「君は、どれだけのものを抱えて生きて行くつもりなのか。」記憶屋 あなたを忘れない bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
君は、どれだけのものを抱えて生きて行くつもりなのか。
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なんなん、これ。易い松竹の悪さ全開やなぁ、お涙頂戴にもなっとらんぞ、こりゃ。な、半端無いガッカリ感。小松高志さんのゲージュツ的な絵画感バリバリな画が救い。こんな調子で前半終了。
これがこれがこれが。佐々木蔵之介さんの演技に惹き込まれ、ネタばれし、山田涼介と芳根京子の芝居がトドメで、気づいた時には、松竹の狙いの半分くらいは涙が滲んでました。
記憶を食べるのって「みがわり観音」なんじゃね。ヘビーすぎひん?それ。
冒頭の芳根京子の、わざとらしいキャピキャピはしゃぐ芝居に、「何故に芳根京子ともあろう者に、こんなクサイ演技をやらすん?」なんて思いましたが、そこまで計算して演出してますか?やられた、全く。
公園の緑色のベンチの前。遼一が真希を抱きしめれば全てが上手く行く、なんて思ったら甘かった。「一度で良いから私を好きになって」。遼一を抱き寄せる真希、っと、待て待て待て待て!何をする気なん。やめろ!って事で、また、芳根京子に泣かされる羽目に陥ってしまいました。
良かった。期待以上にヘビーで。
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4/29 追記
「一度でいいから、わたしを好きになって」
遼一の記憶の中からも、目の前からも消えてしまう事しか考えられなかった真希。遼一とは二度と会えない。たと会えなくとも「真希の事が好きだ」と言う、遼一の想いさえあれば。それを食べ、自分の中に引き取り、それだけを支えにして生きていける。この頭の中で、いつでも遼一の想いを再現出来るから。
だから、一度でいいから、わたしを好きになって。
この真希の、最後の願いが切なかった。
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