「フレッシュなジャスミンとアラジンに拍手」アラジン ガバチョさんの映画レビュー(感想・評価)
フレッシュなジャスミンとアラジンに拍手
実にディズニーらしい作品だ。冒険、プリンセス、魔法、悪者、真実の愛、と単語を並べると大体どの作品にもあてはまる。一見子供向けの内容でありながら、目の肥えた映画ファンの鑑賞に耐えうる完成度の高い出来になっている。それを支えるのがエンターテインメント性とモラルの二つの柱である。ディズニーのファンタスティックな世界づくりには毎回感心させられる。今回はアラブというエキゾチックな要素も魅力となり非日常の世界を楽しませてくれる。ミュージカル仕立てもとても楽しく、場面を大いに盛り上げてくれた。ウイルスミスの魔人ジーニーは存在感抜群で笑わせてくれた。
ただの品のいい「ごろつき」に過ぎないアラジンが、ジャスミン王女との格差恋愛を成就するストーリーなのだが、幸せになるために必要なモラル要素も満載だ。愛、勇気、正義、知恵、信頼などの言葉で語ることができるエピソードの連続である。最後は魔法に頼らずに生きるのが一番という、ある意味アメリカ的な価値観で締めくくった。
とても楽しい作品ではあるが、まとまり過ぎていいてドキドキ感が足りなかった。
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