「そっちに舵を切ったか」モンスターハンター タロス99さんの映画レビュー(感想・評価)
そっちに舵を切ったか
まさかのバリバリのモンスターパニックムービーで驚愕しました。
CGも世界観も描写すばらしく、ミラジョボさん美し過ぎるし
内容としてはツッコミどころ満載なのも後述しますが、
私的には久しぶりの大作感が大当たりしめちゃめちゃ面白かったです。
序盤のs.キングのミストとかに出てきそうな、デルトロが好きそうな蟲のグロテスクな見た目と、卵産みつけ捕食シーンがエゲツなさすぎてドン引きしました。良い意味で。
ディアブロスの堅そうな肉感と攻撃性の強い性格とか流石ハリウッド、めちゃくちゃ説得力のある造形描写でした。
ゲームでやっている狩猟を映画としてリアルに描くとまぁそうなるよなって言うゴアな表現が容赦なくて、子どもこれ引いちゃいませんかね?
切れるところは切れるしちゃんと刺さってるし、中々攻めていると思います。内臓的なのとかしっかり見せる。
しかしギャグのセンスとか登場キャラクター達の言動とかが妙にいちいち幼稚でなんだかアンバランスにも感じました。
序盤のミラジョボとトニージャーの格闘凄いけどしつこい、観たいのはモンスターの討伐で、人間同士格闘は死ぬほどバイオでやったからお腹一杯です。
ゲームもそうだが世界観凄いのに物語が無いのが
逆に巧いなと思いました。
物語都合ではなく脚本都合なので常に何かが起きている、ジェットコースター的と言うのか、中弛みすることなく最後までずーっとアクション、最後まで飽きません。そこ最高です。
しかしその世界観を上手く扱えてないからか物凄い小さな世界にも感じました。
アイルーの扱いとか観てるとポールアンダーソン監督ゲームプレイして無いでしょ?って感じもありました。
中盤ディアブロ倒す際の仕掛けと装備整えて先述の蟲の毒針貰い(めっちゃゴアな描写)とかめっちゃモンハンっぽいし、こういう目的の為に必要なものを工夫して作って準備してって観ていてワクワクするので大好きです。
肉体で勝てないモンスターに知性で勝つって言う人間らしい強さかっこいい。
なのに、何故ラスボスリオレウス戦が脳筋ゴリ押しプレイなのか、、こう言うプレイスタイルもあるよ〜って言うプレイヤーの自由度の表現?
にしても作戦無さすぎて笑えました。褒めてます。
あの大団長サノス??一瞬ブローリンかと思いました。似てんなーブローリンにってかサノスに。
あと現世界にリオレウスまで付いて来てしまってーって言う展開。
恐らく近代兵器VSリオレウスをやりたかっただけでこう言うの観たいんでしょ?って言うサービスなのかも知れませんが、余計かなと感じました。
何かしれっとに大団長サノスも現世界来てるし。この人ちょくちょく来てどっかコンビニとかで買い物してんじゃね?っ想像して笑いました。
あとトニージャーが他のハンターと合流した途端存在感消えてました。何故?
なんやかんやでめでたくレウスの討伐に成功。
最後の最後、新しいモンスター出てきて、俺たちの戦いはこれからだ!観たいな打ち切りっぽいエンドは中々観ていてしんどかったです。
まとめ
超大作アクションですが、モンスターパニック映画でもあるし、子ども向けっぽい作風としておいてのめっちゃホラー!だったり色々ごちゃ混ぜのハリウッド映画でした。
続編では世界を行き来するテクノロジーとかその辺の謎解きするのかな?そこにあんま興味ありませんが。
寧ろ次作あるならもっとモンハンのあの世界を深く掘り下げて描いてくれると、みんな興味を持って観るのではないでしょうか。