「ツッコミどころはあるけど面白い」AI崩壊 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
ツッコミどころはあるけど面白い
大沢たかおが病気を治せるAI開発したんだけど、認可が下りないから使えなくて、奥さんの松嶋菜々子が死んじゃうのね。これが冒頭に来るんだけど、恐ろしくテンポが悪いんだよ。「大丈夫かな、この映画?」と先行き不安になんの。
その後、無事に認可されて、AIが個人情報集めるようになって「全ての情報がAIに集まるようになりました」って説明から本編はじまんのね。
日本に嫌気がさした大沢たかおはシンガポールにいるんだけど、総理大臣賞もらえることになって、それでも「日本には行かない」って言うんだよ。ここで娘が突然「日本に行きたい!」っていって荷造り始めんの。なんで、そんなに日本に行きたいの? まあ、娘がごねて大沢たかおを日本に連れてってくれないとだからいいんだけど。
日本では後輩の賀来賢人が、大沢たかおのAIを使った会社で成功してて「千葉にデータセンターができました」って式典やんの。やるかな? データセンター竣工でそんな大きな式典。
データセンター見学も終わって「さあ、総理大臣賞もらいにいこ」って所で娘が「写真がない!」って言い始めて、そんな大事なもんならもっと早く気付けよ。てか、写真コピーしとけば問題ないだろ。玉城ティナも「やっぱり紙なんですよね」とか取ってつけた台詞言ってもダメでしょ。
ここでAIが反乱し、娘はデータセンターに閉じ込められ「こりゃ最後に娘がなんかして、AIの中にいるお母さんがなんかするパターンか」と結末は大体解るんだよね。
そして、大沢たかおはAI反乱の容疑者として指名手配されると。でも、大沢たかお捕まらないの。主人公だからだと思うけど、劇中の警察が間抜けすぎるね。あれだけの人数掛けて素人一人捕まえられないって、治安大丈夫かな。大沢たかおもAIの知識を駆使して逃げるわけじゃなくて、体力で逃げるんだよね。
追い掛ける警察は岩ちゃんと高嶋兄なんだけど、「刑事は足だろ」って反発する三浦友和と広瀬アリスが別動隊なのね。それで「三浦友和の刑事の勘がAIを上回ったぜ」とやってくんだけど、まあいいや。
大沢たかおはフェリーから海に飛び込んで、漁船の網に引っかかって助かるっていう、どこのマンガだこれ展開が入ったりして、そこから、あれやこれや、あれやこれや、やって、最後は岩ちゃんと対決と。
ここで岩ちゃんが、作品テーマに関わることを工夫なく述べ「ふーん」て感じになると、「キサマの言ったことは全世界に配信した」と「やっぱりか」な展開で、配信も個人配信じゃなくて、さえないニュースサイトで配信して、岩ちゃん逮捕。
最後は、プロジェクターに投影したプログラムをAIに読み込ませるという「なんだそれ」な展開で終わり。せめてプログラムをビットパターンにして映像にすれば良かったかな。
AIあるあるな話をベタ展開でつないでくから、観てて面白いよ。
登場人物の感情の深いところは描かれないから、感動あんまりないけど、楽しいからいいか。