天気の子のレビュー・感想・評価
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若者に火をつけるために必要な批判を作り出す決意を感じた
10代や20代の若者に私の20代の人間の考えが伝わればと思い書きます。
この映画で何か違和感を感じませんでしたか?
何かすっきりしない。え?こんな終わり方なの?
愛によって天気も解決してWIN-WINな綺麗な終わりじゃないの?と。
その選択しちゃうんだ、、、。とか。
私は怒りや悲しみを感じました。
ですが、新海さんはきっとこれが目的なのではないかと考えるようになりました。もっと批判される映画をつくると仰っていたのも、私たちの世代に深く考えて欲しかったような気がします。
感情のままに書き連ねてしまうでしょうが、ご容赦ください。
現代社会や上の世代への思いに対して、この作品を通して沸々と湧く感情がありました。
「狂ってる世界だから」という言葉で片付けてしまっていいのかと。
狂ってるって知ってるならなんで受け身の姿勢でただいるのか。
異常気象を予期していただろう世代が言うには余りにも無責任じゃないかと。更には、心やや少数を犠牲にしていくことも厭わない大人達。
もしかしたら人間の影響なんてこれっぽっちも無くて、長い地球の歴史のように生物が絶滅して新たな世界が生まれる流れの一瞬の必然的な出来事なのかもしれない。
けれど、もし本当に人間による消費社会が産み落としてしまった結果だとしたら?私はどうしてもその可能性を否定できないです。
私が生まれた20年程前までは日本は成長を成し遂げて、その達成感を味わい世界2位でした。バブルの時代の恩恵を預かった人達が今の私の親世代であり社会を牛耳っている人達です。
この人達がつくってきた世界で私は青春時代を過ごしていかなければなりませんでした。
私が生まれてからの時代は環境問題や少子高齢化問題が形骸化し、グローバリズムに飲み込まれて日本の存在感は縮小へと向かっていきました。
この変革の時代を今の10代20代の人々はもっと考えて、生き抜いて、答えを探していかなければないだと映画を通して再確認しました。
上の世代と話す度になぜ私たちが不幸だねと言われ、努力が足りないと言われ、騙し合いのような就活をさせるのか考えたりします。
それはただ1つの理由。
彼らは自分が良ければいいのだからだと私は考えています。
自分は幸運であったことを認知し、若者が生きやすい環境を取り戻すことは自分の残りの安定した残りの人生を壊すリスクを伴い犯したくないから、他人事のように知らないふりをして都合の良いことだけに耳を傾けています。
そしてただ傍観し、世界はもともとこんななんだと私たちを憐れみ、自分は日本の急成長を支えたんだとおごり踏ん反り返っています。
そして彼らに従順に従う、若者が良い子として扱われます。
自分さえ死ぬまでになんとかなればいい。身勝手も甚だしい。
それが続けば今の若者達も同じように自己保身に走ることが目に見えるでしょう。そして、変わることを諦めて傍観者になっていくでしょう。ちょうど最近の選挙でもそうでした。
そうなってしまってはWIN-WINを叶えようとする心は無くなって、かつて自分たちが批判してきた大人達と同じようになります。
しかし、それを良しとしない、外れ者として扱われる、この状況を変えたい若者は必ずいます。新しいものを創造して解決しようとする若者が。
その人達にこの映画が火をつけてくれるのでしょう。
今回天気という、誰にでも経験がある事象を通して社会に疑問を投げかけると同時に若者へ強いメッセージを送っているのかもしれないです。
RADWINPSさんの楽曲もそれを意図しているのかなと思いました。
若者は大人からとやかく言われて、みんなと同じレールの上を歩くか自分がしたいこと成し遂げたいことを選ぶかという選択を迫られるでしょう。みんなと違うことを選ぶことはとても勇気と愛が要るでしょう。怖いと思います。
けれども、どうか自分の信念に沿って自分の道を選んでください。
若者ゆえの愚かな行動だとしても、自分の選択で失敗したとしても、しない後悔より何百倍も小さく、もはや良い経験をしたなと思えて失敗ではなく必要な通過点となります。
私もまだその通過点を重ねて目標に向かっています。この目標を達成する上で奮闘し起こる若者の愚かさをまるごとひっくるめて、映し出してるのがこのストーリーの意味なのだと思います。
長いレビューとなりましたが、この映画は自分を反映できるスペースを敢えて残して考えさせる作品だと思います。それに気づくことができればとても価値のある素晴らしい映画だと思います。その価値を作り出し提供してくださった新海さん・制作の大人の方々に感謝です。こんな風に若者に背中を見せれる大人になりたいと思います。
若者みんなで一緒に考えて、この狂った世界を変える目標を達成していきたいと心から願っています。
将来、新海さんが若者がWIN-WINを達成する映画をつくるのか楽しみにしています。その意味で0.5の伸びしろを残しておきます笑。
大事なことがなんなのか
絵がとても綺麗です。
写実的に新宿などの街を描いています。
絵だけでなく、音も。
繊細に描くことによって、リアルな2次元の世界に観客を引き込み、いつのまにか空想の世界への誘われていきます。
空、人の目線、地面など、様々な高さで風景を描く工夫もされています。
わずかにエロチシズムな描写が、大人の心をくすぐります。
大人になる一歩手前の少年と少女の葛藤が、銃や暴力という、着火剤で炙られていきます。
と書いてみたけど、やっぱり違うか。
何かが足りないというのか、過剰というのか。
面白いとか、感動するとか、美しいと思うとか、人の感情の流れを予想しながら組んだパズルのような映画は多いけど、この映画は、その一種で、観客が「騙されてもいいから流されよう」と思えるほどの自然さがない映画です。
新海監督は、そういうあざとい計算をして映画を作る人ではないと思うので、「君の名は」で金を設けたなんちゃらプロデューサーみたいな人が仕込んだのでしょう。
プロダクトプレイスメントも、忠実すぎる街の描写も、見ていてくたびれます。
人の想像力を信じていない映画ですね。
どうだ、どうだ、美しいだろう、絵が綺麗だろうと。
人の脳は、描き切れていない部分を想像して埋めながら、その世界へ気持ちを送り込んでいきながら、没入するのではないでしょうか。
最後に、どんなに長い期間、東京に雨が降ろうと、超集中豪雨かダムの決壊でもしない限り、下町があそこまで水没することはないでしょう。
愛と引き換えの代償?と言いたいのかな。
写実的に描きすぎた結果、物理的な矛盾をさらけ出して終わってしまいました。
もっと空想で包めばよかったのに、残念です。
なんでこんな結末なのにこんなに幸せな気持ちになれるのか
君の名はと同じで映画だけでは説明不足でどうしても分かりきれない所がありました、あの人が涙を流していると指摘されたシーンや主人公が島を出てきた明確な理由、母親が死んだ理由やチョーカーなどですが…
違法行為についても最初は見た時ドン引きしましたし、あの序盤のシーンで○してたらと考えると今でもゾッとしますし、ここで色々言われるのは当たり前でしょう
作中に違法な場面があまりにも多く合わない人はいると思います、私自身も新海誠監督の作品はあまり見ず分かり切れない点も多々ありますが終わってみたらその点はどうでもよくなるのは自分でも馬鹿としか言いようが無いです
後半はもうとにかく早くヒロインを助けろとしか頭が回らなくなってました
この作品はかなりのネタバレすると有名なトロッコ問題に近く
重さは違いますが1人の犠牲で大勢が救われるか、1人の為に大勢が理不尽な目に合うのかですよね
主人公のあの選択肢を選び最期のあのシーンまで持っていった行動を私は間違ってないと思っています
単純な様で難しい、かと思いきややっぱり単純な話
多少シナリオかじった程度の知識で、気になった点をつらつらと
主人公は家出をし、しかもお金があるのに故郷に戻らないという重大な問題を抱えている
これはシナリオにおいて解消されるべき「欠落」、ないしは「主題」である
しかし多くの人が指摘する通り、この問題は解決されず、どころかそもそも問題として描かれない
後半で一応「光を追いかけて東京に来た」などと文字通り羽虫の様な能天気な理由が語られるが、その理由と命に関わるホームレス生活とは明らかに釣り合いが取れていない
ほとんどの観客は、何故主人公がそうまでも故郷に戻らないのか?という疑問に訝しみながら2時間を耐えたはずである
物語の開始において、主人公は必ず課題を抱えているものだ
一般的な映画を知る観客なら、家出に至る何らかの確執こそがその課題だと、誰もが見るはずである
しかし監督いわく「トラウマをあえて描かなかった」という事で、物語はそこに一切触れる事がなく終わる
それは良い、しかし物語を描く以上、そうであるなら彼の「課題」は別に存在していなければならない、それは何か?
結末から逆算するのなら、「恋人を手中に収める事」が彼のゴールであった
という事は主人公が最初に抱える問題は、「恋人を手に入れる事で解決する問題」でなければならない
故郷と家族を捨て置き、1人上京してホームレス生活をする、主人公は何の問題を抱え、何によってそれは解消されたのか?
ずばり言うと「性欲」である
性欲こそがこの作品の主題なのだ
監督は「主人公が抱えるバックボーンを明らかにせず、衝動のままに走る若さを描いた」という
まさに性欲とは理由をもたず、しかし人を激しく突き動かす強い力である
当初私は、この物語は主人公のバックボーンを描かず、心の課題が解決されない、シナリオにおける「物語の要件」を満たさない失敗作だと考えていたが、それは違った
この作品は夏休み大型ファミリー映画として公開するために、あまりにもその本質をオブラートに包みすぎていたのだ
「天気の子」は、あまりにも生々しいポルノ映画であり、思えばそれを示唆する描写は作中の至るところに現れていた
何故主人公は冒頭、歓楽街にいたのか?明らかに偶然ではなく意図された描写だ
主人公は満たされない性欲を解消する事に成功した
シナリオとしては成立しているのである
とはいえ、やはり物語としての起伏は乏しいと言わざるを得ない
主人公は性欲によってヒロインと出会い、性欲に従ってヒロインを救う
彼には故郷も、家族も、雨に沈んだ東京も、ヒロイン以外の何も見えていない
しかし最後まで家族ないし故郷の問題と向き合わなかった男が一人の女の子を本当に愛せるんだろうか
多分いくらかの観客の心に小さく引っかかってるのはここだ
主人公については、性欲しかこの映画の中で描写されなかった
晴れが人々を笑顔にすると学んでおきながら、雨に沈んだ東京の人々についてどう思ったのか語られない
つまり主人公の、女しか見えていない狭量さが最後まで解消されなかった
場面の外で反省や後悔をしているのかもしれないが、それは映画内で描かれなかった以上、語り手にとって不必要な場面という事になる
故に「主人公は反省も後悔もしていない」と一般的な観客は解釈する
では、この男は本当にヒナを愛し共に生きていけるのか?生きるってそんな単純?愛するってそんなに直情的なものだけですか?
バカな主人公が成長せず大人にもならず、バカなまま周囲の登場人物や、あるいは語り手から許されて、物語は終わる
「主人公は性欲に従って走り続け、性欲を満たしました」、これがこの物語のあらすじだ
新海監督にも様々な葛藤があろう。大量のスポンサー、興行収入の増減、あるいは表現者としてのあり方などなどに苦悩している事と(私は勝手に)想像する
ので、あえて手厳しくレビューしたくはないのだが、正直な感想を述べると「バカな人向けの映画」だった
一方で、映画とは全くそれで正しいとも思うので、多分この映画は内容面では成功といえるんじゃないだろうか
皮肉でも何でもなく本当にそう思いました
ほんとヒドイ。。
皆さん冷静になってください。
映像やキャラの可愛さに騙されてませんか?
拳銃がゴミ箱から出てきた時点で駄作臭がすごかったです。
それをすかさず隠して自分のものにした主人公に、!!??ってなりました。
普通警察行くやろ。。
それ街中でぶっ放して社会底辺のチンピラ脅すとかもうありえません。。
その後ヒロインも一瞬で警戒解いてすぐにイチャイチャし始めます。
理不尽な暴力に対する抵抗だ!不可抗力だよ!っていう人も同じくアホだと思います。
1000歩譲って慌てて隠した、までギリギリわかる。でも一回ぶっ放したら本物って気づいただろうし、警察行くか捨てるかしてよ笑。隠し持つとかありえないわ。笑笑
色狂いのキチ◯イ主人公の非社会的行動のオンパレードに触発され周りの大人もどんどん犯罪行為に手を染めていきます。
最後須賀はなんで廃ビルに来てるの?誰が教えたの?そんなシーンあった?しかも警察引き連れてきて、主人公がピンチになってるし笑。とことん邪魔して、最後はイケェ!!って笑笑笑笑。お前何がしたいの?娘はどうでもいいの?拾ってやったのに、すぐに天気のバイトに必死になって仕事手伝わなくなってる恩知らずと娘を天秤にかけて主人公選ぶとかアホの極み。不覚にもクスッと笑ってしまいました。
そして警察に追い詰められた主人公は、
会いたいんだ!会いたいんだ!
(☼ Д ☼) クワッッ!!!拳銃ズガーン!!
って、おい!笑笑。会いたければ何しても許されるの?偶然当たらなかったけど、当たって人死んだらどうするの?そして、最後には東京を壊滅させるとか、なんなのこの映画。。何百人、何千人に人が亡くなっただろうし、数百万の人が家や財産を失ったでしょう。こっちをクローズアップしてみろよ。いっそ。
数年後、自分だけのうのうと東京に戻ってきて、そしてまたターゲット(ヒロイン)を探す、色狂い。
高飛びしたレイプ魔がまた町に戻ってきて犯行を重ねているような最悪な気分になりました。
須賀は最後はなぜか社長になってた。。( ゚д゚)ポカ-ン...
もう一回言います。
冷静になってください。
映像だけは綺麗でした。
前作は面白かったです。
メアリ以下。
でもまあ、好きな人が多いのね。
どうなってるの?この国。
GOOD🙋🏼♀️☀️
内容が薄っぺらい、よく分からないなどの声がありますが、個人的にはそんなことは無かったです。私はもう一度観に行きたいと思ったほどでした。正直、「君の名は」のラストよりは、はっきりしていたと思いました。
新海誠監督の映画を初めて映画館で観ましたがとにかく映像が綺麗!再現度高いと思います。観に行った方がいいですよ(^^)
すごとぅぎる
ネタバレ!
瀧君とか出てきた所はすごく、おぉ!ってなってとても興奮した。
内容自体もすごく丁寧に作られていて飽きる所がなく最後まで楽しめた。
最後がどうしようとないけれど、何かあってもいいんじゃないかなと物足りなさを感じた。
オチが弱い
ビックリするぐらい単純なストーリーが進んでいく、途中でオチも読めるし。何故、主人公が家出したのかの動機も今一つ。本来は汚れている歌舞伎町ですらキラキラして見えたのが凄い。ラッドの音楽と映像がシンクロしすぎてバンドのMVのようにも見えた。
114分
ちょっと冗長に感じてしまった。90分にまとめられたのでは?
キャラデザインと少年少女ラピュタ感からか「君の名は。」より子供向けかなと。
脚本はうまくない。見せ場につなげるための展開にいちいち引っかかってしまった。警察が無能w
新海誠の作家性「おれ(僕たち私たち)対セカイ」がブレていないのは評価。
細田守の家族、含め監督がやりたいことやれているのはいいことです。
ユナイテッドシネマ豊洲で見たのですが、前半すごく画面が暗く感じました。意図的な演出でしょうか?
現代を映し出した映画でもあった
現代の子どもたちもいろんな悩みを持って生きているけど。この映画のテーマはまずそこもあると思う。
家出する少年と子供だけでの生活のあり方。福祉関係の仕事してますけど。ほんとにいるんです。親を早くしてなくなって年齢を偽って生活してる子たちも。誰も頼れる大人もいない環境。そして家出して苦しみながら夜の街を歩く子供たちも。
それでも、生きていかなきゃいけない。
そんな二人を最後は支えてくれる須賀という存在。
ほんとの親とはこーいう須賀ではないかなと思う。ちゃんと叱る時は叱り、慰めるときはちゃんと慰める。
自分もこんな親になりたいと思ってます。
あと素直に楽しめた映画でした。😊、
優しい物語をありがとう。でも……
熱量のままに、映画とは関係のないことも書かせていただきます。
まず最初に2つのことを言いたいです。
優しい映画をありがとうございました。
そして、様々な苦悩を経てここにたどり着いたスタッフの皆さん。お疲れ様でした。
今では優しい物語だなと思ってはいます。けれど、1度目に見たときには怒ってしまいました。
私は10代の人間です。
私は「元々狂ってた」世界に生まれました。気づいたら、自国の財政は大変なことになっており、環境はズタズタになっていました。
物心付いたときから東京の夏は36度を超えるものだと思い、一年に台風が何個も来るのは当たり前だと思って生きてきました。突然のゲリラ豪雨に電車が止まるのは、少し嫌だけれど。それでも実体験として、それ以外の世界を私は知りません。「記録的〜」という異常気象に対する表現が、なんだか誇らしく感じてくるほどに、この狂った世界は私にとっての一部でした。
そして、上の世代に「今の子どもたちは可愛そう」と言われるたびに、自分たちは美しくない世界を生きているのだと思って生きてきました。
進歩する時期があれば、衰退していく時期がある。私はその衰退期に生まれてしまったと思っていました。
私は……どこかで上の世代を憎んでいます。
どうして誰も手を打たなかったのか。どうして何もしようと思わなかったのか。自分たちが、次の世代の"原因"なのだと、どうして思ってくれなかったのか。はやる気持ちに任せ、若さに任せ、世界にも、庭先のごく小さな草花にすら目を向けず、ただ大切な人と生きるためだけに必死だったと叫ぶ大人を、私は見て生きてきました……。
私の思春期、反抗期は自分のことしか考えられない大人たちへの反抗でした。
自分のことしか考えない大人にはならない。相対化の視線を常に持ち続けられる人になろうと思って生きてきました。
そんな私がこの映画を見ました。
作中の「世界なんて元々狂ってるんだから」という言葉が印象的でした。それを蹴っ飛ばして、選択を受け入れる帆高が心に残りました。
ですが、「世界なんて元々…」という甘えた言葉に共感してしまう情けない大人のなんと多いことか。この感想欄を見てても思います。私達はその狂った世界で生きているのだから。自分と世界は分けられないのだから。世界「なんて」などどうして言えようか。
狂った世界を生きてる実感すらない、この世界で生きていることも、狂ったものと地続きであることも、この世界の一部を作り上げてきたことも、作り上げてきたものの一部によって今の子どもたちが喜び、ときに苦しんでいることも、全部無視した、自分勝手な若者のときから一切進歩していない大人たち。それをこの映画を見て感じました。
この映画は、そういう大人の非主体性をノスタルジーとともに回復しようとしている映画に最初は見えました。
正直最初、私達現代の若者に本当に寄り添った映画には見えませんでした。
私達の世代は3つに大きく分かれています。
1つ目は上の世代と同じく、個人的で、他人との衝突を避けつつ、慎ましく生きていこうとする集団。他人のことも考えているという建前の裏で、自分のことだけを考え、うまくやり過ごそうとする人たちです。
2つ目は、他人なんて最初から考えない人たちです。
そして、もう1つは、自分と他人のどちらかを選ぶのではなく、思考を続けることで、全く新しい解が見つかると信じている集団です。
今の大人たちは、たいてい2つ目から、1つ目へと変わることを成熟だと思っています。自分勝手な思考停止から、自分勝手さを建前で包み隠した思考停止へと変わることを、大人になることだと言っているのです。自分の役割を決めつけ、その範囲外は考えない大人たち。みんなが役割の中で一生懸命生きるだけでは、悲劇が起きるということから目を背け続ける大人たち。
そんな大人が、この映画を見て何を思うんでしょうか。「そうだよ、10代ってこうだったよな」
ふざけないでほしい。3つ目の集団がいることを忘れないでほしい。あなた達の世代にだってそういう人はいたはずです。新しいものを作ろうと藻掻く人は、何もこの手のひらから取りこぼさんと頑張る若者は、ピュアじゃないとでも言いたいのか。
本当に私にとって切実なのは、「他人か、自分か」ではない。「他人か自分かと考えてしまうか、他の解を見つけようと藻掻くか」です。
……最初はこんな風に怒ってしまいました。
ですが、今では少し考えが変わりました。
どんなに頑張ろうと、自分か他人か選ばないといけないときもあります。何かを犠牲にするしかないのなら、自分を選んでしまうことだってあります。
そんなときは、自分が選んだんだと言い張り、本当に大切な人からの「大丈夫」を支えに生きていけばいい。
憧れのままに飛び出した帆高。突きつけられた選択肢に戸惑うことなく、ただ愛する人と生きることを選び、二人で生きていこうとする強さは、映画を見終わったあとに段々と心に染み渡ってきました。
そう考えると、優しい映画だなと思えるようになりました。
この映画は、混沌とした世界でどうしようもなくなったときに、戻ってくるべきセーブポイントだと思います。制作スタッフの方々たちの優しさを感じました。
でも、私は次を見たい。この生き方が正解だとは思えない。どうしようもなく「自分か他人か」を選ぶように突きつけてくる世界で、思わず「自分」を選んでしまう時があったとしても、それでも答えを探したい。
もう時代は戻らないのだから。若者全員が自分のことだけ考えてればいい時代ではないのだから。過去へ戻るのではなく、次の明るい未来へと私は進みたい。
天気なんて人間にはどうしようもないけれど、それでも若者二人に背負わせるような世界であってほしくない。もし監督が言うように「天気はみんなと繋がっている」のならば、みんなが他人事だと思わずに自分のことだと思ってほしい。天気のどうしようもなさを、みんなで背負ってほしい。
この映画が新海誠監督の最高傑作であってほしくはありません。もし、本当に次世代を担う若者を応援したいのなら、憂鬱を気にせずに飛び出す若者だけでなく、世界を取り巻く憂鬱に立ち向かおうとする若者も応援してほしい。そう思いました。
ただ最後に。それでもこの映画には救われました。私は背負いすぎてしまうタイプなので、一人で背負わなくていいんだよと言われている気がしました。
犠牲払っての、ハッピーエンド
内容のテンポは君の名はとほぼ同じです。
ヒロインと主人公が出会って、日常の生活生活をして、何かが起こって、離ればなれになって、また会おうと必死に頑張って、世界が変わちゃったけど、また会えたと思ったら、また離ればなれになって、最後には、会えて終わると。
君の名はと同じだけど、それ以上よりも面白かったです。
ひなちゃんかわいかった!
賛否用論はするけど、僕はハッピーエンドだと思う。
だって、ヒロインが助かって、また会えたら、それでずっと雨の天気になって、東京の半分が沈んでしまうけど、それでも、主人公が幸せになれるのであれば、いいと思います。
だって、主人公とヒロインの話だから。
その2人が幸せならハッピーエンドです。
あと、ヒロインの弟のナギくんがてるてる坊主のコスプレが可愛いかったです。
チャーハン食べたい。
若いからこその視野の狭さと真っ直ぐさ、無鉄砲さ
まず、映像がとてもきれいだった。でも、それはこの映画の良いところのほんの一部に過ぎない。
大人には無い視野の狭さ故の無鉄砲さと良くも悪くも周りに左右されない真っ直ぐさが表現されていた。
帆高が島を出る事にした理由も高校生なら感じたことのある子もいると思う。高校生になると大人になることを周りから求められ、それに対するプレッシャーと反抗心は自然と増長される時期だ。帆高の大人になりきれない幼さは雨が降るから船内に入れと言われているにも関わらず外に飛び出してはしゃぐ姿から感じ取れるし、計画性無く衝動的に東京に来たのもそのあとの状況から察することができる。
陽菜からも帆高とは違うが、同じように幼さを感じる事が各所にある。大人からしてみればまだ義務教育を受けなければならない陽菜は保護対象だが、それが分かっていても凪と離れたくないが為に年齢を偽ってバイトをしていたことから聞き分けのない子供らしい一面が感じられる。
この二人にとっては自分たちを縛り付ける警察という存在は悪役のように印象が悪く写っただろうから、二人から見た警察官が悪者のように描写されているのもまあ理解できた。
この映画は大人と、大人になりかけた子供の対比が良く表されていた。
大人の代表例としては須賀さんがあげられると思う。何だかんだと子供を見捨てられない彼は、二人が困ったときには手を差し伸べるが、いけないことは諭す事もできる。
しかし、状況によって優先順位を変えられない融通のきかなさがあり何かに縛られているようにも思えた。下手に理性が働き感情で動けない大人は、割りきることで諦めることができるが、理性よりも感情で動く子供は激情に身を任せてそのあとを考えられない良く言えば一途さがある。
心情描写が少ないのではと言う意見もあるが、劇中歌がそれを補っているのが良く聞けば分かると思う。特に最後に流れた「大丈夫」は分かりやすい。この曲から二人は自分たちが何をしたのか、事の重大さやこれから先それを抱えていく重さを感じていることがわかる。周りは陽菜が何者だったかを知らず、二人が何をしたのかを知らない。これから先二人が責められることは無いけど、沈んでいく東京をこれから先も見続けなくてはいけない。だから本当の意味で陽菜が大丈夫になれることは無い。帆高も同じような状況だが、だからこそ
君を大丈夫にしたいんじゃない
僕が君の大丈夫になりたい
という歌詞が心に響いた。
この物語は、大を助けるために自分にとっての大事な小を切り捨てられなかった子供が、その一途さを貫いたという大人にはできないだろう青さがあった。
全ての設定に意味があると信じ切れる。
二回鑑賞済みです。
確かに少し疑問にくる場面がありますが、ここまで映画に情熱をかけている新海監督がそこを考えていないはずがなく、逆にその場面こそ観客に考えて欲しい場面であったり、メッセージであったりする。
そう考えると、信じきれないくらい練りになられて、完成された作品に感じます。ちょっとした場面に笑みがこぼれ、とにかく楽しい。最後のグランドエスケープはもう私が見てきた映画史上最高に鳥肌が立ちました。落下してるだけなのに、その中に全てが詰まってる。スケールの大きさや完成度は確実に君の名はを上回っています。ぜひ見に行って下さい。
是非IMAXで!
とても素晴らしい画でした!雨や街の風景は
至る所で美術館で作品を観賞している感覚になりました!この絵が描きたかったから、この作品を造ったんじゃないかって思うぐらいです(笑)
内容は一人一人に細かな設定が決まってて、その上でストーリーが進んでいってる感じに見受けられました。
一人一人の細かな生い立ちや事情は描かれてないので、観ている時は謎な部分がありますが、見終わった後に考察してみて、その考察が合っているかもう一度観たいと思いました。
そういった細かな部分も描いて欲しいとも思う気持ちもありますが、2時間に収めるのは難しいとかな。。
内容については賛否両論あると思います。ただ、あの絵を観るだけでも価値がある作品です。
お天気というテーマについて思ったこと
最後まで楽しめたので、いい映画だったと思います。ドラマチックな展開だったし、絵もキレイ、音楽も良かった。
すごく大変なことが起こってるはずなのに、ちゃんと二人を応援できたので、結局は好きな作品だったんだろうなと思います。
それはそうと、最近の東京は長い梅雨も終わり、ようやく夏らしい天気になってきました。僕たちはお天気を左右する事なんてとても出来ませんけど、せっかくの休日が雨だと悲しくなりますよね。だから、こんなことが出来たらいいなと思わせるところが、ファンタジー映画として素晴らかった所以なのかもしれません。
どうやら、今作品も大ヒットの見込みらしいですね。お天気というのはテーマとしてはまさにタイムリー。新海誠監督は見事に今年のお天気を見方に出来たのかもしれませんね。
良かったよ
星を追う~から見てます。
前作よりも僕のイメージの新海監督らしい作品でした。
力がないものは食べるのも泊まるのも働くのも苦労する。
力があるものは世界を変えられる。
その積み重ねが今。
作品中の前半と後半の対比、東京の人に救われた田舎と田舎(東京島嶼だけどね…)から来た人に変えられてしまった東京という前作との対比。
新海監督の作品のキーワードは常に「対比」だと思ってる‼️
レヴィストロースが好きな自分としては楽しめた。
最後に。本田翼は声優の方がいいんじゃないか(笑)
暇つぶしにはなったが
映画の日に鑑賞。
初めての、この監督の作品。
映像は綺麗なんだけど、話しに関しては
何も感情移入できず。
何かストーリーも薄っぺらい。
暇つぶしにはなったが、
自分的には何も残らなかった。
結構宮崎駿と比較されてるが、
比較にならない。
あちらの方が偉大すぎる。
映像が綺麗
話自体は正直薄っぺらいですが、相変わらず映像や演出はきれいです。
内容は2000年代のセカイ系エロゲ要素満載という指摘を受けて、なるほど確かにと納得しました。
女性ウケが今回よかったのも、そこらへんがあるのかもしれません(エロゲは女の子第1、少女漫画要素があるので)。
後半の主人公の行動が男から見るとどうかと思うようなところがあるかもしれませんが、エロゲにおけるGOOD ENDであるというならいろいろと納得ですw
かつてのエロゲユーザーにもオススメです。
思わずニヤリとしてしまうこと請け合い。
若い者の世界を変えてやろうという生意気な反骨心を理解しているかどうかで感想が変わってくるかと。
いくら有名になろうと、自分の好きだったものを貫けてるのがヒットの要因なのかもしれない。
胸がジーンと熱くなります。
一緒にいたいと思える相手に出会えること。
それは、ものすごく幸せなこと。
そして、
その相手に、幸せであってほしいと願えること。
そのために、自分を犠牲にできること。
世界が不幸になっても、
自分が、相手が、
幸せになるという勇気を持つこと。
誰かの幸せのために、
行動できて、一生懸命になれる。
そんな"帆高"と"陽菜"みたいな人間は
かっこいいと思いました。
自分もそんな人間になりたいです。
RADWIMPSの音楽、映像美、声優のみなさん、
どれも素晴らしくて、良かったです。
"天気の子"
素晴らしい映画でした!!!
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