天気の子のレビュー・感想・評価
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愛に出来ることはま~だあ~るよ~♪
「愛にできることはまだあるかい?」 という歌詞に引っ張られて、「愛のためなら、世界がどうなっても構わない」というのが、この映画の主旨だと短絡的に思い込んでる人が多すぎる。「世界的規模の災害が起きます。あなたや大切な人が犠牲になれば”今回”の災害は防げます。」と言われて何人の人がハイヨロコンデ~と人柱になるんですかね?特に昨今のキリスト教的な自己犠牲精神に乏しい現代日本で。「ままならない現実に流されず自分自身で選択し確固たる勇気と意志を持って生きていこう!」というメッセージを自分はこの映画から受け取りました。
まだ1回しかみてないけど
1回みた感想だと感動した映画だった。
クライマックスにかけて16歳だからこそ1つのことに向かっていく姿に心をうたれた。
大人である自分なら1つのことにあそこまで真っ直ぐに進めないと思う。
2回、3回と見て新海誠の伝えたいことをもっとしれると思うので今度は違う視点で見たい。
物語仕立てのミュージックビデオ。
映画としては標準的な約2時間の上映時間ですが、ものすごく長く感じました。
始まって2/3は、たまにスカッと晴れ間が出る程度でほとんど雨のシーンばかりなので、気分が悪くなりそうになりました。雨は大事ですが、あまりにも雨続きだと体に悪いということがわかりました。
曲と場面がぴったり合っていて、感動を呼び起こす仕組みになっています。物語仕立てのミュージックビデオといった印象を受けました。
すごくハマる方もいらっしゃるかもしれませんが、私にとっては出発地点と着地点があまり変わらない、受け取るものの少ない映画でした。
君の名はより断然好き
君の名はは私に全然合わなくて、、
友達と見に行って私だけ面白くなかったって言って周りを困惑させた思い出があります
しかし、今回はとても面白かったです!
泣きそうになりました
ただ線路走ってるとき何で工事の人追わないんだろとか、逃げ出そうとしてるんだからもっと警備強化しとけよとか つっこみたいポイントは沢山ありましたが、、
あと、最後のエンドはgoodエンドって感じでできれば東京も女の子もどっちも救われるtrueエンドみたいなのも見てみたかったですね(個人的に)
君の名は星2.5でしたが天気の子星4.2です
中高生のエゴを描いたのかと思った
映像美と曲は相変わらず良かったけど、この作品を素直に「良かった!」と言うには大人になりすぎたのかも。
ひなちゃんが「誰にも迷惑かけてません」ってキッパリ言ってくれたのに、その後多方面に迷惑かけまくる主人公。
「人に銃を向けるなんて最低!」と言われたのに、ラストで恩人に銃を向ける主人公。
イマイチハッキリしない理由で絶対島に帰りたくないと駄々を捏ねたり…戻ったら戻ったで普通に生活できるし(最初絆創膏だらけで虐待かと思った)。
私の気持ちは全部あのリーゼント警官が代弁してくれましたが、「めんどくせぇな」の一言です。
世界じゃなくて彼女を救うっていうのは新しい選択かもしれないです。それはそれでいいと思います。
それならきっちり筋通せって話。
本当に悪いことしてないなら、ホダカがやるべき事は警察から逃げる事じゃないんじゃない?
あと許せないのは、職務を全うしようとしている警官を悪役みたいに描くこと。
ホダカ視点で描いたからそうなってるのか分からないけど、私にはどう見てもホダカが悪役としか思えない。
何故かおじさんが最後味方についてくれたのも謎。罪悪感?
ホダカが警察署から脱走して線路走ったりするシーンは多分感動すべき所なんだろうけど、そこまでの「?」が多すぎて、逆に大音量のBGMが耳障りに聞こえた。
とりあえず小中学生には見せちゃダメ。
ナギくんが一人ぼっちにならなくて良かったとは思った。
命の重さ
なんだこの身勝手なエンディングは!!
と、憤ってみたものの、よくよく考えるとそういう事ではないように思う。
存在だとか自己犠牲だとか、同調圧力だとか、思いやりだとか、忖度だとか…周囲に波風立てない方法は色々あるけれど、それに潰されるなんて事があっていいわけない!!
と、言われてるような気がした。
彼は世界と引き換えに彼女を選んだ。
東京23区が水没しようと、あなたの居ない世界よりはいいと。
とんでもなく自己中心的な決断ではあるけれど、彼はそれらを背負う覚悟を決めた。
一昔前に耳にした「1人の命は地球より重い」との標語を思い出した。
大多数はこの考え方は素晴らしいという。だが現実はどおだろう?
クソみたいな理由で人は死ぬ。
自分の命も他人の命も、風に舞う木の葉よりも軽く扱われているような気がする。
その標語を建前ではなく、実行したのが彼なのだと思える。
それと真逆のメッセージも。
あなたのその選択によって、世界が変わる覚悟がありますか?と。
人生が選択と決断の連続なのは言うまでもない。その都度どっちを選択しようとも、自分の世界は一方向に流れていく。
そして、その選択は指先一つで世界に周知される事もあるし、人の命を絶つ事だってある。
時間は戻ってこない。
水没した東京が水没したままのように、失った命は返ってきはしない。
その十字架を背負うのは、紛れもない自分だ。人生が180度変わる事だってある。
その世界を生き抜く覚悟がありますか?と。責任がつきまとい、時にそれは一生かけて背負う場合だってありはする。
そういう自らの決断がもたらす影響を作品に込めたのかと感じた。
主人公たちは、思春期真っ只中だ。
家出をしネカフェで過ごす。
生活費の為に売春しようとする。
驚くほど手軽に入手する銃。
容赦のない大人からの暴力。
児童相談所
彼らを取り囲む現状は、今の時代とそう遠いものではないように思う。
彼らは逃げるという選択肢しかない。
善意ある暖かい手が差し出される確率は高くない。
彼は銃を手にし発砲する。
子供達を取り巻く環境がこれでもかってくらい投入されてる。
現実から目を背けないでと言わんばかりだ。
天気の子という表題には、幼子をイメージする。
彼らが突如降り出した雨の如く泣いていれば、周囲はあたふたするしザワザワもし、穏やかではない。
だけど、一度、彼らが太陽のように笑うだけで周囲の温度が上がるように暖かで幸せな気持ちになる。
天気と同じで、大人の都合や事情を汲んではくれない。コントロール出来ないものをコントロールしようとするから悲劇が起こる。
そんな多様なメッセージを感想として抱いた。
とてつもなく練りに練られた脚本に思える。作画は言うまでもなく素晴らしいのだけれど、アレはタイアップなのだろうなぁ。作中に描かれる実名広告の商品に、若干萎える…。
めちゃくちゃ泣きそうになった
今回天気の子を見て
天気の子は評価が分かれる作品だと思いました。
震災によって家族を失った方々はこの作品の
写っていない雨(震災)によっての被害者に感情移入し、良くは思えないでしょう。
しかし、歴史で考えれば元に戻っただけ。
主人公が悪い訳ではない。
一人は皆の為にということばがあると思います。が、そこだけ見てはいけない
皆は一人の為にという言葉もあるように
主人公らだけに責務を追わせるのが正しいか
を考えて見ると主人公らが取った行動は非難を浴びる内容ではない。
しかし、他人に迷惑をかける主人公に共感出来ない身勝手だという人が出るような気もします。
だから意見が分かれる作品です。
絵の綺麗さや音の響き
曲のマッチその他全ての項目で
満点な出来なことは間違いないです。
自分が好きな人が巫女になったら果たして
それを受け入れられるのか。をまず考えてみてください。
主人公に感情移入することが出来たのなら
自分(レビューを書いてる筆者)も同じことを考えます。賛否分かれる内容なのは事実です。
しかし、それでも。まずは見てみてから。
判断してください。
雨の音の響き
夏の空に浮かぶ積乱雲
キャラクター達の表情、考え、行動。
本当に素晴らしい出来でした。
地味に嬉しいのは劇場で貰えたスマホの壁紙画像
最後に、批判を見て見るのをやめるというのはやめた方がいいです。自分の目で見て
各々の評価をした方がいい。
この作品の評価は☆ではなく点数で
表すと100点ですから。
追伸
ひな、可愛すぎかよ
胸の中にドン!と居座ってくれる映画
主人公が反社会的行動で突っ走る!
観ていて爽快な気分になれました。
その理由が、大切な相手の事を想っての事ですから
共感できますし、応援したくもなりますよ。
それに特に花火のシーンは、おおっ!と声を出しそ
うになってしまうくらい綺麗で素敵でした。
前作が今も胸の中に残り続けている様な状態ですが
、更にこんな素敵な映画を観ることが出来て感謝し
かないです。ありがとうございます。
胸が詰まるようで苦しいですが、嬉しい苦しさです。
だから私は☆5です。
映画って、その作品の中の世界で楽しむものだと思
います。
だから、家出の理由?拳銃がなぜあそこに?発砲し
たのに騒がれない?なぜラブホ?等を現実の世界の
事の様に気にすることは無意味では?
それに、主人公達の内面が描かれていないから感情
移入できない?
全てを言葉や絵で伝えてくる訳は無くて、観ている
人の脳内で自由に想像できるからこそ面白い、そう
思います。
映画館を出ようとしたら、外は警報が出るほどの大
雨でした。まだ作品の中から抜け出せていない様な
感覚になってしまい、暫く動けませんでした。
これから雨が降っても、上がっても2人の事を思い
出すことになると思います。
今日、2回目の観賞に行きます。
次回作に期待したい。
良かった点
今作も非常に美しい背景描写で、一気に引き込まれた。特に雨の描写は新海監督の作品でしか観れないような美しさ。それだけで感動した。また、声優も非常に良かったと思う。本田翼が不安視されていたが良かったと思う。
悪かった点
一方でストーリーとしてはそれなりには楽しめたが、粗が目立つ作品だった。他の方も言っているように帆高はなぜ家出をしたのか、なぜゴミ箱に拳銃があったのか、挙げだすとキリがなさそうだ。想像力が足りないと言われそうだが、帆高の家庭の描写が何一つないのに、家出の理由を詮索をするには無理があるし、いくら歌舞伎町とは言えゴミ箱に拳銃があるような街ではない。また今回のヒロイン陽菜に至っても、15と18の差くらい現実的に考えればわかる。流石に中3が高3と偽るにはかなりきつい。よくマクドで働けたなと思うくらいだ。
そして、何よりもあれだけ犯罪を犯していて自分らのしている重大さがわかっていないのだろうか。トラックに落雷させ、そこからラブホに逃げ込んみ笑った時もそうだったが、自分が他人に被害を与えているというか考えが欠如していて、15、6歳でそれもわからないのかと少し悲しかった。
あとは他の方が言っているのとほぼ同じ意見だ。
悪かった点ではなく、気になった点ではあるが、3年雨が降り続いて東京が沈んだ時「もともと200年前までは東京はこうだった。元に戻っただけ」というような台詞があったが、確かにそうかもしれないが、全くもって的外れな台詞だなと感じた。
個人的にはこの映画を通して、何度か君の名は。を思い出した。前作の登場人物が出ていたからではなく、単純に帆高と陽菜を観て前作を観させられているようだった。音楽も前作同様RADWINPSのため、よりそう感じた。良くも悪くも前作に囚われているのだろうか。
まとめ
映像美は言うまでもなく、ストーリーはそれなりには楽しめたが、感情輸入は難しく粗も多い。期待せずに観に行った方が感動できるかもしれない。
やはり絵と曲は素晴らしい
新海監督の一番の特徴は、繊細な絵だ。
すごくリアルで、現実よりも美しい。
また前作から引き続き、RADの曲は映画の内容に歌詞が沿っていて映画を盛り上げてくれる。
ただ同じメンバーでやっている以上仕方ないことだが、「君の名は」の二番煎じ感は否めない。
ストーリーに関しても、主人公の家出の理由、なぜ晴れ女になったのか、拳銃がなぜゴミ箱にあったのか、など疑問点が多く残った。
前作ではその辺の裏付けがしっかりしていたが、今作では取ってつけたような理由が多い印象を受けた。
今後は今の形にこだわらず、新海監督らしい作品に期待したい。
最高傑作
売れた映画の二作目は大体駄作の法則と、バッドエンドらしいという噂があったので期待半分、怖いもの見たさ半分で観てきました。
結論から言うと、アニメ史に残る傑作の一つです。
千と千尋の神隠しを映画館で視聴したとき並みの衝撃を受けました。
起承転結がしっかりしていて、笑えて泣けて安心できる、物語としての完成度が高い、映像のクォリティは言わずもがな昔のジブリ作品並みに繰り返して視聴できる完成度、映画館を出たときは世界観にどっぷりつかって放心状態でした。
前作の君の名は。も映画館で視聴しましたが、ストーリーがいまいち響かなかったので60点くらい、一回ネタバレしたら後半の黄昏時に再開するシーンを摘まみ食いすれば事足りたんですけど
こっちは雨と真夏という情緒あるシーンが多いのでこの季節に見るには最高でしょう。
レビューの平均点がいまいち控えめなところを考えると前作が好きな層にはピンと来なかったのかも知れませんが、
おそらくは前作が主人公とヒロイン双方の視点で展開されたダブル主人公ものに対して、本作は主人公視点で展開されて、ヒロイン視点は殆どない(設定の殆どがネタバレ)のが一因かと思われます。
前作のヒロイン三葉みたいに主人公と惹かれあうまでの過程を描くこともなければ、内面の描写も殆どありません。
男向けの作品ではお馴染みの王道ヒロイン。
個人的には好感の持てる主人公がいて、ヒロインがいて、後は冒険と感動という王道が好きなんで大満足なんですけど
前作ファンの多くが期待したのは女の子が主人公の冒険活劇orラブロマンス、要するに少女漫画やジブリの世界観。
残念ながら少女漫画ではないですし、さほどファンタジーでもない、バリバリの野郎向けのラノベ展開です。
それと主人公の心理描写が理解できないってコメントが多いようですが、確かに行動が極端な割に説明はありません。共感は難しいんじゃないでしょうかね。
でも、セカイ系(エヴァとか)の主人公って基本そうですし、新海誠の特色の一つでもあるので、個人的にはマイナス対象にはなりません。
前作の、君の名は。が、本来なら新海監督ではやらないような、極端に大衆向けすぎる作風が旧来のファンからは不評でしたし、もともと灰汁の強い監督なので、前作のヒットで発言権が増したら癖が出て前作からのファンは離れていくだろうと予想していましたが、案の定。
前作は監督の持ち味が封殺されて、ほぼ名義貸し状態なのに異常に持ち上げられてるのが無念だろうなと思ってたので、正直真っ当な評価が出るようになってほっとしてます。
前作は東映が天才的な描画力はあるけど、売れる作風じゃない監督に売れ線をごり押ししただけなんで売れて当たり前なんです・・・。
一発屋とかじゃなくて、売り方を知ってる東映が100%手綱を握って天才を動かしたら当然売れます。
でも前回のヒットで新海誠の名は大きくなりすぎて、東映が100%コントロールできる存在じゃなくなったので二作目は監督の我が幾分か通る、そして元々大衆受けしない作風なので客が離れる。
ここまでは完全に既定路線です。
正直、バッドエンドで二度と見るか!ってな作品になるかと思いましたが、流石に最後の一線だけは守りましたね。100%の新海誠は旧来のファンでも正直きつい
天才の癖を抑えつつ見られる作品を作る。映画屋とクリエイターのパワーバランスとしてはここら辺がベストかなと。
帆高を応援するには、想像力が必要なのか。
描かれる景色は見覚えのあるものばかりで、
とても美しい。
正直、またか、と思った音楽も、
やはり映像とマッチして景色を広げていた。
ただ、どうしてもわたしはあの世界に入り込めなかった。
わたしは最後まで、帆高のことを応援できなかった。
景色や描写はリアルなのに、
帆高の見ている世界は違和感だらけで、
あえて描いていないと思われる家出の理由もわからず、
共感できずに最後を迎えてしまった。
とても若い純愛と、自然を操るもはや魔法に、
心がついていけなかった。
人一倍の想像力がないといけない作品だったのか、
自分の想像力が足りないのか、、、
梅雨明け前の、じとじとした帰り道に思った。
結論は「だいじょうぶ」
本作は少年少女が自己の運命を選択する物語である。周囲に流されず帆高が駆け抜けた選択を、それに応えた陽菜の選択を誰が責めることができようか?
本作を鑑賞して私は『魔法少女まどか☆マギカ』を想起した。惹き起こされる災厄に立ち向かう少女、周囲には決して理解されえない少女の哀しい運命、親しく交わった者だけが洩らす「こんなのってないよ」という嗚咽・・・『魔法少女-』では、ヒロインは自ら犠牲にして全世界の平穏を希求するのである。
対して『天気の子』は? アンチテーゼであるかのように、2人はお互いの存在を感じ合える世界を選んだ。世の災厄は除かれず、人々は激変した環境に適応し生きている。公益ではなく自身の愛を選んだ帆高、“天気の巫女”の役割を放棄して帆高の愛に飛び込んだ陽菜は果たして“2人の関係ばかり考え、世間の被害を鑑みない身勝手な男女”なのだろうか?
私はけっしてそうは思わない。なるほど、ヒロインが愛する家族や友人との別離を選択し、自らの功績を誰が理解するでもないのに世界のために身を捧げるストーリーは実に美しく、その英雄的犠牲精神は何人も冒瀆することはできない。だが、それは絶対的な価値観ではない。むしろ現代2019年の日本で、いったい誰がそれを絶対善として実践できよう?陽菜は一旦それを決心するのである。愛する帆高に「この天候が止んでほしいと思う?」と問いかけ、何も知らぬ相手が素直な気持ちで肯定すると、絶望を浮かべつつも大切な弟を託して自らを犠牲とする昇天を決意するのである。だが、それは行動原理が“愛する帆高のため”であるがゆえに、彼が追ってくると陽菜はそれに応じた。わが身さえ現実味のない雲の上で陽菜はプレゼントの指輪を地上に落とし、身を震わせていたではないか。それこそがリアルではないか?少女が選ぶのは漠然とした“世間”ではなく“強く惹かれ合う異性”であるのは当然の帰結であり、明快でリアルな回答であろう。
帆高は一見幼稚なようで、強い主体性を秘めている。内なる良心を指針とし、彼は流されない。陽菜をスカウトマンから救うとき、警察を振り切って彼女を追い求めるとき、恩人である須賀へさえ拳銃を向けるとき、彼の意志は一度だって揺るぎないのである。目的のために手段を厭わない姿勢は時に人の批判を受けるであろう。“常識的な大人”からはまるで理解されえないがゆえに、彼は駄々っ子のように反発する。対話でコミュニケーションを持とうにも“共通の言語”を帆高と大人たちは持たない。反発心の象徴として、彼は拳銃を握り、引き金を引くのである。人生経験が浅く、権力で押さえつけようとする大人たちを信頼できない帆高。かれが果たして、その大人たちの集合体である“世間”のために愛する陽菜を犠牲にするルートをそのまま受け入れて諦められようか?帆高はそうはしなかった。須賀、夏美、凪をを犠牲にしてでも大切な人を守り抜いた。「私が帰ったら、また天気が」と叫ぶ陽菜に「もういい!お前はもう天気の巫女なんかじゃないんだ。天気など狂ったままでいい。俺がお前がいる世界を選ぶ」と答える帆高のまっすぐな気持ちをどうして身勝手、幼稚だと批判できようか。
帆高はあとで自分たちが“世界を決定的に変えた”と自責を吐露するが、私はこの認識も的を射ているとは思わない。彼が拒絶したのは“一人の少女を代償に平穏なる日常を享受する世界”であり、選んだのは“狂った天候の中でも、特定の誰かを生贄にすることのない未来”であり、私には帆高の選択がよほど真っ当な感覚に思われるのである。確かに須賀の「誰か一人の犠牲で狂った天気がまともになるなら、誰だってそれを望むだろ」という考え方は実にリアルで説得力があるがその分恐ろしく、そして極めて正義に反した“マジョリティ”の発想なのである。
帆高は葛藤と自問自答の中で、ついにラストで自己の選択を心の底から肯定する。結論が“だいじょうぶ”とはどういう意味か?私にははじめ理解できなかったが、EDの歌詞がそれを教えてくれる。崩れそうな陽菜に「だいじょうぶ」と強がりを言わせるのではなく、自分が支えとなることに生きがいを見出す帆高。そのきっかけは、坂の上で雨空に手を合わせる陽菜。他の方のレビューにもあるが、天気の巫女としての力を喪失したはずの、陽菜があの場所でもし3年間晴天を願い続けていたとしたら・・・?それは涙を禁じえない美しい心ではないだろうか。
確かに「僕たちはだいじょうぶ」とは賛否の別れる結論である。
まだまだ私はこの意味を十分に理解できたとは思わない。
それでもなお、私は安易な自己犠牲を称揚せず、少年少女のまっとうな選択の物語を脚本した新海誠監督に敬服するばかりである。
見当がつかないのは、陽菜が年齢を偽った理由だ。「私は早く大人になりたい」という台詞や、容易に年上の異性を部屋に上げられない家庭の事情がヒントになるのだろうか?
瀧と三葉について。『君の名は』の2人は2021年の東京で再会したはずである。『天気の子』ではその期間、東京に雨が降り続けている。果たして2人は雨の降りしきる階段でお互いの名前を問うたのか?この再会シーンを変更させてしまったのなら、穂高と陽菜は確かに“世界を決定的に変えてしまった”といえるのかもしれない。
さすが新海監督
雨の描写で新海誠さんの右に出る人いるんですかね…
綺麗すぎて、つい見入ってしまいます。
君の名はでも雨の描写がとても素敵だなと思ってたのですが、今回の天気というテーマがもう新海誠のいい所をドーン!と出しててもう目が幸せでした。
今回は過去作品のキャラクターや声優がこれでもか!っと言うくらい出ていて、新海さんらしいな。
と感じながら見ていました。
空や景色、本当に隅々まで綺麗で、何度でも見たいと思う作品でした。
深く考えない方がいい
前作の『君の名は。』は決まっていた運命を変えて人々の日常を取り戻す。といった内容ですが、今作は逆に決まっていた運命を変えて人々の日常を壊したという印象を受けました。
主人公の自分勝手さにイライラする場面が何度かあり、2回以上観ることはないです。
一緒に観た友人は「君の名はより天気の子の方が好き」と言っていたので見る人によって好みは分かれます。
内容を深く考えるより脳みそ空っぽにして観る方が面白いと感じました。
声優陣はプロを除いて特別上手い人も下手な人もいませんでした。公開前に下手すぎると話題になった本田翼さんですが、全体を通してだと意外と違和感なかったです。
個人的には花澤香菜さんが今回もキャストにお名前があり、監督のお気に入りなのかな?と思いました。
スリリングで面白かった!
現実の厳しさに苦労してる感じが良かった。
力を使うと代償がある世界で、君の名は の登場人物が出ている。その事からこの異常なまでの天気は 君の名は のみんなを救ったことによる歴史のネジレの影響だと疑ってしまう。
帆高たちが自分達が世界を変えてしまったと罪悪感もってるけど、天気が悪いのは日常的なこと。人柱で天気を元に戻すことができたけど、悪い天気の原因は帆高たちの責任ではない。自分達のために世界を見捨てたからバカップルだと非難する人いるけど、救ったところで誰も感謝するわけでもない…
自己犠牲なんてやってたまるかー!
というメッセージを感じた。
縄の影響で東京が水浸しって推測当たらないかな~
モヤモヤ
まず、ツッコミどころが多すぎる!w
自分が気になったところを(思い出せる範囲で)まとめると、
・帆高が拳銃を持ち続けてたこと
・帆高が家出した理由がよく分からない
・なぜ帆高は学生証を持ってなかった?w
・なぜ陽菜を15歳設定にしたのか
・3年間雨が降り続けて東京が浸水して、その後は?
・須賀と夏美の関係はなんだったの?
・警察が小学生にフィジカル負け
多分もっとあったと思いますが、これらを含めてツッコミどころが多かったです。2時間の中に内容を詰めすぎた感がありました。w
だけど映像、音楽の使い方はさすが新海誠監督!特にグランドエスケープは鳥肌ものです。
陽菜はめっちゃ可愛いし、夏美さんは色っぽいし、凪はイケメンだし。
だからすごいモヤモヤしてます…。w
やっぱりひとつの映画に凝縮しすぎるのは良くないのかな…とめちゃめちゃ感じた映画でした。
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