「上手に焼けました~!かも知れませんが味付けが大味な作品です。」モンスターハンター 松王○さんの映画レビュー(感想・評価)
上手に焼けました~!かも知れませんが味付けが大味な作品です。
話題の作品と言う事もあって、それなりに期待をしてましたが、なんとなく嫌な予感もあったんですがw、観ない事には始まらないと思い鑑賞しました。
で、感想はと言うと…結構大味w
モンスターハンターと言う事でモンハンテイストはもちろんあっても、モンハンらしさは半分ぐらい。
いろんなSFアクションの要素が入っている感じでベースは「スターシップ・トゥルーパーズ」で「エイリアン」「ランボー」「スプリガン」「アサルトガールズ」「聖戦士ダンバイン」がごっちゃ混ぜな感じでしょうか?w
とにかく大味で力業で押してきた感じがプンプン。
モンハンお馴染みの「上手に焼けました~!」と言うあのセリフを思い出したくらいに上手に焼けたかもしれないけど、味付けは二の次。
またバランスが悪い!
アルテミスとハンターがディアブロスを倒す所までが長い!
なので、大団長と合流して、リオレウスを討伐するシーンが付け足しと言うかボーナストラックみたいになってる。
現代に戻って、リオレウスも来ちゃった!?みたいになったと思ったらハンターも来ていて、倒した後にしれっと大団長が出てきて、再びモンハンの世界に戻って元凶となる塔を破壊するぜ!と三人でリオレウスに挑んでおしまい。
少年ジャンプで人気が上がらず、広大なストーリーを設定してあったのに途中で打ち切りになった作品の様な終わりかたw
もう少し構成を確りしていたら面白くなる要素はある筈なのにもう、いろんな部分で大雑把なんですよね。
吹き替え版で鑑賞したんですが、最後のリオレウス戦に挑む際に「それじゃあ1丁、1狩り行こうぜ!」のセリフを入れるぐらいの遊び心があっても良かったのにと思うんですが如何でしょうかw
アクションシーンはそれなりに迫力はあったけど、細かい部分での演出が雑なので、ホントに大味で途中で口が飽きてきたと言うんでしょうか?
また、山崎紘菜さんが受付嬢役でハリウッドデビュー!と吟ってますが、何処で出てたのかも分からず意味も無い感じ。
なんか大人の事情がプンプン臭うんですよねw
またモンハンと言えば、名曲が多いのでも有名で「モンスターハンター メインテーマ『英雄の証』」はドラクエのメインテーマ「ドラゴンクエスト・マーチ」に並ぶぐらいに壮大かつオープニングに相応しい曲から思ってるので、オープニングで流れるだろうと期待していたけど…流れない。
エンドロールで流れるか?と期待をしていたのに…流れない。
と思ったら、日本語キャストロールで流れたのもなんか付け足した感で雑。
どうも、モンハンファンが何を求めて期待しているかと言うのが分かってない感じなんですよね。
監督は「バイオハザード」シリーズや「エイリアン vs プレデター」「モータル・コンバット」のポール・W・S・アンダーソン。
鑑賞後に気がついたんですが、そう言われると今までの作品の薫りが漂っているんですよねw
個人的にはミラ・ジョヴォヴィッチは「フィフス・エレメント」「ジャンヌ・ダルク」の時は好きな女優さんだったんですが「バイオハザード」シリーズになってからあんまり好きでない。と言うか「バイオハザード」シリーズが個人的には合わなくて、殆ど観ていないんですがw
こういう味付けの作品と言えば、そうなんですが、あまり大味で、良い様に考えると久し振りにハリウッドの大作で大味なのを鑑賞出来ましたw
それでもストーリーや演出の「妙」が殆ど無かったのはやっぱりどうかと。
先日、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀 庵野秀明スペシャル」での庵野秀明監督特集で庵野監督が「自分で考えたものが面白いわけがない」と発してましたが、この言葉の意味は今でも高度過ぎて正直難しいと言うか理解が難しい。
ただ、物作りの人間が究極に発するセリフの1つかとは感じてますが、この言葉をこの作品に当て嵌めるのはナンセンスかとは思いますが、それでも同じ映画作品のカテゴリーに考えたら、あまりにも作品のストーリーや演出の質の出来が違い過ぎているんですよね。
ポール・W・S・アンダーソン監督は本当にこの作品のストーリーで良しと思ったんだろうか?
もし、いろんな大資本の参加で面白さをねじ曲げられているとしたのならば、あまりにも映画の方向性がズレているんですよね。
久し振りのアクション大作でそれなりに期待してたので残念。また、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演作はやっぱり自分には合わないのかぁとしみじみ実感した次第w
結構辛口に書きましたが、あくまでも個人的な一意見と捉えて頂ければ幸いです。