天気の子のレビュー・感想・評価
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新海監督の「天気の子」が好きな人と嫌いな人の分類について
この作品が好きな人々と嫌いな人々によくあるタイプを挙げてみました。
皆さん、どうお感じになりますでしょう?
さしずめ、10代のシンパは感動屋、アンチは潔癖厨
30代のシンパはマニアが多そうな気がしてます。
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■シンパ組
・信者
⇒新海誠様より提供されるありがたいお話にケチをつけるなんてありえない!必ず何か素晴らしい意図があるに違いないから付いて行く!映画館に何度でも通って見てやる!100回でも200回でも!この命尽きるまで!
・マニア
⇒新海のことだから、作品に色々な伏線を入れているだろう。それを味わってやろうではないか。それがバカバカしいものでも構わない。作品をしゃぶり尽くす。それ自体が楽しいことだから!
・感動屋
⇒音楽聞いて映像見たら涙が止まらなくなっていまいました。ストーリーの誤読をしているかもしれないけど、そんなの関係ありません!
・ミーハー
⇒公開3週間で60億超えってすごいよね。そんなに人気があるんだから面白いに決まっているじゃない?!
・カワイイは正義
⇒ミツハチャン可愛い、ヒナチャン可愛い、ヨツハチャンもアヤネチャンもカナチャンもみーんなかわいい!
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■アンチ組
・潔癖厨
⇒銃を撃っちゃう帆高はクズだ!風俗系のスカウトマンにホイホイ付いていて行ってしまう陽菜はビッチだ!
・ハッピーエンディスト
⇒みんなが不幸になっちゃう終わり方は映画の終わり方としてふさわしくない!みんなが幸せになってこそ映画!
・ツンデレ
⇒思春期の少年少女のラブストーリー?ふーん興味ないね!(本当は好きだけど、年甲斐もなく肯定なんてかっこ悪くて…)
・アンチミーハー
⇒人気だからって見る?そんなやつぁ薄っペラな人間に決まっているさ!
・作中人物没入型
⇒帆高クンはわけもわからず家出しましたと?!陽菜チャンはなんで弟と二人暮らししようと思ったのかわかりませんと?!そんな記号みたいな人形をポンポン配置しただけで人間ドラマが成り立つかっての?!
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映像美と演出は最高!!
素晴らしい映像美、最初の窓に映る雨の表現や水たまりに滴る雫の表現など、すごいの一言。音楽とキャラクター設定もなかなか良い。でも、肝心のストーリーが雑すぎる。乱暴な展開と要所要所のキャラの行動の選択が全く共感できない。観客は置いてきぼりを食らってしまう。
街の看板や、不自然に観客に正面を向け続ける缶ジュースなど、夢の世界では逆にリアルすぎるものが冷めてしまう原因になる。また、無理やり友情出演させた前作のキャラは前作の世界観まで壊してしまう。前作のヒットで味をしめた代理店が監督を安っぽい作品作りに駆り立てた感じの作品。
主人公とは… & 思春期とは
今回も開幕ポエムでボーイミーツガールでSF(すこしふしぎ)でしたね。「君の名は。」はその辺のポエム的な独白や台詞回しがぞわぞわして苦手だったので、今回もそうなんだろうなと思いながら見たのですが、やっぱり台詞回しは苦手でした。「決定的に、変えてしまったんだ…!」とか、ヒロインの名前連呼したりとか、そういう厨二的なものを大真面目に主軸にしている辺りが自分とはどうも合わないんだろうなと思います。この点については某建設会社のCMも同様なので、映画に限らず新海作品は全部そうみたいです。
逆に、レビューでよく聞かれる「スポンサーネタ多すぎ問題」は自分は平気でした。元々日常に溶け込んでるのと、その日常の再現性が高い美麗グラフィックだからでしょうか。
語られない部分が多すぎてモヤモヤした謎が残る件は、これも他の方からもたくさん声が上がっていますが、映画だとやはりそれ一本である程度しっかり納得して見終わりたいので、ストーリーのでっかいところに関わるような謎は残してほしくないと感じました。今回の場合、主人公が東京に家出してこなきゃ話が始まらないわけで、そこの理由付けは何でも良いんだけどちゃんと描いて欲しかったと思います。じゃないと作品が始まる理由付けがないからです。それなしに「犠牲」だの「知らないふり」だの「世界<君」だの言われても、それを訴えてる主人公の方がどんな人なのか(真面目で真っ直ぐという性格は分かったのですが)どんな価値観、不安、背景を持っているのかさっぱりなので、主人公というよりも「設定がそこそこあって目立ってるモブ」が中心になって動いているような感じがしました。
親と口論するとか、島で居心地悪そうにするとか、進路希望調査握り締めるとか、参考書投げ捨てるとか、大学案内の封切らずに机に放置してるとか、そういうちょっとした描写で良かろうに、何で無いんでしょうね。新海上級者にしか分からない何かがあったのでしょうか。「君の名は」でも実は最初から紐つけてるみたいなのがあるので、あったのだとしても「もっとアピって…」と思ってしまいます。
一回で分からないようにしてあるのは良し悪しですね。何度も通うくらい好きな人は良いでしょうが、「一回で全部分かってすっきりしたい勢」はあんまり居ないんでしょうか。
あと一つ気になったのですが、雲龍図のお寺はモデルがあるんでしょうか。専門家じゃないので滅多なことは言えませんが、800年前の禅寺か黄檗の雲龍図なら相当な文化財なのでは。
やはり今回も手放しで「好き!」とはならない作品でしたが、微エロお姉さんと平泉成さんとにゃんこで、とりあえず納得して帰ってきました。今回の微エロお姉さんは前のより好きだなァ僕ァ。
…翌日…
見に行ったのでレビュー解禁ということで、色々な方々のレビューを読んでおったのですが、やっぱりお若い方の方が高評価っぽいですね。お若い方々は自分が引っかかった「帆高さんは何が気に入らんで家出するとこまで行ったの?」というところをあまり気にしてなかったので、「今まさに同世代の人なら、もしかして言わずとも分かるのか?」と思い、その辺をちょっと考えてみました。
思春期の少年少女は何がそんなに不満なのか? 自分が子供だった時のことを思い出してどうだったかというと、「具体的に細々したむかつくことが積み重なって、その集合として気持ち悪さ、居心地の悪さ、不満、不安がある」という気持ちだったような気がします。細々した不満というのは「親の期待が重い」とか「自分の容姿が気にくわない」とか「敵わない存在がいる」とか「世界の在り様が自分の価値観と不一致で許せない」とか色々でしたが、仮にそれの一つが綺麗さっぱり解決されたところで、他にも気に入らないことはたくさんありました。これらの不満の「どれ一つ見逃すことができない」、更には「それを他人と共有するにふさわしい言葉で言い表すことができない」というのが、思春期の憂鬱だったのだろうかと、大人になって理屈を味方につけ、ちょっとだけ日本語ができるようになった自分は思います。帆高さんは「逃げ出したかった」とだけしか言いませんが、多分思春期の皆さんは、その一言で十分共感できるのでしょう。
しかし大人の皆さん、大人になっちまったら「理屈(言葉による説明)なしに不満を持つ」のは好まれる行為ではありませんね。「気に入らない」ことがあるのは全然結構。自分の価値観に照らし合わせて許容しがたいことがある、それは各々の価値観が違っているわけですから当然のことであり、それを「理性的に」表現することはむしろ、社会の中で必要な能力とすら言えます。所謂「生理的に無理」も、理論でもって考えれば「集合恐怖症」のような感性や心理の次元で考えることができます。そして理論同士の戦いに敗れた時、一部の人はやり場のない心情を漏らす手段として「芸術」を持ち出すこともあるのでしょう。大人になっちまった人々が穂高さんに感じていた「ちゃんと作中で説明せーや…」はこういうとこなんだろうなと思った次第です。
あともう一つ言いたいなと思ったのが、帆高さんの「世界<君」の決断についてです。これの対極にあるものを須賀のおじさんが言ってましたね。「一人の犠牲で世界が救われるならそれもまたあり」と。「世界>君」ですね。これを割り切った大人の残酷な考え方だと憤慨しているお若いのを見ましたが、「世界<君」だって同等に残酷ですよ。
世界という大多数の「誰か」の大事なものをたった一人のために(主人公らしからぬ主人公が)ぶっ壊したわけですからね。数の上で言うならそっちの方が愚かで残酷ですよ。「3年間降り続いた…」じゃねーよって話ですよ。何なら陽菜さんはその前にトラック爆破してますしね。水没に連鎖して死んだ人も一人どころじゃないかもしれないわけでね。描いてないけども。でも、その愚かさを取るほど、帆高さんは彼女が大事だったんでしょうね。こういう結末の作品も自分としては全然ありですし、その感動のための映画でしょうから、この辺のことを言うのは、分かって言ってますが無粋です。
それが世界というものなので、「セカイ系」を描くときにはこれは避けては通れない命題ですね。前作の主人公がカメオ出演するのが新海作品では定番になってきてるようですが、次は「世界のその他」側から、あの二人によって奪われたものの話を描いてみて欲しい気もします。(途中で失敗した気もしますけど)ガンダムSEEDみたいな感じで。
粗はあったと思うが、それでも良かった。
内容に関しての詳細はすでに他の人が書いているので書く必要はないと思う。
この映画からは、素晴らしい映像美、音楽、そしてストーリーからすごく熱量を感じる良い映画だったと思う。
自信を持って、まだ見ていない人に一度見てみると良いと進めることができる映画だと感じた。
5点ではない理由は、いろいろと意味ありげに書かれていて特に回収されなかった伏線が少し気になったから。
久しぶりに見た後にもう一度見てみたいと感じた映画だった。
行動に理由はない
何度か「これは意味があるんだろうか」と考えられるシーンがあるが、特に意味は無い。
帆高の家出は特別な理由がある訳でもない単なる家出。
拾って一緒に暮らし始める猫は本当にただの猫。
天気を操るチカラは特に理由があって陽菜に宿った力ではなく、たまたま陽菜だっただけ。しかも「晴れて欲しい」と願いながら鳥居をくぐるだけという。
天気を操ったりとファンタジー強めかと思いきや、泊まれるホテルがないからとラブホに泊まったりと変に現実的なところがある。かと思えば、オチは海に沈むという、またちょっと現実味がない(天候の悪化でそうなる可能性は無くもないが、少なくとも数十年は先の話だと思う)
どこかで見た話をよりあわせたような、真新しさを感じるところがない話だった。
君の名は。は何度か見たが、これは見るとしても1回でいい。見返したいと思うシーンがない。
あと、最後の廃ビル?のシーン。
なんであそこに凪と小栗旬がいるのか不明。
前作もだったけど、妙におっぱいを主張したがるのはなんなんだろう…
今回は陽菜が自ら水商売しようとしてたし、これじゃ子供と一緒に見れないじゃん。
あと主人公らに魅力を感じない。帆高、かっこよくないもん。
最後の再会のシーンも、君の名は。と違って、全然感動的でもなんでもない。
最後に一言。映像はどこまでも美しかった。
感動
池袋HUMAXで、みました。満席で。
なんといっても映画の場面に出ちゃうんです。
池袋とか都電とか目白の線路脇の道とか地元が、
めっちゃ出て。
野田洋次郎の曲もピッタリ素敵過ぎて
2年前くらいに鬼子母神前の都電の踏み切りで、すれ違ったのを思い出しました。天気の子の事で来てたんですね。
豊島区でるでる。田端も。柳家喬太郎さんもネタでやってる池袋界隈路地でるでる!
エヴァへの挑戦状
「こんなモノ知るか…!」と『責任』も『運命』もぶん投げた「セカイ系」のカタチの提示。少なくとも私にとっては新鮮で爽快で気持ち良い作品だったけれど、一方でブチギレる人が多数居てもおかしくない、本当の意味で「賛否両論の」映画ではないだろうか。
正直、ほだかの選択は全く共感ができない。私は(例のすがに関する考察の通りなら)、すが側の人間で、この世に生きる殆どの人間もこっちのタイプだ。「仕方がないことは潔く諦める」「自分(たち)が犠牲になることで他人が救われるのならそれでいい」。私はこの指標に従って、多かれ少なかれ苦しみながら生きてきたし、これからもきっとその姿勢が変わることはないだろう。
一方、ほだかたちは、その常識に風穴を開け、私が取りたくても取れなかった選択肢をいとも簡単にとってしまった。おそらくその点に賛否の境目がある。私は、そこが爽快で仕方がなかった。理想が見れたことが嬉しかった。一方、現実で耐えて苦しんできた人間であればあるほど、このほだかたちの選択は自分勝手で許せない。
今まで多くのクリエイターたちが「セカイ系」と言われる分野の中で、「自分の理想を押し殺して人(の理想)のために生きていくこと」と「そこに至るまでの葛藤・苦しみ」を描いてきた。それこそが作品の「面白さ」であり、同時になんとも言えない「閉塞感」の原因だった。
しかし、『天気の子』はその道から外れ、新しい道を示した。つまり『天気の子』は「今までセカイ系作品」に対するアンチテーゼ、もしくは挑戦状と言えるのではないか。(要は「逃げちゃダメだ」の状況の中で「逃げた」のが『天気の子』なのだ。)
新海監督は『天気の子』で、今まで名だたる監督たちが長い時間と労力をかけて描き続けてきたものに対し、堂々喧嘩をふっかけたように見える。この点が本当に面白い。
私は今まで、新海監督は彼らの後継になろうとするものだとばかり思っていた。しかしまさか真っ正面から対抗するような作品を作ってくるとは…(!)。新海監督は、現代の東京を美しく描ける唯一無二の監督だという話を聞くが、まさにそういうところなのではないだろうか。
関連して、物語「後半」が「本編」なら「前半」は一体何の意味を持っていたのだろうか?ただの長い導入なのか、それともやはりなんらかの大きな意味を持つものだったのか。
少なくとも前半部分は単純に見ていて楽しかった。これだけの「盛り上がり」を複数ポイント、決して長くはない尺の中で作れるのは本当に凄い。映画の前半と後半で「楽しい/面白い(興味深い)」の棲み分けがなされていた気がする。だからこそ、この映画の「より前半が好き」な人と「より後半が好き」な人がいるのだと思う。
色々伏線らしいモノがあった。気になる描写もあった。小説読んでインタビュー読んで考察読んで満を持してもう一回(もう二回?)観よう。あと、今まで何となく避けてきた「本格派セカイ系」作品をじっくり見て比較してみたい、と思った。
以上。異論は滅茶苦茶認める。
気軽にコメントしてください。
普段あまりレビューを書き込むことはないけれど、『天気の子』については人の意見を色々聞きたい、と思える程度の非常に面白い映画だった。ぜひ、多くの人に観て欲しい。
久しぶりの映画
晴れ女、雨女という言葉は時々耳にする。
もし本当に天気を変えることが出来たとしたら。
ヒナとホダカを中心に描くヒューマンヒストリー。
青春のような甘い香りと、大人が見る現実の世界。
その狭間にたくさんのドラマがある。そこに行くことで何が起こるかは分からないけれど、その場所に向かうことでしか得られないものもある。
変えるものが出来ないものを嘆くより、今出来ることやあるものを大切にしたいと思った。
雨、雨、雨、雨。決定的に変えてしまった青春
島の家出少年が、東京の女性と出会い繰り広げられる話。100%の晴れ女と自分の犯した罪により繰り広げられる話。その夏の青春を捧げていく。
まず、色彩が美しい。細部に至るまで完璧。途中、見ている映画館の近くの場所が映画に出てきて「おっ」と思った。
ツッコミたいのは、主人公が犯す罪がすぐそばでそんな簡単にやっちゃうの?とも思った。
自分がしっている場所が出るとやはり楽しいし、挿入歌・主題歌のRADWIMPSさんは最高。
ー「君の名は」と比べてー
「君の名は」は明るく都心の忙しいの表しているのに対して、今回のは少し怖い東京を描いているようにも感じた。
面白かった
ラストの展開は賛否が分かれるところだと思うけど個人的はすごく好き。
ただバスローブ姿でホテルからお空に連れてかれたヒナさんがなぜいつもの服を着ていたのかがなんか気になった。流石に神様もスクリーンで真っ裸にするのは躊躇ったのかな?
新海の崇拝者ならともかく
ここ数年見た中で最低最悪のアニメだった。
君の名はストーリー・映像ともすばらしかったが、今回の新海作品は
その名声にふんぞり返った超駄作としか言えない。
家出少年が少女と知り合って晴れ女バイトをさせたから東京が水没する
奇想天外というよりも支離滅裂!
主人公の声もうるさいだけで全く共感を呼ばない。
新海の崇拝者はこれをみて素晴らしい!というのだろうが、
こんな作品創ってるとお先真っ暗だな。
本当に生きていてよかった。
前作の君の名は。にハマった人は間違いなくハマる作品。絶対に見るべき!!!最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高!
大して普通
「君の名は」は凄い人気作品となったからって「天気の子」に過大評価し過ぎじゃないですか?
新海誠監督へのインタビューでは「光の描写に力を入れました」なんて言ってたけど普通のアニメでもあれ以上の作画や描写のものは多々ある、だが音楽との合わせ方は今までの作品のどれもが素晴らしいと思うので1度は観た方がいいと思いました。この「天気の子」は「君の名は」と違って時の流れを掴まなくても楽しんで観れるのでどんな人でも1度観るだけで話が理解出来ると思いますよ。
何も解決しないまま終わる
主人公が地元に居心地の悪さを感じていた理由や、児童相談所に連れてかれたら弟と離れ離れになるから逃げると言った理由がよく分からなかった。
それと主人公がお尋ね者になる必要なあったか?って感じだった。
そして極めつけは東京が沈んだのに俺たちは大丈夫で済ませるというラスト。
作画の良さと豪華俳優陣とRADWIMPSで誤魔化してるけど正直内容は微妙に感じました。
噛めば噛むほど
結論から言うと、結構好きです。
声優を含めたアニメとしての完成度は、新海さん前作より高いと思います。
主演2人の若くて完成されてないけど今しか出来ない声とか、凪の声優とかベテランかと思ってたらもっと若い声優でホントに「先輩」と呼んで良いレベルだし、「役者の声」が目立つ役は、脇の方が良い。
前作はどうしても「瀧くん」というより「神木くん」という感じで終始してた。
森七菜はどストライクでした。
本田翼も良かった。
平泉成は目立ちすぎだった。
ストーリーは、一見すると分かりやすそうな気もするが、いきなり出てくる銃が最後まで引っかかっていたりとか、陽菜と須賀の家族の過去とか、帆高の上京理由とか、突き抜けたラストも含めてサイドストーリーを沸々と掻き立たせられるプロットには大人がハマるドラマになっている。
新海監督は、アンチオリンピックなのかとも勘繰ってしまう。
前作より評価したいのは、かなりファンタジーに振り切っている事。「君の名は。」はかなりのリアリティを捻じ込んでまとめようとしているのに対して、今作はアニメならではのファンタジーを堂々と見せて着地させている。そのファンタジーも迷信レベルの昔話を織り交ぜる事で天気や陽菜の歩みに説得力を持たせている。
ファンタジーさや色遣い全てが「ジブリオマージュ」に感じた。
ポニョよりも、千と千尋かな。
ただどうしても納得し難い点もある。
ファンサービスと言えば聞こえの良い、大衆迎合で日和見的なアレ。
必要かなー?
自分としては、全く別個の作品として観に行ってアレがあると、少し冷めたなぁ。
新海作品てそういう流れがあるんですかね?
アレもそうだし、ストーリーの「隠された伏線」も探したくなったりと、後からまた観たくなる良い作品でした。
前作からのニワカファンでした。
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