「惜しい」天気の子 funny facesさんの映画レビュー(感想・評価)
惜しい
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「君の名は」ほど感情移入出来ませんでした。
それはキャラクターに愛着が持てなかったからだと思います。
愛着が持てれば「なんとかして助けてあげたい」っていう気持ちに共感出来るんですが。
それで、考えてみました。
私が共感出来なかったのは、晴れる祈りをお金を取ってやっていたからです。
「それで稼いでたんだから、消えても仕方ないよな」という気持ちになりました。
お母さんが亡くなる前に晴れの中を散歩したい。
そう思ってその力を得たんでしょう?
で、劇中にそのシーンは描かれていなかったけど、自分が感じた幸せを他の人にも分け与えたい。
もし主人公がそんな気持ちでやっていたなら、神隠しにあったのはとても可哀想だし、なんとか助けてあげたい!という気持ちになれたと思います。
(ここは貧乏だから、ということでは片付けられない重要なポイントだと思います)
結局、自分がお母さんと散歩するために能力を使って、そのことが原因で東京の天気がおかしくなって、更にお金を稼いで取り返しのつかない気候にまでしてしまい、で結局助けられたから東京が海に沈んで、、、
むちゃくちゃ自己中心的じゃないですか。
そんなことから、この映画は冷めた感じで見てしまいました。
新海監督がダークな東京を手掛けたことや、やはり予想を上回るストーリー展開をして頂いたことには敬意を覚えました。
大ヒットの「君の名は」に振り回されることなく、ご自身の今作りたいものを作った、その気持ちが凄く伝わってくる作品でした。
辛辣なコメントをしましたが、
また次回作も楽しみにしています。
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