天気の子のレビュー・感想・評価
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何より挿入歌が素晴らしい
最初は君の名はのヒットにすがるような映画かと思いましたが、現代の異常気象で、ありえないとも思えるが起きてもおかしくはない。そんな状況の中を生きる主人公やヒロインたち。
もし自分の大事な人を助ける代わりにより多くの人を不幸にしてしまう状況にいるとき自分はどう行動するかを考えさせるものです。
そして、ちょうどタイミングよく 台風の影響を受ける日に見たため、大変身近に感じました。
そして最後の帆高の
「もう二度と晴れなくたっていい!」
「青空よりも、俺は陽菜がいい!」
「天気なんて、狂ったままでいいんだ!」
というセリフで社会的には叩かれるが、二人にとっての最善の選択をしたところが、
一番監督が伝えたかったところだと思います。
そして、劇中歌も素晴らしいですが、挿入のタイミングが素晴らしいと思います。
君の名はとはまた別のものだと思います。
ぜひ見てみてください。
世界を変える
君の名はと比較したり
考察などで批判したり
様々な意見がでているが
シンプルに面白いと思う
登場人物の設定が薄いだとか
正直設定を濃くしても蛇足に思える
描きたい部分や伝えたい部分は
セリフだけでなく描写や音楽
で十分伝わりました!
バックボーンうすい。ラストは〇
・ラストはいいんです。愛する人と会いたい。時を共有したいから、ああいう道を選んだ。そこには十分共感できるのです。
・ただ、主人公は、島を出て家族を捨ててまで、なぜあそこまで東京にこだわるのか、バックボーンが描かれていないので、全く共感できず。『キャッチャーインザフライ』が愛読書ということで、退屈な日常を変えたいみたいな意識はわかりますし、単純に大都会東京に出たい!という気持ちはわかるのですが…
・それでいて、全くスレていないステレオタイプの童貞キャラ。
・新海監督の映画、全部見てますが、毎回同じような童貞臭満載の、純粋キャラですよね…。それはそれで、甘酸っぱくてドキドキでいいんですけど…
・なぜ代々木のあの場所だったのか…!??
・なぜ彼女が選ばれたのか??
↑上記二つの説明が全くなかったのて、これまたいまいち感情移入できず…
・ファンタジーと現実が変な混じり方しすぎと思う。これは新海作品で毎回思うことです。
・須賀さんのキャラクターはめちゃくちゃよかった。
・常識・既存意識を疑うこと。
純粋な愛を描き貫いている。これが描かれていると思うので、好きな人はめちゃくちゃ好きなんだろうと思いますが、キャラクター造形なとが薄すぎで、私は入り込めずでした!
・『君の名は』とのコラボ。必要あったのか…?!ファン向けかもしれないが、必然性が感じられず…
刺さらず、、
うーん、若い子には刺さるのかなぁ。
会社の女の子が、すごく良かったと興奮気味に話しているのを聞いて、観に行ってみましたが、微妙な感じでした。
何を感じれば良いのか、正解が分からない、よく分からないストーリーでしたが、私にとってはラスト10分で裏切られた感じがして、感想もそこに集約される感じです。
東京が沈んでいることが、なんだか悲しかった。人々が一生懸命生きている街が、簡単に破壊されていていることが。それが良しとされている結末が。。
天気の巫女は800年前には存在していて、今は膨大な歴史の中のほんの一部にすぎないから、人間の力で天気をどうにかしようとするなんておこがましいことだ、というようなことを言ったり、東京は昔は海だったから、元に戻っただけだと言ってたりしていますが、あまりにも寛容的すぎるだろうと思いました。
そうかと思えば、
主人公が、いや違う、僕らが世界を変えてしまったんだ、と断言。
東京がめちゃめちゃになるのと引き換えに、愛を選んだ、と。
天や神の力に抗うべきではないのに
抗ったために世界が壊れ、それと引き換えに主人公が愛する人を守った...ことに感動すれば良いのでしょうか?
主人公が東京で危ない目に遭いながらも、絶対に島に帰りたくないとか、人生で一番美味しい朝ごはんだったとか、大げさなこと言うもんだから、てっきり虐待されてる子供の話かと思った。
両親はとても心配したと思うよ。親の気持ちになってみて。
命が狙われているわけでもないのに、警察から逃げて、挙句ピストルぶっぱなし、とんでもないガキだと思うし、そのガキに世界を左右されても...感動なのでしょうか??
ポニョとかラピュタとか千と千尋とか色々と思い出したけど、そのどの作品のレベルにも及ばないかな。
ポニョの言い知れぬ気持ち悪さと似たものは感じました。
ただ、画は素晴らしく、美しく、美術として鑑賞するには見応えがあった。
声優陣や、音楽も、お金をかけているだけのことはあって、映画のクオリティに貢献していたと思います。
良くも悪くも若者向け
若者の甘酸っぱい青春を描いた作品であり、天気を操れるって能力は二の次。
恋は盲目とはよく言ったもので、今作の主人公も盲目になります。それはそれは警察やら大人をなぎ倒して彼女に会いに行くっていう若気の至りです。若者は見ていて気持ちいいでしょう。自分たちの欲求をぶつけて大人たちがひれ伏すのですから。しかし、大人は観ていて呆気にとられています。
ストーリーを褒めるには自分が大人になりすぎた。
ひとに薦めるには抵抗がありますね。
だが、映像はさすがと言ったところ。あまりに美しい風景に目が幸せになります。
だから私がひとに今作の話をするのであれば、
「映像美がとにかく他のアニメ映画とは一線を画してる。よりリアルに近づいているが、リアルよりもある意味美しい。そんな作品。」
と、ストーリーには触れずにオススメします。
観て損はないが、大人が観るにはちょっとキツめです。
ダラダラ長く感じた
原作未読です。新海誠の古参のファンである友人とともに鑑賞しました。その子は絶賛していたし、隣のシートの女性の方なんかは途中から号泣していたので、好きな人にはツボにくる作品なのだと思いますが私には合わなかったです。
主人公が家出した理由が曖昧、ヒナの母親が既に亡くなったのか長患いのままなのか終盤にかるまで判然としない、須賀の家庭の事情やオカルトのライターをやっている経緯が不明など、全体的に人物設定に関する情報が少なく、感情移入できる人物がいなくてモヤモヤしました。空から降ってきた魚のような水の固まりや、占い師や古寺の和尚の語る古来の伝説など、伏線かと思わせた話を回収しきれてないのも残念です。また、新海ファンでない私が言うのもなんですが、終盤で、ヒナを連れ戻せてしまう展開は「ぽくない」印象を受けました。
風景の描写がやたらとリアルで、繁華街などの細部が映るシーンが多く、ひとつひとつも長いので、無意味で冗長に感じました。
見るべきはCGアニメーション技術
話としては一言でいうと
東京の外で遊んでいない少年少女達向け夏休み映画のお天気ファンタジー
天気のファンタジー自体の面白さはまあまあ。
都内の随所が舞台でかなり細かく描写されるのは前作に続く監督の特徴。
東京と一部の田舎しか出てこず、田舎の子供が見て面白いと思うのかなと疑問。
またこれでもかと未成年少年の犯罪が繰り広げられる。
話としては子供向け夏休み映画。
この監督の映画はCGアニメーションと作画の技術の素晴らしさを見るために観ている感じ。
ジブリが衰退した今、CGアニメーションで水の描写や雲、水たまり、雷、もちろん街並み、これらの技術はこの監督の映画以外では見る事が出来ない。
映画館でこのCG技術を観るべき作品
音楽も素晴らしかったですね。
単につまらなかった。
大して盛り上がることも出来なかったし、感情移入することも出来なかった。無理やりハッピーエンドにした感?いやあれはハッピーエンドと言えるのだろうか。ヒロインと主人公にとってはハッピーエンドなのかもしれんが、それ以外の人達に迷惑をかけていて、バットエンドだよ。なんかなぁ、イマイチ世界観にのめり込めない。別に俺は不思議な世界観、現実味のない世界観が嫌いな訳では無い。むしろ好きなくらいだ。「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」などの世界観はすごくワクワクできた。「天気の子」の世界観はなんか中途半端な気がします。あと主人公がヒロインに恋する理由が浅いかなぁ。だから感情移入が出来なかったのだと思う。無理やり「君の名は」のキャラクター入れたのもよくわからなかった。ていうか、入れない方がいいだろ。「君の名は」と「天気の子」は全くの別世界にした方が良かった。映像と音楽は良かった。伏線や考察とかもあるのだろうけど、俺はあまり面白いとは思わなかった。
面白いとは言えないかなぁ...
今回の作品は前作の君の名はがあってプレッシャーがあったかと思いますが秒速五センチメートルや言の葉の庭程ではなかったと思います。
今回の作品はおそらく前作からの期待があると製作者側も感じていたのがすごく分かりました。理由としてはRADWIMPSとの再コラボ、前作の君の名はのキャラの参戦、キャストも声優だけでなく女優(本田翼)や俳優(小栗旬)などを使っていたから、ですが女優や俳優しか使わないと声優などを好きな方達が納得しないことも考えてちゃんと人気声優(梶裕貴など)を使っていて置きに行ってる感がすごいありました。
そういう事にも気を使って内容が少し薄くなるのは仕方ないのかと思います。
でもやっぱり絵のタッチだけは相変わらず最高でした。
そして君の名はの人たちいれてる暇あるならもう少し中身をどうにかして
内容に関してざっくり言うとSF作品ならもっとぶっ飛ばして良かったのかなぁと思います。少しSF感が弱かったためにキャラクターに感情移入しにくかったんだと思います。
帆高と陽菜の信頼関係。
私が見たスクリーンでは満席になるほどの人気ぶりでした。
主人公の帆高は、アルバイトを探すもなかなか見つからないというところからスタート。
帆高と陽菜の間に強い信頼関係を覚えた。
帆高は16歳で、仲間となる陽菜は来月で18歳となると言って、「先輩なんだから敬語で」と注意までしていたが、アルバイトをするために年齢を偽っていて、本当は15歳だった。
年齢詐称がバレたタイミングで即刻クビ。当たり前だけど。。。
あと、陽菜の存在に起因して首都圏が大洪水になり、鉄道が全滅したことから、自分の存在に罪悪感を持って消えようとしたが、帆高は「首都圏の天気より陽菜の方が大事だ」と、あの世へ飛び込んで陽菜を連れ戻しに行った。
この時、警察らの制止を皆で振り払ったので、片手に手錠をされた状態での飛び込みで、すごく感激。
夏美などの配役たちが、帆高を警察から逃げることに力を貸しており、帆高に力を貸した人たちは、陽菜がこの世に戻ってくる頃には警察に拘束されており、自分達の身をなげうってでもやろうという勇気が感じられた。
生きるのは大変だぁ
前作のキャラが出ていて興味深かったです。
ネットを駆使しても生きるのは大変だしお金は貯まらない…未成年だとなおさらですね。好きな人を大切にして一緒に過ごしたいだけだけど、どうしてもお金が必要。どこでもそうだと思うんですが東京が舞台なので余計にそう感じてしまいました。
主人公の危うさや、スレた大人、八方塞がりの環境…綺麗な作画とのギャップがありました。良いとも悪いとも思いませんが。
チャカは必要だったのかなぁって思いましたが主人公の覚悟の表現だったんでしょうか。綺麗に描かれた東京の闇を描きたかったんでしょうか。
世界を変えても好きな子と居たいっていうのはそれまでしてやられてた世界への反抗にも見えました。
でも人間は順応しているし昔に戻っただけという意見もある。やったことは結果として変わらないけど幸せならそれでオッケーですって感じです。
なんにしろ興味深いファンタジーでした
考察が…
盛り上がっててナルホドとも共感しますけど、
一つの作品としてそんなに考察しないと理解出来ないってどうなの?って思います。
自分は単純に面白かったですが、若干後半の厨二感が…(って実際それくらいの年齢だからイイんだな)
気になったのは、島から出てまで家出する理由と刑事のリーゼントくらいですかね
高い期待値の中、充分満足しました!
「君の名は」以降、最後は主人公に優しい展開になってますね!
優しい展開というか、これ以上ない位に自己中な終わり方。
これは、若い子に、世の中に頼ってても何もいい事ないぞ!これくらいの我の強さが人生には必要だぞ!と伝えているのかな?
色々な映画を見てきたのに何故か前作が生涯1位級になったおじさんでも、今作は十分に楽しめました。
自分を大切に!
東京の未来とヒロインとの二択でしたが、新海誠監督の言いたかったことがなんとなく伝わってきました。
重いテーマですが、みんなで考えていくことがとても大切なのではないでしょうか。
素人っぽさ
新人キャストの素人っぽさが、馴染みやすい♪
個人的には主役キャラの2人が、どうして今に至ったかをもう少し描いて欲しかったが、時間枠の制限の中では限界かな?
バリバリのハッピーエンドじゃない感じも好き!
なんて純粋なんだ!
須賀と帆高は似てる?
だから須賀は止めた
若いってガムシャラでイイよね
って忘れかけてた感情が…
雨が降る東京の街の景色
なぜか傘ささずにそのまま濡れていたい
そんな感情も映像でみてとれる
そうだ、若いって感情優先
歳をとると理性が働いて世間体や常識優先
それに気づいた須賀は 泣いていた
この作品は後からじわじわと泣けてくると思います
近々2回目みる予定です
2度目の鑑賞(2019/08/15)
最後、廃墟ビルで帆高が「あの人に会いたいだけなんだ!」って拳銃を捨てて鳥居に向かって走り出したが警察に取り押さえられた時に、須賀が「お前らが帆高に触るんじゃねーっ!!」って警察を跳ね除けるシーンがMy Best scene!!
7度目の鑑賞(2019/10/01)
4DXでの鑑賞でしたが、この映画に4DXは無駄かと思われます。
雪の降るシーン、館内に雪を降らす機械の音がうるさくて萎えます。実際に「映画の日」にも関わらず、館内3人しか居ませんでしたよ(笑)
シンプルな方がイイです
無責任な大人の「絶望の物語」
日本の行く末に絶望した新海監督と、アイドルが破壊した音楽業界の荒野に絶望したRADWIMPSの音楽が、これからの「未来を生きる子供達」を身代わりに日本を「破壊」させる物語に見えました。
最終的に子供達は、荒んだ社会の歯車になるか、日本を破壊することに希望を見出すかの二択を迫られ、破壊を選びます。
そして破壊後の日本では、大人は「元々の海に還るだけ」と諦め、子供達は毎日祈っているというエンディング。
特に絶望の深さを感じるのは、前作の「君の名は。」の主要キャラクター達が成長し登場するのですが。
前作で不思議な体験をした子供達も大人になり、社会の歯車として平凡な暮らしを送っている。
その「君の名は。」の世界を引き継いだまま、降り続く雨の影響で世界を破壊します。
大人が作り、壊した世界に未来は無いと。
俺の作品もいつかは平凡になり水の泡に消えると無責任に描き、映画館に来る子供達に絶望を見せつける作品です。
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《絶望ポイント①》
金銭面・食べ物・人間関係というあらゆる面で貧困な環境に置かれる子供たち
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主人公の子供たちは、日々の食べ物にも困る貧困な状況に置かれ、陽菜は金のために年齢を偽り大人に体を売ろうとする。
また、食事の多くはカップラーメン、スナック菓子、ハンバーガーなどが中心。
スポンサーだからということで商品のパッケージがそのまま登場します。
安価で緊急時にも役立つ!という風にも見えますが、必要に何度も登場するあたり「貧困な食事」として、企業を批判しているようにも見えました。
穂高が東京に来て頼るのは「ヤフー知恵袋」。
ただし、死ねだのカスだの言われて終わり。「便利なネット社会」の交友関係はすでに死んでいる。
RADWIMPSが歌う「愛の歌も歌われ尽くした 数多の映画で語られ尽くした そんな荒野に生まれ落ちた僕、君」は、主人公の子供達の貧困の深さを増します。
日本のアイドルを中心とした音楽業界・メディア業界の死を歌っているようにも聴こえます。歌にできることはあるのか?と。
ーー
《絶望ポイント②》
見た目も人も汚れた夢の無い東京
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昔から窮屈な田舎から上京する理由はさして変わりませんが「君の名は。」ではとにかくきれいに描かれていた「東京」が今作では、大人は不親切、汚れた街、夢より金になっている。
昔のように夢を持って東京に来ても居場所はない。
ーー
《絶望ポイント③》
市民権を得られるのは高校卒業後。大人の許可がないと街も歩けない子供たち。
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作中、何度も主人公の子供達は身分証の提示を求められ、宿にも泊まれず行き着く先はラブホテル。
陽菜の家には、親がおらず子供だけで暮らすのは許さないと警察など公的な立場にいる大人が家に乗り込んで来る。
大人が支配し、子供に自由はない。
高校を卒業してからやっと自分たちの選択が可能になる。
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《絶望ポイント④》
今作の「天気」とは世の中の流れ?
淀む「天の気」。止まらない破滅への道。
ーー
経済の良し悪しを「景気」というように。
今作の「天気」は単純な雨・晴れという気象現象と、世の中の空気感を合わせていると思います。
いまの日本の息苦しさや、不自由で貧困な環境に置かれる子供たち。
もちろん異常気象、世の中の流れを天気に置き換えたのだと思います。
舞台は雨が降り続き空気が淀む東京。
ーー
《絶望ポイント⑤》
大人の世界の階級制度
ーー
お金持ち、上流階級はなるべく「空」に近い高層マンションやホテルで生活をする。一方、主人公の穂高を助けるはみ出し者の大人、須賀は道からもさらに階段で降りる下層で暮らしている。
大人と子供という対比の中。
大人同士の格差も出てきます。
ーー
《絶望ポイント⑥》
子供を支配し、搾取し、邪魔をする大人
ーー
今作はとにかく大人が悪者として登場する。
主人公の子供達を何度も邪魔し、街を汚し、子供の自由を奪い、性の餌食にする。
正義・日本のルールと称して、子供達の関係を引き裂きます。
ーー
《絶望ポイント⑦》
出る杭はメディアに潰される
ーー
雨が続き、淀む街に晴れ間を呼び込める力を持つと、あらゆる人が老若男女関係なく頼って来る。自分の欲を叶えてと。
SNSなどで拡散し、最終的にテレビに取り上げられるとスッパリやめてしまう。
また、これから将来的に、若い子たちがどれだけの人を肩に乗せて、税金を払い、関係ない人を支えていかないといけないのかという描写にも見えた。
ーー
《絶望ポイント⑧》
大人になった平成の子供達
前作の隕石回避は無駄だったから破壊
ーー
「君の名は。」の世界を含んで、最後の崩壊へと進みます。今まで子供だった前作の主人公も大人になり、社会の歯車の一つになっている。
隕石の落下など、小さいと言わんばかりに、日本が粉々になる。
赤い糸に結ばれ、絶望を回避した事も無駄だったと言わんばかりに全て破壊。
ーー
《絶望ポイント⑨》
大人の犠牲になる子供達
日本を破壊する子供達
ーー
世の中の淀みに光を当てられる「未来ある子供達」。最終的には大人の犠牲・生贄になります。
物語の終盤、子供達は社会のために死ぬか、世界を壊してでも自分たちの僅かばかりの幸せを守るか決断し、破壊します。
破壊後の世界で、大人はその風景を見て、「ここは元々海だった。また海に還るだけ」と開き直ります。
島に連れ帰られ、その後、大人の監視のもと高校を卒業した穂高は、大人になり島を離れる。
雨が降り続き海に消えた東京を前に、恐らく力を失った陽菜が、ただ祈る。
大人になった穂高と、力を失った陽菜が出会い物語は終わり。
ーー
「あー、いい話だった」と簡単に言うには、荒々しい破壊の話だと思います。
こんな世の中、潰してしまえと考えるか、今の世の中のために自分を犠牲にしてでも生きていくか。
大人の1人である新海監督には、破壊後に、それでも生きていく!ではなく、その先の光を描いて欲しかった。
「君の名は」からのバトンとして、すごい良い映画だった。
「世界なんて、もともと狂ってんだから」けいちゃんのこの言葉が全てを救ってくれるし、1番印象に残った。
最初から最後まで本当に綺麗だった。少し企業のお金が香ってくる感じが強いが、それもいっそ東京の汚い部分をそのまま表現できているかもしれない。
今回は死の世界で無理矢理のハッピーエンドではなく、2人の正義を貫きありのままの世界を選んだ。ある意味新海誠らしい映画。
RADはやっぱり良かった。16歳の純粋でまっすぐさが、しっかりと表現できてるんじゃないか。「大丈夫」に続く映画といっても過言ではない。
ひなちゃんの首輪はずっと印象的だった。お母さんの形見であり、空とのリンクを象徴していたんだな。
shotamalさんのレビューを見て、違和感が納得感に落ち着いた。けいちゃんが大人の選択(世界の平和を選んだ)をした未来の穂高の姿。だからこその、雨をわざわざガラスから入れるシーンがあり、警察からの話で涙をし、最後ビルにいて、穂高は彼に向けて銃を撃つ。子供としての決断を信じ貫き通したシーンだったんだな。
感心はしたが感動はない
普段アニメを観る事はないが「君の名は」がとても良い作品だったので、今回もあのような感動を得られたら、と期待して観に行ったが、結論としては、わざわざ40代の大人が観に行くような映画では無かったかな、というのが感想。
確かに街の描写など制作技術の高さは随所に感じられ、その感心はあったが、ストーリーはとても感動を得られる内容ではなかったし、期待があっただけに残念度が深まってしまったように思う。
以下、自分の消化不良ポイントを書き上げる。
・船の甲板やビルの合間から降り注いだ、水の膜のようなものは?→説明なく描写の必要性分からず。水の魚?入道雲には違う生態系がある?それらの疑問はモヤモヤと最後まで残った。
・母親の病室から見えた、光差す場所を辿って行ったら廃墟ビル屋上に祠を見つける
→地上から見上げて場所が分かるはずなく、廃墟を上がってまで祠を訪れた動機に欠ける。そもそもビルの上の祠にはさほど歴史もなさそうだが、多くの設定に浅さを感じる。
・母親ともう一度青空の下を歩きたいと願って鳥居を潜ったら、天気を操れる力が備わった→少女が大きな力を宿したきっかけとして、あまりに導入が弱い。
・母を亡くした女子中学生が、小学生の弟と自分のアパート暮らしをマックのバイトで両立してきました、仕事がクビになったので男達と援助交際をしようとしていました。施設は嫌だから福祉の手からは逃げます。という設定は若年層なら共感できるのかもしれないが…
・16歳で家出した少年の動機の弱さ。雲の蔭間を追いかけたけど光に追いつけなくて?顛末では島に戻り何事もなく高校生活を終えた模様。そこまで東京で自立したかった強い理由は何だったのか。
少年少女の思考や行動に対する動機やリアリティが薄く、ストーリーが全体的にご都合主義すぎる。
・広い空から指輪が彼の前にポチョンと落ちてきた?→ベタすぎるアニメ的展開に、そろそろ時計が気になりはじめた。
・廃墟ビルで拳銃を撃ち放った少年を取り押さえた警察官に対し、「そいつに触るんじゃねぇ」と須賀逆ギレの無理矢理感に加え、一人で児童保護施設から抜け出し、来た事もない廃墟に辿り着き、ベテラン刑事をタックルして押し倒す小学生…さすがにご都合主義がすぎませんか?
と、書けばキリがなく、疲れてきたのでこの辺で辞めますが、とにかく考えれば考える程、モヤっとした謎や矛盾が浮かんでしまう映画で、この監督の映画に足を運ぶのはもう遠慮しておこうと思った一本でした。
絵が綺麗なよくある話(きれいなクソ)
アニメ、ゲーム、そのほか小説など好きの人は、ストーリーに既視感があると思います。
それもそのはず、よくあるセカイ系であり、究極の選択である、①世界or人類を救って愛する人が死ぬ、②愛する人を救って世界or人類が滅ぶです。
①は、あまりなくて、「ライフイズストレンジ」とかでしょうか。②は、最近の「エヴァ」とか「ラストオブアス」とかですね。まあ、ストーリはよくある話なんですよ。
だからこそ何かしら工夫が必要で、その工夫がこの作品には見当たらない。きれいな空や東京の背景などを見ることができなので、星2.5個分ですが、中身がないのでそこから星は追加できません。
純粋な中高生には、世界よりも愛する人を選ぶことで爽快感を得られるでしょうが、薄汚れた社会人には、「あ、この後の二人のメンタルは地獄だ。。」としか感想が出ませんでした。
おそらく、最後の選択で大勢の人が死んだり、故郷を失って絶望している中、生きていけるほど人間強くないと思います。また、滅んだのがカッコつきの「東京」であるから何とも思いませんが、仮に愛着のある故郷だったらどうですかね。「日本」だったら、「地球」だったら。
結局、選択肢を選ぶっていうラストはありきたりで、綺麗な映像以外、何ら魅力は感じません。
追記
水があふれる東京。淡水化プラントとか、雨による発電所とか作れそうだから、そんなに悪くない未来かもしれませんね!
けど、海の水は増えないから、東京は水没はしないと思うよ!
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