劇場公開日 2020年8月8日

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「切っ掛け」おかあさんの被爆ピアノ Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0切っ掛け

2020年8月10日
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単純

知的

幸せ

幼稚園教諭資格を取得しようとする折に、母親が祖母の被爆ピアノを支援者に渡したことを知り、それを切っ掛けに祖母や広島を知ろうとする女子大生の話。

気にしてもいなかったのに何怒っているの?な被爆三世の主人公から始まり、三世である旨を告げた時の友人の気を使ったリアクションも、東京で生まれ育った自分には違和感バリバリ。

そして、主人公ぐらいの世代の人は学校の授業等で原爆のことを習ったり考えたりする機会はないのかね…という感覚。
と、とても大切だし、若い人にも知ってもらいたい内容の作品だけど、色々と引っ掛かる。

少なくとも自分は何度か被爆一世の方や二世の方の話を聞く機会もあったし、被爆とは別にしてもその時代を経験した祖父母から経験談を何度も話を聞いたからねぇ。

作品だし演出は大切だけど、主張が強すぎる脚色に却って嘘臭さを感じてしまう。

とはいえ、自分たちには判らない、一見ただのコンプレックスに感じてしまうような、被爆二世の不安や葛藤などを知り、あらためて戦争や核について考えさせられた。

Bacchus