「ミライ」AI崩壊 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
ミライ
設定は面白かった。
医療AIなるものが選別を行う未来…ちょっと何気に起こりそうな未来だ。
この30年程で、電話は持ち運べるようになり小型化し、あらゆる物の支払いが出来る。テレビだって見れるし、世界とも繋がれる。
30年前の僕達は想像だにしなかった事が現実で起こってる。科学の進歩は凄いものだ。
なので、出来ないって事はないように思う。
今作のAIもそら恐ろしい性能だ。
未知な部分も多いのだけど、えらい期待のされようだなと思う。と、考えてたらエンドロールにAI監修のコールが。
何を監修してたのかは分からないのだけれど、あながち出来うる範囲の事なのかもしれない。
作品自体はなんだがバカみたいな台詞が多く…こちらはAIのようには進化しないのだなと萎えるのだけど、すんごい耳に残るのがマニュアルを読み上げる声だ。やってそう…。
どんなに非常事態であっても、前例のない事でも組織としての統一を計る為の報告。
AIの行末も恐ろしいのだけれど、マニュアルに盲従する人々が氾濫する世の中も同じくらい不気味だ…。作品の中にも多数出てくる。
展開が多少強引なとこもあって気に入らない事もあるのだけれど…なんで写真があんなトコに落っこってんだとか、鏡にヒビひとつ入ってない偶然とか…鏡の反射で読み込ます事が可能だとして、あんな短時間でしかも部分的にしか読み込めてなさそうなのに反映されちゃったり。着替えた服にご丁寧に入っている名刺だったり…ヒャクメのセキュリティが存外ザルのようだったり、その原因が名刺だったり。
でも1番引っかかるのが、なんで犯人が自白し出したのかが謎だ。
その前に自分の姿をコンピュータ上で偽装してたりするもんだから、彼の言い分で逃げきれそうなものなのだ。
プライドを傷つけられた風な台詞もなかった。負け犬の遠吠えと反故にする事も出来たはずなのに…脚本的な詰めが甘かったように思え釈然としない。
広瀬アリスさんと三浦友和さんのバディが結構お気に入りで2人のスピンオフを観てみたいと思う。MEGUMIさんはどこに出てたんだろうか…。