「ひどすぎて面白い」記憶屋 あなたを忘れない 1350さんの映画レビュー(感想・評価)
ひどすぎて面白い
ただ流し見するだけのつもりで見始めしたが、中盤の主役の不自然な、必死な演技で違和感を感じ、それからどんどん違和感だらけの映画になっていきました。
ふつうにストーリーが進んでふつうにハッピーエンドかと思いましたが、猟奇的な終わり方をする訳でもなく、感動的であるはずのシーンで、主役が小さな女の子にお父さんを覚えているかと脅して泣かせ、それを見守っている母親の様はある意味ホラーです。
肝になるはずの記憶屋のエゴの告白も、最後まで落とし所のなく、信じられないことに空中分解していきます。
最後に、違和感に止めをさす中島みゆきが流れ、見終わったころには、なんともうす気味悪く、消化できない違和感に笑ってしまいした。
こんな不出来な、中途半端な、チグハグな脚本と演技と編集に、だれもダメを出せないまま公開したのかと思うと、かえって何があったのかと興味を覚えます。
ある意味、知り合いに見せて感想を聞きたいと思ってしまう映画です。
ただの想像ですが、よくドラマに出てくるような、周りの誰もがウスラトンカチだと知る有力者が口を出しはじめ、内容がくずれきったまま公開せざるを得なくなった映画だと思うと面白いです。
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