劇場公開日 2019年7月19日

  • 予告編を見る

「ファンタジーなストーリーと、現実的な描写。珠玉の音楽と共に描かれる、青春物語。」天気の子 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ファンタジーなストーリーと、現実的な描写。珠玉の音楽と共に描かれる、青春物語。

2019年8月12日
PCから投稿

泣ける

悲しい

知的

【賛否両論チェック】
賛:家出少年と天気を変えられる少女の、切なくて心温まる物語に、観ている側も心揺さぶられるよう。RADWIMPSの音楽の数々も魅力。
否:内容がファンタジーな割には、拳銃や風俗のスカウト等現実的な物が多数出てくるので、意外にも子供向けではない印象を受けてしまう。

 居場所を失くした家出少年と、天気を晴れに出来る不思議な少女との出逢い。そんな2人の関係性によって紡がれていくファンタジーな物語に、観ていて心躍らされたり、切なくなったりと、まるで天気のように様々な感情を体感することが出来る、ステキな作品です。
 ただ少し残念というか、違和感ともいえるのが、そんなストーリーの割には、登場するのが風俗店だったりラブホテルだったり、スカウトマンが暴力を振るったり拳銃が出てきたりと、嫌に現実的な描写が多いところでしょうか。その辺りは、親子で観るのには意外と向かないのかも知れません。
 そして何といっても特筆すべきは、RADWIMPSが担当した珠玉の音楽の数々。中でも主題歌の「愛にできることはまだあるかい」は、この曲だけのために映画を観てもイイくらい、本当に圧巻の世界観です。
 賛否両論はあっても話題作であることは間違いありませんので、是非ご覧になってみて下さい。

映画コーディネーター・門倉カド