ダーク・スクールのレビュー・感想・評価
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オカルト教師のエゴ
山奥の寄宿学校は古いながらも格式のある大きな洋館。電気は不完全でたまに切れたりして、学校内は常に暗い。集まった5人の女子高生が受ける授業は音楽、美術、数学、文学の4科目。主人公キットはピアノの才能がいきなり開花し、アシュリーは文学、イジーは数学、シエラは美術の才能を発揮する。もう一人、暴れん坊のヴェロニカだけはどの科目にも没頭できないでいた。
音楽の偉人たちはみな早逝。その魂がキットの体を器として利用し、美しい音楽を奏でる。同じように美術、数学、文学の偉人たちも女子高生の体を使って創作するのだった。自分たちは気が狂ったように感じるが、先生たちは大喜び。完全に教師の自己満足世界。
面白いテーマでもあるし、考えさせられる部分もある。しかし、残念なことにそれぞれの個性が発揮されずに終わったかな。個人的には寮母?の怪力をもっと見たかった。
怖くはない
不良少女が山奥の古い洋館のような学校に入れられて、恐怖体験をする話…
携帯を没収され、連絡手段はなし。山奥だから、逃げ出すのも無理。事実上の隔離状態。
よくあるホラー映画の設定ですよね。
そんなコテコテの設定で、ちょっとした怪奇現象なんかに遭遇しながら話は進んでいくわけですが、クライマックスへの展開とストーリーの核心となる設定はちょっと斬新でした。
ホーンテッドマンションばりに幽霊はそこかしこに出てくるのであまり怖くはありません。
古典的なホラー展開で、最後ちゃんと後味悪くなく、むしろ温かい終わり方をしてくれる作品でした。
がっつりホラー観たい人には不向きかと思います。
もうちょっと生徒と先生のキャラが描かれて、細かいホラーシーンを削った方が面白かったかも。
未完成
傷害や放火等問題を繰り返し一般の学校から匙を投げられた女子高生が編入した山奥の寄宿学校で巻き起こる話。
秘めたる才能を買われて入学した主人公を含む5人の少女達が、文学、数学、絵画、音楽とそれぞれにずば抜けた才能を見せ始めどんどんそれが加速していくストーリー。
序盤から背景に何か含みのみえる展開で、結構早い段階でどういうことかはわかってしまうが、不穏な教職員とのやりとりや、終盤に向かっての盛り上がりがスリリングでなかなか面白かった。
才能の芽
不良少女たちを更生させ才能を伸ばす寄宿学院の裏の顔。
暗過ぎて何が起こってるのか分かりづらい画面に、異様な出来事も中途半端で、途中までは非常に退屈。
終盤に怒涛の展開で一気に盛り上がれるのでまあ良いけど、せめてサービス程度のホラー演出くらい挟んで欲しかった。
数学、詩、絵画、音楽とそれぞれの分野で一人ずつ急に力がメキメキ出てのめり込む様子の気持ち悪さ。
若くしてこの世を去った天才たちを不良少女に取り込んで、その才能を復活させ現世にも後世にも残していく目的とのこと。
なるほど、その欲望を理解はできないけど面白い。
結び付きや適正が合えば成功するのかな。
過去にも生徒が多数いたようなのが不気味。
失敗の果てに死んで「捧げ物」になっていたり、また今回とは別の天才を取り込まれて世に送られていたのかなと考えると面白い。
夢に出てくる怒った男はそれを邪魔して彼女たちを救いたかったのかと思う。
最後に次々と湧いて出て歩き回る死者たちは何がしたかったんだろう。
一人なんの芽も出さずグレっぱなしのヴェロニカが好き。
4人でぴったりなのに、彼女は何のために入学させたんだろう。予備的に少し余分に準備してるってことか。闇深そうだし。
「捧げ物」にされかけた姿はだいぶ恐ろしかった。校長は何を施したのか。
ゴシックな雰囲気の舞台で幽霊や悪魔でありきたりに脅かされるのかという予想を裏切ったり、普通のホラーでは恐ろしい存在である死者の霊が結果的に味方になっているのが面白かった。
だいぶ無理矢理感はあるけど。
先生たちの目的や思想をわりと理にかなったように説明する割には意味不明な事も多めでモヤモヤする。
腕力最強の使用人おばちゃんが好き。
彼女が人を殴るたびに笑ってしまった。
最後に出てきた息子らしき霊、この子も実は殺してたりして。
映像が、もう、暗い。
似たような設定のサスペリアの映像が改めてすごいと認識させられた。もうとにかく暗くてわかりづらい。芸術作復興もわからなくはないけどなんか失笑にもつながっちゃって。先生たちのキャラクターが弱すぎたからじゃないのかなー。
2018年夏に視聴
Dad ?
Kit, darling, you need to get up.
..........
I'm so tired, Dad.
I know.
It's just too hard.
It is......But you have to try.
.........
2018年に一度観ているのにもかかわらず、今回途中まで気が付かないでいる自分がいるのに気づかされている。しかもユマ・サーマンやあの怪奇少女エスターを演じたイザベル・ファーマンを最後の最後まで分からないでいた。ということは半年前の自分は何を観ていたのか?ただし、弁解するわけではないが、あの寄宿学校の女主人のフランスなまりの英語や髪の色などわからなくとも当然と言い訳を言いたい。
話は2度観たことでこの映画の良いところや見逃していたことが再確認できたのが、個人的にはラッキーだったと思える。前回観た時は、こまっしゃくれた女の子の恐怖だけの記憶しかなかったが、改めて観ると親子愛に満ちた映画だとある意味、いい映画で彼女だけでなく、ラストに出てくる悪党にも親子愛があることを表現している。
ここでアメリカのニュースウェブサイトのThe Lensの記者がこのように述べている。「 非常に当たり障りのないゴシックナンセンス、説得力のあるストーリーを作成することよりも、薄暗い雰囲気と思春期のあいまいさにより興味を持っている。」またTHE STRAITS TIMES (SINGAPORE)の記者は、寄宿学校にかけて「学校として設定されたゴシックホラーにおいて、この曖昧で混乱した映像は見ていてきれいかもしれないが、恐怖の対象には落第点をとることとなる。」辛らつと言えば辛らつだけれどももっと不思議な点は、評論家とされる方よりも一般視聴者のほうが支持をしていないところにこの映画の特徴が少しは、みられるのかもしれない。
あの「チャーリーとチョコレート工場」に出ていた、これまたこまっしゃくれた少女ヴァイオレット役を演じていた子が成長した姿に気が付かないでいた。ただ子役つながりで、最近暗い映画ばかり出たがるダコタ・ファニングや突然休養宣言を言ったりするクロエ・グレース・モレッツなど両方に言える体重の増減など前車の轍(てつ)を踏まないでほしい。
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