劇場公開日 2019年9月6日

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「サイコホラーのニューエイジ」アス TOKIESさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5サイコホラーのニューエイジ

2019年9月8日
iPhoneアプリから投稿

古典的な要素だけではなく、実験的な部分も多分に含まれる本作。ルピタニョンゴの表側と裏側の顔はまさに別人である。

ホラー=恐怖で支配する
という構図はオールドファッションになりつつある。

もはや現代の世相を映し出す、アンダーグラウンドに生きる人間が有産階級に立ち向かうリアリティショーにも見えてくる。

ラストシーンは非常に独創的で、コンテンポラリーホラーアートとも言うべき表現方法が実に魅力的だ。

冒頭の前振り、80年代のCM、原理主義者、エレミヤ書11章11節、謎のウサギたち、手品のライター。点と点が緩やかに線になっていく様子も面白い。

どんでん返しというほどの衝撃はないものの、
あらゆる要素を上手く取り入れた秀作ではなかろうか。

ホラーという非現実なジャンルにおいて、
設定が理解できないだの辻褄が合わないだの、安っぽい正論を振りかざすオーディエンスは無視して、その世界観を純粋に楽しんでほしい。

TOKIES