「記憶屋 脚本が弱いのかな?」記憶屋 あなたを忘れない BACKCHAN_Tさんの映画レビュー(感想・評価)
記憶屋 脚本が弱いのかな?
原作は全て読んでます。それぞれが記憶に纏わる短編小説になっております。その中からテーマを見出だして2時間にまとめ上げるには、よっぽど印象深い記憶屋の短編小説を作り上げる必要があったはず。その為、映画向けの脚本を原作者と脚本家が一緒になって再考するべきでしょう。現場では、監督とキャストが演ずる上で、より良い映画にすることへのこだわりでテイクを重ねる。
今回、平川組としては、テイク数が足りないのかTVドラマより感動が薄い。内容が薄いので、映画音楽や映像美で印象付けるけど、
まだまだな感が否めない。確かに広島での夕景は、素晴らしい。遼一の雨のシーンも感動的であった。あれだけのシーンが撮れるので有れば、編集する上で撮れ高が足りなかったかもしれない。カット割も甘い。洋画に比べて予算が少ない邦画なので、仕方ない。であれば、エキストラの中で演ずるシーンより
誰にも見られない路地裏で、激昂するシーンを撮った方がよっぽど、遼一らしい。
高原の病室のシーンも感動的であったが
映画なのに今ひとつ弱い。最高のシーンをいくつ作るのかは、監督の裁量だと思います。名脇役が何人もいたので、落ちつくシーンは、簡単に作れたのでしょう。田中さんや佐々木すみ江さんは、流石ですよね。
小説では、ドクターの役割が意味合い深い存在であったが、不可思議さゼロで残念です。
もう少しだけホラー(シーン)的な作りになれば、もっと興味深い映画になったが、単純なヒューマンドラマに終わった。ドラマチックなシーンもなく、ドラマでもないか?
年末にまた、平川組と山田涼介との映画が公開されるので有れば、監督らしい映画作りを期待します。
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