天気の子のレビュー・感想・評価
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この話の主題は少年の決意と覚悟
この物語は、よくあるような辛いことや悲しいことから彼女を解き放ってあげる物語ではなく、辛いことや悲しいことを背負ってしまった彼女を支えて生きていくことを決めた少年の覚悟を描いた物語だと思う。
エンディングでは再会してハッピー!で終わっているが、本当に大変なのはその後生活していく中で、世界を変えてしまったことに対する罪悪感に苛まれそうになる日菜を支えていかなければならないことだと思った。
僕は自分のことが情けなくて嫌いだと思っているので、帆高の日菜を支えて生きていくという覚悟を決めた姿勢に勇気をもらった。辛い時や自分に自信を無くしたときにまた見返したいと思う作品だった。
p.s 物語の最後の最後で流れるRADWIMPSの「大丈夫」と言う曲の歌詞が帆高の心情をよく表していたので、あまり気にしていなかったという方は歌詞をちゃんと見るとまた違った感想が出てくるかも
評価が難しい映画
『天気の子』は評価をするのが難しい映画だと思います。
実際、上映後の映画館では「すごい良かった」という声があった一方で「思っていたのと違った」という声も聞こえました。
自分の中でも面白かったのかつまらなかったのか今でもよく分かりません。
そんな中でただ一つ感じたのは生々しい映画だということです。
某求人サイトの街宣車などを含めて数多く出てくる実際の企業のロゴと緻密な作画が相まって、映画の中の世界をリアルに感じることができました。
だからこそ、序盤の帆高の辛い状況や終盤の逃避行のシーンがとても生々しく映ります。
この映画は賛否がはっきり分かれる映画だと思いますが観て損はない映画です。
新海監督の作品は初めてだったのですが、『君の名は。』など他の作品も観たいと思わせられたすごい映画でした。
賛否両論というけれど…
エンディングで賛否両論、と言われる所以は「愛する人か、世界か」を論じているのかな、と思います。
その点においては、美しいエンディングでした。
「自分たちの選んだ世界で君を愛する」。
素敵だと思います。
世界なんてそうそう変えられないし、そんな責任を誰かが追う必要なんてありませんし。
純粋に、映画の題材としても、カッコイイ。
しかしながら鑑賞中の心情は、「いや、世界救うかどうかはさておき、犯罪者にならない方法はあったんじゃないか??」という時点で置いてきぼりになってしまいました。
「世界の天候を変えてしまった」ことなんて、彼らがあの事件の後、生きていく上でなんの意味もないでしょう。
ですが、「補導歴があること、逮捕はされなかったけど、重大な犯罪を犯したこと」は、彼らの人生を一変させたはずです。
実際、刑事が途中「彼は人生を棒にふった」と言っていましたよね。
しかし、あのエピローグでは平々凡々な学生に戻っており、犯罪を犯した代償は、「愛する人と3年間会えなかったこと」のみ。そんなことがあり得る「世界」に納得できる大人が一体どれだけいるのでしょう。
世界に楯突く少年を描くなら、それだけの代償も考えてほしかったです。
あれだけ「現代社会」に似た世界を詳細に映像で表現しておきながら、
「現代社会を模したシステム」があまりにお粗末すぎます。もはや夢オチだといってほしいくらいの御都合主義。
「雲の上に世界があって、天気を変える巫女がいる」というファンタジーは許容できても、「就職活動中であったり、親権の申し立て中なんて微妙な立場にある成人が、公務執行妨害を始め、様々な犯罪を犯した後、3年後に幸せにくらしてます」なんてファンタジーは許容出来ません。
主人公はエピローグで「天気を変えてしまったこと」を反省してますが、「多くの重大な犯罪を犯したこと、周りの人間も巻き込んだこと」に対しては特に何かを感じている様子もなし。
あれだけの犯罪をして、エピローグでそれ相応の生活になってしまってるなら、納得も出来ます。
それらをきっちり清算しての、あのエンディングなら、私はきっと涙して絶賛していたと思います。
私は本作の「気持ち悪い駄作」だと感じましたが、それは「監督の性癖てんこもりだから」ではなく、「整合性ガン無視で違和感ありありの妄想」だからです。
いくらあれが「妄想を描いたファンタジー」だとはいえ、「物語と世界観の整合性」は無視しないで欲しかったです。
駄作
映像が綺麗な所と音楽がいい以外見所全くなし
ストリーが滅茶苦茶酷い、高校生が凶悪犯罪オンパレード
何と拳銃を刑事の頭に向け発砲、殺人未遂、しかも2度も発砲
何の意味があるの、高校生が売春、ラブホ利用子供達にはとても
見せられない酷い作品です。
この作品を理屈をこねくり回して絶賛しているのが理解出来ない。
泣けるシーンなど一つもない。
TV毎日ようにこの映画のCMが流されていて膨大な資金を費やしているので1度は見る人は多いがリピはないですね。
次作を期待しています。
心あらわれる映像美と音楽
夏休みということもあってか名古屋の映画館では珍しく満席に近い状態でした。うん、映像音楽も音響もストーリーも素晴らしい新海誠監督の世界観にどっぷり浸かることができる作品だと思います。特にこのところ不安定な空模様が続いて、代償なしに晴れ女・晴れ男の機能が発揮できたら嬉しいなぁなんて思ってしまいました。(明日仲間うちでのBBQを控えて)特に雨の描写から晴れる展開の映像の美しさ、またシーンごとに入り方を相当試行錯誤したと感じられる楽曲、またそれを圧倒的に効果的に聴かせてくれる音響効果!是非映画館での鑑賞をお薦めします。たくさんの素晴らしいスタッフと監督のタッグで完成した作品だと思います。アニメに詳しい方ではありませんが日本のアニメの素晴らしさを世界に伝えられることを誇りに思う今日この頃です。
『代償』の存在する世界
映像美、音楽、声優(俳優)さん達の演技、ストーリー。それぞれ総合した点数ですが、この場にはストーリーに対する感想(というか極めて個人的な考察)を書きます。
前作『君の名は。』はとても好きな作品です。しかしひとつ引っ掛かったのは、瀧くんと三葉が行った現実改編には代償が伴わないんだな、ということ。
起こってしまった悲劇を、過去に遡るなりして無かったことにする。比較的ありふれたストーリーだと思いますが、同時にこういった物語で描かれがちなのが『現実を作り替えたことによる代償を支払わされる』という展開だと思います。
現実を生きる私たちには、過去に戻ることも、犯した過ちを無かったことにすることもけして出来ません。『やり直すことが出来ないからこそ、今を必死に生きなければならない』というメッセージの裏返しとして、こういった展開は描かれるのだろうと思います。
今作『天気の子』もまた、起こってしまった悲劇を無かったことにする物語です。それも隕石落下のような誰の過失でもない自然現象ではなく、主人公の選択の結果として起こる少々自業自得にも思える悲劇をです。そしてこの現実改編には、大きな代償が伴う。しかもこの代償を支払うのは、主人公やヒロインではなく世界全体です。
主人公とヒロインの選択により、失われた『普通』の東京。今日結婚式を開く誰かのため、花火大会のため、喘息に苦しむ子供のためにも晴れていなければいけない東京の空が、もう永遠に晴れない。では、帆高の選択は誤りだったのか。彼らは自分勝手な選択をしたのでしょうか。
そうではなく、私はそもそも『普通の東京』こそが普通ではなかったのではないかと思いました。瀧くんのお祖母さんが言っていた通りです。元々沼地だった江戸を誰かが干拓し、造成して今の東京を作り上げ、それがいつの間にか『普通の東京』になったように、私たちが胡座をかいて『普通』と思っている全てが実は普通などではないのではないか。普通を成立させるためには、影に誰かの努力があり、犠牲があるのかもしれない。けれどそれが想像されることはほとんどない。
ふと思い浮かんだのが、かなり毛色の違う話にはなりますが、24時間営業コンビニについての労働問題です。働いている人がもう無理だと声をあげなければ、私は夜中も開いているコンビニをごく当たり前のものと思って生きていただろうし、それを成立させる苦労も知らずにそれが普通だと思っていた。
それと同じように、もしかしたらあの世界でも、ここ百年あまりの人間にとっての『普通』を維持するために、毎年陽菜のような生贄が捧げられていたのかもしれません。
人知れず生贄に選ばれた陽菜、彼女は前科者になってでも(あるいは殺人者になってでも)自分を引き留めようとする帆高がいなければ、きっとこの世界には帰ってこられなかった。何かの犠牲にされるとき、人が一人でそれに立ち向かうのはとても難しい。
たった一人の犠牲で普通が維持されるならむしろ大歓迎。須賀がそんな意味のことを言っていました。酷いことを言うなと思いましたが、しかし冷静に考えてみれば、現実も大体同じように回っている気がします。青い空の見える世界が普通、それが維持されないとみんなが困るとなったら、少しくらいの犠牲は仕方がない、あるいは当然のこととみなされる。
身近な誰かが晴れ女になってしまったとき、永遠に『普通』が訪れなくてもあなたが幸せならそれでいいと言える自分でいたい。けれど同時に、もし自分に須賀のように喘息で苦しむ娘がいたら。誰かの犠牲を黙って見過ごすのではないだろうか。
自己責任論が声高に叫ばれ、自分のしたことの責任は取れと強いられるわりに、自分ただ一人のためだけに生きることも許されないこの社会で、見えない人柱に気付くということ、せめてそれを想像しようとすること。その必要性を、私はこの映画のテーマとして受けとりました。
掘り下げ不足、終始ハテナが頭上に浮かぶ
映像が綺麗なお陰でそこまで退屈ではなかったのですが、主人公の帆高は終始ヒロインやお世話になった人や警察に追われてもなお頑なに「地元には帰りたくないんだ。」の一点張り
多分深い事情があるんだろうなあ、ネグレクトとか虐待とかいじめかな?って思い中盤や最後で掘り下げてくれると思いきや最後警察に捕まり、普通に地元で三年保護観察と卒業式を迎えて、何故そこまで地元に帰りたくなかったの???と尚更主人公にむかつきました。
主人公が大人しく最初地元に帰ってれば小栗旬のキャラや本田翼のキャラ、ヒロインの人生を棒に振ることは無かったでしょう…。
天気の巫女に関しても掘り下げ不足を感じました。適当にサブキャラクターにそれっぽい厨二ワードを並べて解説感が半端無かったです。
主人公に感情移入出来れば多分泣けると思うし面白いと思います。ただ、君の名は。の瀧くんのやさぐれた現代っ子の子供感とは違い本当にただ私利私欲自分のワガママだけでお世話になった人の恩を仇で返す、一人の女に狂ったサイコパス童貞というイメージしか沸きません。
どちらかと言えば大人側に感情移入できる映画でした。
そりゃ急に「この夏の晴れが帰ってきたのはヒロインが犠牲になったからだ!!」って叫びだしたら頭おかしくなったのか?って普通思いますよね。
感受性豊かな方や子供なら感動できるのかなーって思ったけど、あまりにも重い犯罪と聖地巡礼には向かないラブホ街連発で子供にはすすめたくない映画です。
映像音楽最高!ストーリーと設定が、、。
IMAX劇場で観ました。雨と晴れのコントラスト、花火などの映像美が素晴らしく、引き込まれます。また前作同様に音楽とのマッチングも素晴らしく、最後まで映画を引っ張って行ってくれます。
しかし、後半で回収されて行くと思っていたストーリーの疑問点は全く放置されたまま、なぜ晴れ女になったのか?晴れ女になった因果とは?そしてそもそも晴れ女とは??、相手役の帆高も家出の原因やバックボーンの描写が浅く、シャイでまじめなのか、少しキレやすいのか突然銃をぶっ放したりするので、その辺もキャラクター設定が甘く、最後まで感情移入できない。
2人がそこまで強く惹かれ合うのも分からないし、なんだか世界や周りが全く見えてない、恋に恋してる中高生を見せられてるようでした。
そして何より、前作「君の名は」の登場人物を、安易に登場させて、君は見つけられたか?ゲームをファンにさせて盛り上げるというような事に作品の時間を使って欲しくなかった。作品への純粋な没頭が無駄に失われました。そういう遊びは、トイストーリーとかで見るくらいがちょうどです。
総じて、本編でのキャラ設定、描写の甘さ、伏線の未回収や因果の未説明を、すべて「裏設定」という事にしてしまうのは、単なる脚本や演出の粗さ、未熟さからの、逃げです。それをファンがこぞってネットで詮索して、絶対2回目、3回目を観に行く!と盛り上がってても、それはアイドルのファンがCDを5枚6枚と買う事と同じくらいしょうもなく、こちらは本当に醒めてしまいます。
高い技術に支えられた革新的な映像美と、素晴らしい音楽に引き込まれただけに、肝心の作品の中身、ストーリーは少し残念でした。また次回作に期待します。
映画館を出た後、暗い気持ちになってしまった...
天気の題材は珍しいと思い、初日に鑑賞。
映像は素晴らしいの一言。物語も細かい部分で気になった点はあるものの、いいと思うし、音楽もよかったのです。
しかし、演出が音楽に助けられているように感じました。
肝心の映像や物語は残らずに音楽の印象が強く残っています。
また、ラストはハッピーエンド?バッドエンド?なのか未だに僕の中で整理中。一つ言えることは、見終わって劇場を出た時に暗い気持ちになってしまった。
「天気って不思議だ。ただの空模様にこんなにも気持ちを動かされてしまう」と劇中であるが、見終わって晴れ間なのに暗い気持ち(※因みに劇場に入る前は曇りのどんより空、見終わった後に晴れ間)だった。
そこが残念だった部分でした。
現実がああなってしまったら「どうしよう...」と本気で考えた映画だった。
見終わってから1週間経過。
エンディングでヒロインは救われるが、代わりに東京の大部分が水没してしまった。
この終わり方に何か引っかかっていたが、ようやくわかった。
復興しようとする人々が描かれていない。日本は東日本大震災や阪神淡路大震災、水害と災害にあってきたが、そのたびに時間はかかるが復興に向けて努力をしてきた。
エンディングは3年経過しているので、なにかしら(降り続く雨に対処法がなかったかもしれないが...)そういう画を見せてくれれば、印象が変わったのではないか?(そういう場面があったらすみません、見落としです)
※ただし、やはりあの映像は素晴らしいし、何よりもアニメーション制作・完成させるのがどれだけ大変かはよく知っています。
スクリーンで見るべき作品の1つであるとは思います。
新海誠セカイ系最高傑作 メッセージはシンプル 教育的作品ではない
新海誠がデビュー作から描き続けている、2人の愛と世界の破滅が関係するセカイ。「天気の子」は、ぶっちぎりな純粋愛をダイレクトに表現した新海誠からのメッセージである。全くブレのない作品。観客は、ただ純粋な愛の力に打たれ、憧れるだけで良い。社会の複雑さや難しさやセカイそのものだって純粋な愛の力の前にはどうなったって構わない。まさに新海誠のセカイ系である。リミッターは完全にふりきれている。
「天気の子」は新海誠ファンの私にとっての最高作品。
4回観たが20回は観るだろう。映像・音楽ともに素晴らしい出来である。IMAXシアターで大画面の空を少し見上げるような席での鑑賞をオススメする。
【7/29追記】
新海誠監督からのメッセージはシンプル。映像とセリフと曲と歌詞を観て聴けば良いだけ。それで足りなければ、映画館を出たあと、アルバムを聴いて、映画館に行く前にアルバムを聴けば良い。
帆高は陽菜の愛を選んだ。東京が雨に沈んでも…。
【9/13追記】
9/10グランドシネマサンシャインのIMAXにて鑑賞。そろそろ10回以上は観たと思う。IMAXシアターの中でもグランドシネマサンシャインの最新のIMAXは素晴らしい。
平日日中にも関わらず、それなりの観客が入っていた。
さて、新開誠セカイ系に現代社会の社会性を組み込んだ上で若者にメッセージを伝える本作だが、やはり、観客の反応は人それぞれだ。私のように憧れを感じる中年もいれば、鑑賞後、東京沈めちゃっていいの?と呟く観客もいる。メッセージはシンプルで若者に向けられているが、そのメッセージをどう思うかは人それぞれであろう。それで良い作品である。教育的作品ではない。
【10/23追記】
4DXを観た。濡れる風が吹く揺れる体感が良かった。編集が少し違う気がしたが勘違いかもしれない。そろそろやっている映画館も減ってきた。残念である。
最近は、小説版を読んでいるが面白い。新海誠監督があとがきで、「天気の子」の成り立ちについて書いている。そこに「映画は学校の教科書ではない」…いささか遅すぎる決心だったかもしれないけれど、と書いている。
まさにその通りだと思ったとき、カバーが外れた。カバーの裏には新海誠のサインとありがとうございますの文字が…まさかサイン本だとは思わず風呂でも読んでいた。濡れ跡がくっきり付いたサイン本を読みながら、新海誠監督って観る人のことをとても気にしているんだと思った。セカイ系の大監督って大変!とも思った。これからもセカイ系の大監督を続けて欲しい。
大丈夫
前作と比べることに意味を感じませんのでここでは述べません。
楽しく、そして感慨深く観られる映画でした。
エンターテインメントとして捉えることも何とか可能でしょうが、私としてはその点はどうかな?と思われました。
しかし監督があえてこの映画を夏休み公開の一般向け作品として作った意味は感じとる事はできたと思っています。
感想ですが
エピローグでの「大丈夫」の歌い出しで鳥肌! これに尽きる!
この映画はこのシーンのために作られたんじゃないかと思わせられた。
この曲に全てが表されており、それゆえCM等への露出が(タイトルは漏れてましたが)全くなかった事に納得もいきました。
それくらいラストの坂の上で陽菜が祈っているシーンでのインパクトが強烈でした。
あの坂の上で陽菜が何を祈っていたのか、3年間何を思って過ごしていたのか、帆高はそれとどう向き合っていくのか。
そしてあの決断をどう受け止めるのか、 沢山の事を観客に投げかけてエンディングを迎える。
「僕にできることはまだあるかい?」 → 「君の大丈夫になりたい」 帆高、頼んだぞ!
「風呂交代っ!」のハイタッチは天野家の儀式的なものなのでは?(気のせいでなければ帆高はタイミングがあっていない)
おそらく母と暮らしていた頃にもやっていたんじゃないかな... とか思って楽しいシーンの中にグッとくるものがありました。
生き抜く強さが本当のテーマ?
2回目の鑑賞です。
公開から1週間。
大ヒット作の君の名はとの比較や酷評が多く見受けられることは残念だなと思いますが、、
ラストシーンでの主人公帆高の言葉、
「僕たちはきっと、大丈夫だ」
狂った世界、いや、壊れてしまった世界でも、
未曾有の災害が起きてしまっても、私たちは少しずつだけど、確実に前に向かって進み生きている。
私は天気の子には生き抜く強さを教えられました。
ラストシーン、ここ数年の災害のことや色々なことを考えてしまい涙が溢れました。
設定うんぬんがつまらない、理解できない等、映画を観て感じることは人それぞれ。
それでも私は今作の天気の子はとても勇気をもらえる作品でした。
なんだか惜しい作品
SFの設定と社会風刺の設定がどちらも視聴者にとって、中途半端で混乱させるものであった。
まずSF面について。天井画のおじいさんのところで昔から人柱になってきたという話をされた上、おっさんが「大人になれよ!」とか「一人を犠牲にして晴れてくれるならええわw」みたいなことを言っていたことからおそらくこの人の失踪した奥さんが晴れ女であった可能性が浮上する。さらにこのおっさんの娘は喘息持ち。晴れを願う気持ちがあるだけで存在が消えてしまっていくと言う説明が少女からなされている。ここから、おっさんの奥さんが娘の喘息のために晴れを願ってしまったことにより消えてしまったのではないかと考えられる。
ここまでの考察を要求するのは無理がある感じもする。映画を視聴しながらずっと考え続けてやっとそうかな〜?とぼんやり思えたぐらいである。だから賛否がかなりはっきり分かれるのではないかとも思う。
さて、社会風刺の面である。この作品において雨天は我々を取り巻く憂鬱な社会状況を風刺しているのだと思う。少年は社会の濁流から抜け出して自分の進む意思を示した。それが社会に刃向かう結果をうもうとも。この憂鬱な社会状況はアニメの冒頭のシーンであからさまに描かれている。冷たい都会の人々、他人のことなど微塵も気にしないで自分さえ良ければ良いと言う人々(ちなみにおっさんに関しても自分が娘の親権を取り戻すためにほだかを引き止めて事態を収束に向かわせようとしていたから同様。しかし、少年の熱い想いと彼に自分を重ね合わせたことにより濁流から抜け出した。)、ませたガキ(性関連の低年齢化だろう)、子供が自分のことを売り買いしているのもそうだろうし、ケータイでなんでも呟くのもそうだろう。随所で虚しい社会構造を浮き彫りにした。そして、皮肉にもそれを環境すなわち雨雲によって表すのである。直接表現では人工物、関節表現で自然物。大きく二重の構造でこの社会を皮肉るのだ。
しかし、問題はこれは私の推測の域を出ないことだ。映画から自分の思うようにメッセージを読み取れば良いと思う。いろいろメッセージは読み取れるがそれは逆にメッセージを込めすぎとも捉えられる。伝えることが割と多い感じがするし、ごちゃごちゃしてて集中できない。これだけは問題だと思う。
監督の前作「君の名は。」においては希薄化する人間関係を風刺していると思われる。このワンメッセージだけであると思う。要は結びである。だからわかりやすくあらゆるレベルの人々にあっていたと思う。
書きなぐりであるから文章とおよそ呼べるものではないかもしれないがまとめるとこうだ。
SFと社会風刺がどちらも中途半端でごちゃごちゃしてて分かりにくい!!!!!けど、もう一度この考察を踏まえて見たら頭を整理して見られるかもしれない。もう一度見て見たい。
追記
ほだかとひなは社会の濁流から抜け出したかのように見せかけて結局は自己中心的な世界に囚われている。自分のために祈れと言う最後らへんの言葉にそれが現れていると思う。忌避したはずの冷たい自己中心的な都会の人々に自分たちもなってしまっている。若いエネルギッシュな人々は社会にあらがいそこから抜け出そうとしても周りがあしをひっぱる。そして結局社会から抜け出すことは自己中心的な世界にこもることを意味してしまっているのではないか。そして社会はその自己中心的な世界に対して踏み込んだり壊しにかかる。そしてみな苦しみことになる。自分のために祈るひなとほだかには果たして自分たちの世界があるのだろうか。彼らも完全に冷たい社会に囚われて染まってしまうのだろうか。とにかく鑑賞者に考察を強いる映画だなぁと思う。結構好きだけど。
ポニョ+聲の形+僕らの7日間戦争
公開日に観てきました〜。
ファーストインプレッションとしては、以下の三つの要素が合体したような映画と感じました。
・ポニョ的不思議ちゃん
・聲の形的兄弟愛に彼氏が絡む
・僕らの7日間戦争的な大人達への反発
テンポは良いのだが、あまりに多くの要素が説明されないことに驚き。なぜ、あんなに説明を省いたのか…
考察してみました。
1.時間がなくて作り込めなかった
前作「君の名は」から3年経っているものの、世界各地でのメディア取材への対応などで忙しく、実質的な制作期間は1.5年くらい。時間がなくて細部まで作り込めなかったのでは?
2.あえて語らない
語りたいテーマに直接関係ないことはぜーんぶ省いて、テーマに集中したかったとか。
新海監督が語りたかったテーマってなんだろう。
神の怒り鎮めるために生贄を差し出すことへの罪悪感を見て見ぬふりする大人への怒り。だろうか。
3.これから語る
実は来年「天気の子2」が公開される。又は様々なスピンアウト作品がこれから公開される。これらをみることで徐々に謎が解けて…最後には天気の問題も解決してハッピーエンドになる。
4.実はすでに語っている
本編の様々なところに散りばめられたヒントや主題歌などの情報を総合すると、実は結構なことがわかる…とか
以上、考察でしたー。
多分、2.かな。
天災か、人災か
前作で隕石が落ちてきたのには吃驚したけど、新海監督のそういう荒唐無稽な部分はもう仕様なのでむしろ楽しみたい
今回は雨による都市水没ね
でもね、そういうのもいいんだけど今回の見所は個人的にラストシーンで鳥居に向かっていくシーンね
それでヒロインを救けに行って、結果的に救かるんだろうなってとこはまあわかるからいいとして、家出少年とか、拾った拳銃の使い方とか、警察に踏み込まれるタイミングとか、児童保護施設からの逃避行とか、恣意的で、ん?って部分はあるし、でもそれらのシークエンスがちゃんと成立していて
悪い言い方をすれば御都合主義なんだけど、監督のやり方が実に小気味いい、いいぞもっとやれ( ^ω^ )
行間を読む考察もとても楽しいんですけど、楽しめたのはやはりヒロインを救けに行くシーン
ここは現実との軋轢だし、警察に追われるタイミングは意図的だし、でもだから浮き彫りになる各々の感情があるし、吊り橋効果にもうってつけです
周りの大人から見て理解できない衝動、"鳥居をくぐる"という最大の虚構
そこに青春+SFを感じた訳です
このバランスは物語として秀逸です
あとは無駄のないパズルで構成されていて、でももうどうでもいい、それもこれもこの鳥居へのラストシーンの為にあると思うと全てが尊い
空と音楽
空と都市風景の調和がすごくキレイだと思いました。
ストーリーは大きく裏切られることもなく、予告編を観て予想できることがそのまま起こるのだが、音楽での後押しで盛り上げてもらえた。
観るなら音響の良い劇場で。
主人公が好きじゃない
1回しか観ていませんがあまり好きな話じゃなかったです。
映像音楽は素晴らしいと思います。所々、好きなシーンもありますが全体的にはモヤモヤしました。
勝手に家出して親に心配かけてゴミ箱に入っていたゴミを持ち帰り中身を開け、中身が拳銃でびっくりしたけどなぜかお守りがわりに持ち歩く。それを人に向け発砲する。その為諸々の犯罪行動は好きな子を助けるためなら仕方ないのですか?
映画では描かれてないけど、死人が出てもおかしくはない状況でそれに付いてなんの代替案もないのに彼女が助かればいいのですか?
誰にも迷惑かけてないのに!中学生と小学生が保護者なしで二人で暮らしてるのがすでに迷惑です。
最終的の主人公の結論にもモヤモヤ。
1回しか観ていない為、劇中に納得のいく行動や理由が描かれていたのにきちんと読み取れなかったかもしれませんが、
この言葉が合っているかも分かりませんが、
せっかくファンタジーというジャンルならファンタジーらしくもうちょっと納得のいく救いの道みたいなのがあればよかったです。
考える楽しさがある良い作品!
作品としては
君の名は。のように何も考えずに見ても感動する作品ではなく
見終わった後にいろんな事を考えてるともう一度見たくなる作品だと思います
この映画は子供らしさと大人らしさが画かれてる作品なのかな?
主人公は考えが甘く行動するときに気持ちや感情を優先する子供らしさがあり
また警察は好きな人でも犯罪者なら捕まえなきゃいけない大人の代表のような気がしますし
須賀さんは気持ちと現実を天秤にのせ最後以外は現実を選ぶ大人らしさがあると思います
皆さんが疑問に思う部分にかんしては
犯罪しまくり無茶苦茶な主人公ですが映画だから大袈裟に表現してるだけで
大概の人は主人公の年齢ぐらいの時大人に怒られても自分の好きや楽しい等の気持ちを優先したことあると思います
須賀さんが先回りできたのは
①K&Aは100%晴れ女の記事を書くために取材をしてました、そんな時100%晴れ女と思われる人間に出会ったら須賀さん達に話しますよね
須賀さんは信じないで聞き流すかもしれませんが夏美さんは詳しく聞くと思うので場所とか状況を帆高は話したと思います
その後のシーンで帆高が陽菜の家に始めて行く日に事務所で夏美さんが「晴れ女とデートなんでしょ」みたいな事を言っているので話した可能性は高い
②須賀さんは帆高の携帯のGPSで位置を見れるようにしているので帆高を追跡することや行き先の予想は可能だと思う
後は車で移動するので走りの帆高よりは早く着けると思います
結末は陽菜さんを助けて天気も良くなるような結末にもできたかもしれませんが
あえて監督が片方しか手に入らない現実的な結末にしたのだから陽菜さんを選ぶ結末はハッピーエンドだと思います
なにより天気を選ぶ方の結末だったら悲しいですよね
評価の星は監督の作品が好きだから5個
でも
凪先輩のてるてる坊主姿が可愛くもっと見たかったので星1個減らそうと思いましたが
3年後の雨の成長姿が最高だったので星1個増やし結果星5つです
映像美
やっぱりまず映像と音楽の美しさ。
終わってから余韻に浸ってました。
まず最初の「外→ガラスの反射→中」の視点の移動の絵と音の変化がとても好きだった。
本田翼も予告のシーンが変だっただけでは。小栗旬の声は味があってとても良かった。ただ誰の声か分かると、役よりもその人の存在の方が強くなるかなぁ。
連れ戻してきたときに、チョーカーが壊れていたから、天気の子から解放された的なの思ってたんだけど、異常気象の雨が降り続けたってことは、そういうことではないのかな?
猫がでかくなるとことか先輩って呼ぶとことか、先輩がモテモテなとことかクスッと笑ってしまった。
個人的に瀧くんと三葉見つけて、粋だなぁとか思ってたけど、四葉まで居たとは、、、なんか悔しい笑
あと商品名が多すぎるのは難点
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