「伏線強くてストーリーが置き去りに。」アス ロロノアゾロさんの映画レビュー(感想・評価)
伏線強くてストーリーが置き去りに。
2019公開米映画です。
アカデミー脚本賞を受賞した「ゲット・アウト」のジョーダン・ピールが監督・脚本です。
US=United States
すなわちアメリカ社会の黒人差別、資本主義社会を揶揄しているわけです。
この映画を理解するためには、アメリカの人種差別の歴史や「Hands Across America」、貧富の格差社会、登場するウサギが持つ意味など(キリスト教観点)の前知識が必要なわけですが高評価を上げている日本人のどれくらいが内容を理解しているんでしょうか甚だ疑問です。ハイコンテクストな映画ですね。
またクローンを示唆する「対称・背反」についても、この映画の大きなテーマとなっており、鏡を初めとして、鋏や双子、11:11など様々な伏線が散りばめられており、観るものを楽しませてくれますね。
オチについては序盤に出てくるスリラーがヒントとなっており、PVを見たことがある人は、序盤に気づけたかもしれませんね。同じジョーダン・ピール監督の「ゲット・アウト」と比べると多少伏線に重視しすぎたため、ストーリーがおざなりになった感が否めませんね。
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