「勿体ない・・・もう少し・・・」AI崩壊 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
勿体ない・・・もう少し・・・
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近未来。日本に深く広く浸透した医療用AIの暴走を、開発者の主人公が喰いとめようと奔走する物語。
AI暴走の恐怖、罪を着せられた主人公の逃亡劇の緊迫感が良く描かれていて、中盤迄は好印象。
監視カメラの存在は、治安維持に役立ちますし、反対ではないのですが・・・こういうシチュだと不気味さが先立ちますね。
それが良い味を出していました。
しかし、中盤以降に、徐々に醒めていきます。
外洋で、ヘリからフェリーの主人公をライフルでピンポイント射撃をする警察。
フェリーから冬の海に飛び込み、何故か生きている主人公。
ほぼ確実に丸腰なのに、室内に飛び込まず銃撃しようとする警察。
前後を装甲車で挟み込んでいるのに、山道でタイヤを射抜く警察。
関係者とはいえ、周囲に大勢の人がいる中で、ぶっちゃけトークをするラスボス。
最後は、AIに人情を訴える主人公。
絶えず「派手」にを選択した結果、首を傾げたくなるシチュが積み重なってきます。現実的な内容でまとめた方が、よりリアルに緊迫感も高められたと思うので、とても勿体なく思います。
他にも、三浦友和が演じる刑事についても、役割が中途半端なのが残念なところ。
例えば、刑事部がラスボスに疑いを持っていて、三浦が送り込まれていた・・・とかなら、話に奥行きが出るのですが・・・
医療用ソフトウェア等の話題が出ている昨今、医療用AIにフューチャーした設定はタイムリーで良かった思うので、少し残念に感じた作品でした。
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