劇場公開日 2019年6月7日

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「追加シーンが無ければ、アニメの正当なバージョンアップ版」アラジン 熊髭さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5追加シーンが無ければ、アニメの正当なバージョンアップ版

2019年8月23日
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アニメの世界を、非常に上手く実写に落とし込み、更に迫力や描写量を大幅にボリュームアップしています。

この拘りと技術力には脱帽です。

アニメでしか出来なさそうなアクションシーンも、違和感が産まれない程度に演技されていて、この手の作品にありがちな「実写になった事で描写力が減る物足りなさ」を感じる事はありません。

ウィルスミス過ぎると酷評されていたジーニーですが、観てみるとちゃんとジーニーしている。
というか、よくよく考えたら元のジーニー自体が割とウィルスミス度が高いので、違和感を感じないのかなと思いました。

素晴らしい映画なのですが一点。
原作より追加されたシーン、(その殆どがジャスミンの自立を謳うシーンです)

そこが非常にくどい。

今そこで尺を取る必要あるかな?という所でかなり長く主張して来るため、映画のテンポが途切れていました。

歌詞の内容なども説教臭く、有り体に言えば過激派フェミニストの主張に近いものを強烈に押し付けてきます。

また、青年の成長を主軸にしていた筈が、「女性の自立」というテーマも含めようとした為に、かなり映画のメッセージがぼけてしまっていました。

まるで関係無いオチをぶち込んだどこぞの君の物語なんかと違い、ストーリーから完全に逸脱していないところが救いです。
この程度なら、好みのうちには入るでしょう。
私はちょっと苦手でした。

追加シーンが無ければ文句無しの星5でした。
それ以外は総じて最高峰と言えるものでしたので、星4といたします。

熊髭