「金の掛かった駄作」モンスターハンター ニューロンさんの映画レビュー(感想・評価)
金の掛かった駄作
モンスターハンターは原作のゲームをプレイ済み
そもそもの問題として、ポータルで現実世界の人間が異世界に飛ばされてしまうという設定からして無理がある気がする
バイオハザードシリーズの導入こそ上手く行っていたにもかかわらず、なぜあの設定を踏襲出来かったのか理解に苦しむ
そもそもミラジョボビッチは異世界から来たキャラクターである必要性がない
最初から現地に定住するハンターか、同じ世界の別の大陸からやってきた異邦人という設定であれば人間同士の意味のない争いのシーンもわざわざ世界の言語といった文化の説明をする尺ももっと短くできたはず。
元からこういう世界観です。という提示をする意味でもわざわざ現実世界からミラジョボビッチを引っ張ってくる必要はなくなるんじゃない?と思えた
結局のところ、かつては知る人ぞ知るようなアメコミ作品が一般大衆も巻き込んで商業的な大成功をしたMCUのような反応を見て、モンハンという媒体を使って同じ事をやろうとして失敗したような印象
言うなればカプコン・ユニバースでしょうか
原作を知っているファンムービー的な方向にしたいのか、映画からモンスターハンターという作品を知ってほしいというような、新規に配慮した作品に仕上げたいのか丸っきり見えてこない展開にエンディングを迎えた頃には辟易としてしまった
原作の肉焼きだとか武器の製作といった公式設定も控え目に感じるし…
ゲームでは見られない、あるいはゲームでは限界がある表現を、映像だからこそできる事に挑戦するのが映画の醍醐味でもあるはずなので非常に勿体ない
巨大モンスターとの対峙という意味ではゴジラなんかの代表作もある上で参考になる映画作品は山ほどある
次回作を作るならもっと練り上げてから出した方が良い
良かった点を上げるなら、ハリウッド・クオリティとも言うべきモンスター達のCG表現ですかね