「真の恐怖と硬派な社会ドラマの融合」犬鳴村 ヒロシマビデオさんの映画レビュー(感想・評価)
真の恐怖と硬派な社会ドラマの融合
この映画が描く恐怖は今までの凡百の恐怖映画が描く恐怖とはレベルが違うと思う。
一線を越えてしまったというか…。
わたしが映画館で鑑賞した際は、失神して運び出される方がおられました。
この感じ、、何かに似てるな、、そう、エクソシストが日本に上陸した時の衝撃に近いと思います。
物語の手触りも、エクソシストの描く硬派な恐怖を感じました。
いわゆる恐怖というものの『本質』に触れているのだと思う。
同時に、日本という社会が古来から抱え続ける暗黒の部分を掘り返してもいる。
それは人間の感情の劣化が叫ばれる現代社会の抱える病巣を撃つものとなっている。
ラブクラフトやアーサーマッケンと比肩するといっても過言ではない、見事に構築された恐怖作劇を達成していると思った。
実話ベースとはいえ、このような高度なレベルの物語を作った脚本家・製作陣、そしてそれを見事に映像化した監督とキャスト人の手腕に拍手を送りたい。
日本映画、まだまだ捨てたもんじゃない!
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