「アメリカでは大ヒットだったが・・・」アス ヘルスポーンさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカでは大ヒットだったが・・・
日本ではこの手のジャンルは客が入らないのだろうか、
日本公開がかなり遅かったし、公開初日にも関わらず都内シネコンでの客入りは寂しかった。
ジョーダン・ピール監督は前作「ゲット・アウト」で黒人青年の恐怖を描きました。社会問題とホラー映画とを結びつけたその巧みなシナリオで、見事アカデミー脚本賞を受賞しました。
本作「アス」では何を描いたのかというと、多分貧困問題だと思います。
1986年で始まるこの映画。当時アメリカでは「Hands Across America」という慈善運動"貧しい人たちを救う寄付を集めるためにアメリカ人みんなが手をつないで西海岸から東海岸まで手をつないで1列に並びまょうという運動"がありました。その当時の映像の引用から始まります。
この映画を見ていくと、登場人物は比較的裕福な人達なんだということがわかる。
そして、本編中では旧約聖書のエミリア書第11章11節の一節が引用されます。そこにはこう書いてあります。
"それゆえ主はこう言われる、見よ、わたしは災を彼らの上に下す。彼らはそれを免れることはできない。彼らがわたしを呼んでも、わたしは聞かない。"
※Wikipediaより抜粋
富裕層の人達が自分の地位や生活を奪われる恐怖
と、
ドッペルゲンガーなどのホラー映画お決まりの記号的演出を組み合わせたまさにジョーダン・ピール監督らしい作品だと思う。
まさに神の裁きだと言わんばかりの意味深な演出も嫌な感じ出てるし、人里離れた場所で感じる嫌な感じ、寂れた遊園地の不気味さ、潜在的に感じる恐怖を呼び覚ましてくれるような演出がよかった。
私は大好物だ。