天気の子のレビュー・感想・評価
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映像はジブリを越えたような・・・
尻切れ蜻蛉感が否めない
映像はさすがの美しさでした。
音楽も、前回の方がキャッチーなものが多かった気がしますが、良かったと思います。
しかし惜しむらくは脚本。
パンフレットで新海監督のコメントを読み、あの内容には納得しました。
主人公たちの法を逸脱した行動も、一応意図があってのものだったのでしょう。
ですが、「調和が失われた世界で新しいものを産み出す」話とするには、「新しいものを産み出す」という部分があまりに希薄ではないかと思います。
雨が止まなくなった世界でも変わらず人々が暮らしている様子は描かれていましたが、「新しいものを産み出す」と言うには弱いような気がします。
「これから新しい何かが生まれそう」ではありますが、実際に何かが生まれた瞬間はこの作品では描かれていません。
あと少し、先が見たかったと思う作品です。
前作好きならいいのでは?
君の名はに感動したわけでも、新海誠監督の作品が好きなわけでもない。
相変わらず背景はきれいだなーってことと、個人的に馴染みの深い場所が多いなってこと、そしてやたらと実際の商品や看板が出てくるなということが印象に残った。ヴァニラの宣伝カーなんてよく使うよ。
そして話は毎度のことながら共感しづらい。帆高が家出した理由が最後まで語られないのは致命的な気がした。彼の閉塞感がわからないんだもの。陽菜も最後まで不思議な少女のままだったな。なんで親が亡くなったあとも二人で住んでいるのかわからない。
全くダメ!面白くない!とまではいかないが、正直大した評価はできない。
新海誠作品らしさがなかった。
新海誠作品はほぼ全て観てます。
新海誠作品はキャラクターにどこか感情移入出来てしまう作品がヒットしている気がします。今回はどのキャラクターにも感情移入出来なかった。
作画は本当に素晴らしかった。しかし君の名はに引っ張られすぎ、いつもの新海誠作品じゃない。
とりあえず疑問点書いてきます。
なぜ主人公は最初の船のシーンで土砂降りの雨の中に出ていったのか、雨に濡れるのが好きだったのか??あのシーンについては劇中説明されておらず、謎。
なぜ主人公は家出したのか理由がはっきりしない。なぜ帰りたくないの?地元の何に嫌気がさしたの?
なぜ少年は光を追いかけていたのか?
鳥居をくぐって願うと誰でも空と繋がってしまうのか。何の事情も知らずに晴れてと願って空と繋がってしまうヒロインはただただ不幸なヒロインとなってしまった。
また、終盤主人公も空と繋がっちゃったので、結局誰でも空と繋がれる説。
なぜビルの上に鳥居があったのか。あれは何なのか。
主人公が拾った銃は誰のもの?どうして銃がそこに捨ててあったのかふんわりした描写でしか説明出来ていないため、しっくりこない。
雑居ビル内でヒロインが主人公に対してサイテーといいつつもケロッといきなり優しくなったシーンでヒロインの心境の変化がよくわからない。ヒロインがサイコパスなのかと思った。
ヒロインと弟が子供だけで東京で暮らすようになってしまった経緯は何なのか、母親が死んだ後は普通なら葬儀があり親戚の家などに行くかどうするかなどの描写が普通なら必要なのでは?と思った。
小栗旬さんのキャラクターはなぜ家出少年と知りつつも、ひきとるという名目ではなく何の事情も聞かずいきなり会社で働くよう強要しているのか。普通の大人の考え方ではない。ファンタジーとしても非現実的すぎて話についていけない。
最後警察に追われるシーンでまず主人公はなぜすぐ行かなきゃダメなのか、とりあえず事情聴取受けてからじゃダメなのか。
逃げている最中どこからともなく集まってくる助っ人達。彼らはいつの間にスタンバイしてたのか。あまりにも助けにくるタイミングがバッチリすぎて笑えた。主人公の体にGPSが仕掛けられていたのかもしれない。
そして線路内を走る主人公を呆然と見ている作業員さん達。電車が止まってるとはいえ、とりあえず呆然と見てないで追いかけてください!
主人公が少年というのもあるがあまりに行動が自分勝手で謎。
どんな理由であっても銃を大人に向け発砲してしまうのは人としてどうなのか。
また銃を向けるに値する理由でもないのが一番の違和感。ヒロインを助けるために何かと銃を使って人の道を踏みはずそうとする主人公の描写は本当にそれでいいのか。
何度か主人公は大人に対して銃を向け発砲しようとする描写があり、そういう意味でも教育的に良くないのでは。
最後少年少女が、東京を水没させてしまった。
自分達の「愛」のためなら、世界がどうなろうが関係ないというような「愛」とはそうゆうものなのだ。というメッセージがあったのかはわからないが、にしても投げやりに終わらせすぎている。そんな不幸な「愛」を救済する描写が最後あっても良かったと思う。
こんなに書くのはそれだけ新海誠作品が好きだから、次回作に期待してます。
映像美と音楽と森七菜の声
気持ちが一杯になった
いいよ
残念、期待はずれ
ひとことで言って 君の名は の焼き直し。セルフカバー。
新海監督に特に思い入れはないので単純に面白いかどうかの評価です。
前作はとても楽しめたんですが、今作は前作の要素があまりに多すぎる。というか構成も含めほぼ同じで劣化盤。他人が作ったらただのパクりとなるでしょう。
だから前作知らなければつまらないことはないですがそういう人は少ないでしょう。
映像はキレイだし人物画もいいので残念です。
違う感じの作品がみたいです。
愛にできることはまだまだありますよ。
爽やかだった、ひたすらに
映像美が素晴らしい、特に水の表現と花火のところ
そういった意味で視覚的な感動はあるのだけれど・・
今までの新海作品は距離感と喪失にひたむきに向き合っていた。
時間、空間、国境、年齢、成熟により変わっていくもの、忘れていく記憶、そういった茫漠とした断絶、どうしようもない距離が、等身大の現実として突きつけられていた。
だから、喪失を痛み、強く乗り越えようとしていた。
なぜだろう、天気の子は、それが薄いような気がする。
今までは、本人ではどうすることもできない距離に葛藤する姿を丁
寧に書いてきたはずだ。
宇宙規模の距離間で想いをつなぐこと、
国境を超えて昔諦めてしまった約束を果たすこと
昔なりたかった自分と決別すること
地の果てで喪失の痛みを受け入れること
背伸びしても届かない年上の女に青臭い想いを伝えること
時も記憶の喪失も超えて想いを紡ぐこと
子供だけの逃避行と社会秩序との矛盾を思いの強さだけで乗り切る姿を、一途ととるか、無鉄砲ととるか。
彼女を迎えに空へ行くことに、主人公はどれぐらい葛藤しただろうか?
取って付けたような警察との逃走劇、
真夏の水浸しの都心を掛ける姿は爽やかだし、爽快。
世間も気にしない程に一途で、だから抜群に浅かった。
街が海に飲まれようが、最後まで社会との結びつきは薄く、透き通っていた。
総じて、爽やかだった、ひたすらに。
主人公の品性にがっかり...
物語 3.5 より新海流を貫いた、そんな感じ。前作よりもよりファンタジーに話を振ってきたが個人的には序盤のテンポがゆっくりしていて浮き沈みがない。やっと話が動くのも中盤の手前あたり。あと一つあるとすればいくらファンタジーといっても舞台は完全に東京をモチーフにしていたのでもう少し具体性が欲しかった。見ていて考えさせられる場面がいくつもあった。「なぜ?」のようにより物語に深く探求したいと考えている人には納得がいかないかもしれないです。
作画:5.0 これに関しては文句なし。臨場感ある描写と何よりも雨の描き方、タッチが細かく素晴らしい!特に雨の描写などは見入ってしまいます...
音楽:4.0 物語のテンポとセリフ、背景との相性も中々良かった。前作と比べると少し明るい雰囲気を醸し出す曲を入れてきた。監督には少しでもテンポの浮き沈みを激しくする狙いがあったのかな?1曲でそれまで続いていた雰囲気が一気に逆転する感じがありました。
キャラ:3.0 これに関しては下記にもある通り、帆高の品性については現在に類を見ないほどによろしくない。ここまで根が曲がっている高校生が一連の出会い、登場人物との会話としてきたと考えると寒気がする。ヒロインと他キャラクターについてはセリフと表情が合致していて良かった。
声優:4.5 これには文句なし。重要な場面でのセリフは圧巻。違和感がない技量に感服しました。やはり2000人という狭き門から選ばれただけのことはあると感じました。
これは評価がかなり割れそうな作品。出だしは前作と比べると大きな浮き沈みはなく、ゆったりと進んでいく感じ。個人的には少し退屈だった。自分がテンポの浮き沈みがある映画を求めているのもあるが前作には少なくともあった。まぁより新海らしい作品なのでそこは尊重したい。唯一あるとすれば今回のテーマは現代に見合った社会問題を取り上げていたがいくらファンタジーに寄らせていると言っても主人公二人に感情移入出来なかった自分にあの現象と幕引きには納得がいかなかった。感情移入とストーリーに納得がいかなかった自分にはあのエンドは厳しすぎる。それに何にしても主人公のあの品性。監督は主人公に何を求めたかったのか?過去の作品の主人公は少なくとも考え、悩み、そして苦悩の末、決断する感情だけに任せて動くキャラではないと思っていた。物語の中盤からそんな感じを漂わせてはいたがあのような形で現れてしまうのは残念。
前作には及ばずとも新海らしさが出た久しぶりの1作品。
次の作品に期待したい。
素晴らしい!
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