「最高のエンターテイメント」アラジン Fuj!さんの映画レビュー(感想・評価)
最高のエンターテイメント
これぞ映画、いや、これぞディズニーなのか
否、ディズニーというジャンルを超えた
最高のエンターテイメント作品である。
封切り日に見て未だ興奮が治まらない。
こんな作品は久しぶりだ。
リピーターも続出するだろう。
今の時代、SNSの拡散力は尋常ではない。
『君の名は現象』とまで行くかは自信がないが、間違いないのはこの作品は抜群に面白いということだ。
見たくなった頃には見れない何てことのないように、早めに見るべきである。
後から流行に乗ろうとしても手遅れだろう。
映画好きを語るなら流行る前に見ておくべき作品。
そして社会現象になった時にこう言えばいい。
『アラジン?もう見たよ。あれは最高のエンターテイメント作品だね。』と。
(以上、興奮のまま打ち込んだ思いの丈。以下やっとレビューです。)
●内容
皆さんご存知アラジン。
あまりネタバレはしたくないが、アラジンであることに変わりないので、これが一応ネタバレか。
漫画のアニメ化やアニメの実写化なんて、正直うんざりだなんて声もあるだろう。
そこには越えられない壁があるからだ。
どうしても比較してしまう。
しかしどうだこの作品は。
アラジンって…実写化が最初だったっけ?
アニメが先だっけ…?
どっちだっけ…?
そう、ついにこの作品が壁を超えた、否、
壁をぶち破ったのである。
それも真っ正面から。
先に言えば、アラジンのストーリーはしっかりと押さえてある。
なので、別物になってしまったーという心配など無用である。
しかし、細部は異なる。
これを許せるか否か。
ご安心を。許せる。
まさしく実写化映画のお手本のような作品である。
ターゲットは全年齢対象ではあるが、
ドンピシャなのは若い層であろう。
若い層から全年齢へと拡散していく、まさしく君の名はと同じ流れである。
そして王道のディズニー作品。
ディズニーリゾートを訪れたかのように、
誰もが夢と魔法の世界へ引き込まれる。
そして、その魔法は中々解けない。
何故か?
答えは簡単。
エンターテイメントの全てを揃えているからだ。
泣ける、笑える、悲しい、楽しい、興奮、驚き、そして夢。
全部を揃えたらアラジンになった。
●見所
ディズニーアニメならではのミュージカル要素。
正直これはファン以外は苦手に感じる要素だろう。
しかし、そこら辺もしっかり計算済みなのだろう。
最初のミュージカルパートで軽く慣れさせる。
次に待つのはジーニーの超エンターテイメントパート。
名曲『フレンド・ライク・ミー』自己紹介がてら観客の心を鷲掴み。
歌・ダンス・CGであっという間に魔法にかかる。
お次は名曲『アリ王子のお通り』。
ミュージカル要素しかないパートである。
しかしどうだ、全然くどくない。
何故なら『フレンド・ライク・ミー』がぶっ飛んでるからだ。
『フレンド・ライク・ミー』を見た後ならどんなミュージカル要素を見せられようと感覚が麻痺してるから大丈夫。
アリ王子の大行列と従者達の歌とダンス。
クスッと笑えるボケを挟みながらここまで来るので、ストーリーのテンポも抜群に良い。
小さい子が見てても飽きないだろう。
そしてお待ちかね『ア・ホール・ニュー・ワールド』
魔法の空飛ぶ絨毯で、一気に非現実世界へトリップ。
ここもミュージカルパートなのに、リア充がイチャコラするパートなのに、
トリップしてるから怒りも忘れる。
そしてストーリーは根幹へと進む。
アニメとの差異はここからだろう。
しかし、良く出来てる。
内容は異なるのだが、やってることをやり方を変えて見せているから違和感がなくなる。
例えるならば、愛を告白するのに手紙を書くか直接伝えるかの違いか。
これが今作は異様に上手い。
アニメと同じ伝え方ではないが、伝えたい思いや気持ちに変わりはないのだ。
●キャスト
アラジンが実写化されるに当たって、界隈をざわつかせたのがジーニー役のウィル・スミスだろう。
これが心配という方も多いだろう。
ただの青いウィル・スミスだの
まんまウィル・スミスやんけだの
散々な言われ様だが、実際は違う。
ウィル・スミスこそジーニー。
ジーニーはウィル・スミス以外には務まらない。
この辺は見ないと分からない。
文章では表現が難しい。
特殊メイクなんて使わない、ただ青いだけのウィル・スミスがどうしてジーニーになれるのか、
その答えは自分で感じてもらうしかないからだ。
多分ジーニーってこんな人だよねって事を全力で演じている。
そして吹き替えは山寺氏。
アニメ版アラジンのジーニーの声優でもある彼は、ウィル・スミスの吹き替え担当でもある。
そこが我々日本人にとってはウィル・スミスとジーニーを繋ぐ最高の架け橋になってくれている。
ちなみに、山寺氏は実写化アラジンを吹き替えするに当たり、
アニメ版ジーニーを演じたのではなく、
実写版ジーニーを演じているウィル・スミスを演じたそうだ。
なるほど、そうか。
山寺氏のこの判断がなければ、この作品の評価は下がっていた事であろう。
●最後に
ここまで長々とレビューを書いたが、読者にどれだけ伝わっているか心配である。
前評判やネットの風潮に流されそうな作品の見た目をしているのは否めない。
しかし、迷っているなら見るべきである。
この作品は、映画館の音響とスクリーンで見るべき映画である。
頼むから見てほしい。
流行ってからでは遅い。
満席間違いなし。
それでも吹き替えと字幕の2つがあるのが幸運か。
勿論字幕でも吹き替えと同じように楽しめる。
子供連れや山寺氏等の声優のファンなら吹き替え版を、
特にこだわりがないのであれば字幕版で見ても良いだろう。
ウィル・スミスを始めとする俳優陣の歌とダンスと演技は超絶なので、この作品をそのままの雰囲気で楽しめる。
さて、私も次は字幕版でまた見てこようか。