「とても観ていて「楽しい」映画でした」天気の子 水紋さんの映画レビュー(感想・評価)
とても観ていて「楽しい」映画でした
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「言の葉の庭」や「君の名は。」を感動する映画とするなら、この映画は楽しく観ることができるといった印象を持ちました。
自己か世界かという究極の選択において、「自分を選んでもいいんだ」というある種の救われた感覚がありました。
相変わらずの風景の美しさはもちろんのこと、他の有名な作品を思わせる描写や、新海誠特有の言い回し、気づくことも多くて、どれを取ってもとても楽しく観れる映画でした。あと2回は考察や検証のために観に行かなければなりません。使命です。
一方で、反社会的勢力や警察、人の怖さ、児童相談所といった、社会の暗い部分が描写されているのも特筆すべきことかと思います。恐怖を感じることもしばしば。
新海誠監督はこれまで、人間の心に対する細やかな考察と、それを美しく彩る言葉と風景が評価されてきていると考えます。
しかし「言の葉の庭」の次である「君の名は。」や今作「天気の子」と新しい作品を生み出すにつれて、その傾向が変化してきているようにも思えます。例えば「君の名は」を感じる作品だとするなら、「天気の子」は考える作品だと感じました。
新海誠監督の新たな創作を期待しつつ、アニメ業界の復興と発展を願って。
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