しいです。
☆
ベトナムの風俗。
家屋や衣服など、中国の影響が大きいみたいですね。
中国の山奥が舞台と言われても、違和感なく納得してしまいそうでした。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
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