劇場公開日 2020年1月17日

「ツナグ・・・ではなかった」記憶屋 あなたを忘れない みみずさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ツナグ・・・ではなかった

2020年1月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

単純

予告編を観て、勝手にツナグのようなエピソード散りばめる感じかなと思ったが、違った。

ストーリーの作りが非常に雑で、台無しだった。
記憶屋の正体もすぐに予想できてしまい、動機も含めそのまんまだった。
細かくはネタバレになるので書かないが、もし真希が私的欲望で行動したのなら、
よほどのバカでない限り遼一の記憶も消すはずだ。
ツナグとは異なり、そもそもの記憶屋になる動機も曖昧で、
せっかくの田中泯の存在意義が希薄だった。
ツナグでの樹木希林のようないぶし銀の輝きを期待していただけに、大いにがっかりだ。
キャスティングも山田が幼く見えるだけに、恋人が蓮佛というのには終始違和感があった。

とは言え、高原の娘を想う気持ちには胸が震え、涙を禁じ得ない。
子役の演技も秀逸で、心が痛んだ。
また、上記のような矛盾があるとはいえ、最後の真希の選択は切ない。
芳根という女優は、役によって私の中での評価は大きく異なる。
今回は本当にかわいらしく、心惹かれた。
真希はこれからどう生きていくのだろうか。
ラストシーンでの遼一の笑みを苦々しく思いながら観終えた。

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みみず