劇場公開日 2019年6月7日

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「ジャスミンの力強さに。」アラジン キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ジャスミンの力強さに。

2019年6月16日
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前半は正直「パッとしないリメイクだなぁ」と思って観てた。

何と言ってもアニメ版の前作は大傑作だったし、鑑賞以来大好きな作品だから、今頃実写化なんて言われても…という感じでいたので、今思えば批判的なフィルターがかかってたって気はする。

でもまあとにかく本作、前半はシーン全体に「セット感」というか、凄く狭い空間でバタバタしてる印象だった。魔法の絨毯に乗って『ホール・ニュー・ワールド』で飛び回るシーンも遊園地のアトラクションみたいな作り物・ミニチュア感。

ウィル・スミスのジーニーも頑張ってるけど、アニメ版のデフォルメされてイキ切った演出にはやっぱり及ばないし、今回は字幕版を選んだ訳だけど、「ジーニーは山ちゃんの声で聞きたい!」って思ってしまった。

でも、後半。
ネタバレのつもりはないけど、特にラストに向けて、ジャスミンの力強さとそれを強調するかの様なソロ曲「スピーチレス」のカッコ良さ。このシーンが1番グッと来た。
正直に言って、本作の主人公はジャスミンだ。もう最近のディズニープリンセスでは当たり前となった、「慣習や法律、男性側の視点で利用されるのではなく、自らの意思で自らの生き方を切り開く力強い女性の姿」を本作でも「これでもか」と見せてくれる。

エンドロールのインド映画風「大団円」で盛り上がりは最高潮。シーン各所に登場するダンスも現代風のアレンジがされてて1つ1つが楽しい。

アニメ版からの改変がとても上手く機能していて、あらためてアニメ版と見比べたくなる作品(案の定、この前TV放送したばかりなのにレンタル店のDVDはほぼ在庫はなかった)。

音楽を体感する意味でも是非とも映画館で。

キレンジャー