「監督のものすごい熱量を感じる、サスペンスホラーの傑作!!」アス Jettさんの映画レビュー(感想・評価)
監督のものすごい熱量を感じる、サスペンスホラーの傑作!!
「ゲット・アウト」に続きジョーダン・ピール監督がドッペルゲンガーを題材にした監督2作目
前作同様、何とも不気味で気持ちの悪い脳裏に焼き付く映像と緊張感漂うBGMでどっと疲れましたが、これも面白かった
「ゲット・アウト」よりもこっちの方が好みです
ルピタ・ニョンゴさんが主人公ファミリーのママ・アデレードを力強く演じてますが、もう一方の2役目、地下から地上に現れたテザード(クローン)・レッドのしゃがれ声の怪演に終始 圧倒されます
最後に明らかになる、アデレードとレッドが少女時代にビーチのミラーハウスで入れ替わっていたという事実、それに気づいてしまった?息子・・・なんとも衝撃的なエンディング、またもや予測不能でみごとでした
"エレミア書11章11節"のサインを持って立つ男は本作の根底にある"対照性"を示唆し、自分とそっくりなクローンの存在、11時11分、地上の世界と地下の世界、双子の姉妹、ビーチの簡易トイレから出てくるジェイソンを挟んで両側に立つトイレの構図など、全編に渡り、シンメトリーが表現されています
政府が無責任に行ったクローン実験の犠牲者として生まれたテザード達、この対照性は富と貧困も象徴しており、タイトルの「Us」はアメリカ合衆国の意味も含んでいるとのこと
ピール監督が現代アメリカに対して伝えたいメッセージが明確な作品コンセプトになっており、とても興味深いです
今回も映像・音楽そしてストーリー共にジョーダン・ピール監督の卓越した才能が爆発した、ものすごい熱量を持った作品として完成されていました、すごかったです
最後に、今でも不明な点
ジェイソンのテザードは何故 顔に大火傷を負っていたのか? どんな意味があるのか今だに不明です