「誰にも理解されない孤高のデザイナー」マックイーン モードの反逆児 とえさんの映画レビュー(感想・評価)
誰にも理解されない孤高のデザイナー
2010年に自ら命を絶ったファッションデザイナー アレクサンダー・マックイーンの軌跡を描くドキュメンタリー映画
個人的にファッション業界には疎くて、ハイブランドには何があるのかすらよくわかっていないけれど、この映画にはとても感動した
というのも、この映画は、モード界の裏側を暴露するような作品ではなく「マックイーンとはどんな人だったのか」にスポットが当てられていて、彼の人間ドラマとして、この映画を観ることができるからだ
この中でマックイーンは、常に自分の心の奥底に問いかけ、そこから「今、本当に作りたいもの」を生み出していく
その姿は、デザイナーというよりも芸術家といった印象だった
そこから生まれた作品は、だれにも真似できない唯一無二のものであり、世界で絶賛される
しかし、その過程ではかなり自身の心を削られていて、その姿には涙が止まらなかった
そして、唯一無二ということは、裏を返せば、孤高ということであり、誰にも理解されない孤独に強く胸を打たれてしまった
また、音楽は「ピアノレッスン」のマイケル・ナイマンが担当していて、その美しい音楽がさらに切なさを倍増させていた
ファッション業界に興味がある人も、そうでないと人も、きっとマックイーンという人に興味を持ってしまう
そんなドキュメンタリー映画だった
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