「叩きつけられる圧倒的な青春」天気の子 Ibohcさんの映画レビュー(感想・評価)
叩きつけられる圧倒的な青春
東京をサバイブする少年少女の物語。
主人公の背景の描写は不明な点が多い(あえて?)が、オープニングまでの間に物語の基本的な舞台を細かいところまでさらっと描き、すんなりと物語世界にはいりこめたり、少年少女の甘酸っぱいジュブナイルの描写、終盤で叩きつける強烈なテーマと、はじめから終わりまで正道の脚本が素晴らしい。
更に、雨や水、町の背景と雨上がりの日光の風景の描写、ただただ美しい。
たぶん、こういう風景と演出をアニメ映画でやってみたいのが第一だったのかな、と推測してしまうほど。(であっても、物語と映画全体に手を抜いてるところは全くない)
社会性とエゴの二律背反を描いているのもあり、そこは不快感ももたれることもあるだろうとは推測できるが、私にとっては、その突き抜けた情熱はみてて気持ちよかった。
ただ、スポンサー企業向けの描写かな?と思う点はあり、そこは少し興がそがれた点はあった。
(ただ、料理の描写にも手を抜かないので美味しそうに思えたのも事実)
原作は2000年代のアダルト系恋愛ゲームだという冗談がまことしやかに言われるが、納得。
あったらまとめ買いしたいくらい。
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